NHK 山形放送局製作のドラマ「スキップ」を見た。
見た、っつってもかなり中途半端。
最初の放送はビデオのセットを忘れて見逃し、全国向け再放送は新聞を見てなかったので知らず、たまたまテレビをつけたら星井七瀬が出てて「あ!」と慌てて録画。だから後ろ半分しか見てない。
なのにネタにします。すんません。
題材は、酒田の中町商店街が生んだアイドル“
SHIP.”
「ご当地アイドル」のはしりで、当時「
プレジデント」誌も取り上げたりしている。俺も以前、『
産地直送! アイドルまるかじり名鑑』をいう本を
紹介したことがある。
その結成から (その部分は見てないから推測だが) ファースト コンサート、更にその数年後を描いている。
ストーリーとしては、ファースト コンサートだからハッピーエンドかというとそういうわけでもなく、一番力を入れていた金物屋 (
渡辺いっけい) が店を畳み、スキップ (劇中ではこの名前になっている) をメジャーデビューさせて自分も再起を図ろうとしていたプロデューサー (
山口馬木也) が町のカラオケ教室講師となっており、というところで苦味を残してある。
方言指導をしたのは、役者としても登場している今田裕美子。
ホームページを見ると大活躍の人らしい。
ブログのほうも読んでみたのだが、どんな感じで方言指導したのかはわからなかった。
山形の方言は、基本的には部外者なので、ドラマ中の方言がどういう感じなのかもちょっとわからない。
当然、製作側は全国向け放送も視野にいれてただろうから、わかりやすくしてあったには違いないが、庄内方言だったのか、なんとなく「山形弁」って感じだったのかは不明。いや、冒頭を見てないから、舞台が酒田だったのかどうかもわからないのだが。
ただ印象としては、方言的特徴はそれほど濃くなかったように思う。
そんな中から。
最初のライブが失敗したことで、商店街のメンバーがもめる。
木野花 (青森出身) が演じる仏壇屋の女将さんが言う。
「(この商店街は)
どうにも手に負えないところまで来てるんだはー」
この「
はー」。
よそ者ゆえ、あんまり自信がないが、これはおそらく「もう」「すでに」だろうと思う。
それとも、詠嘆かなぁ。
あとはイントネーション。
(商店街は)
子どもたちにはつがせらんない
(我々商店主は)
そったによわいのかよ
これでおしまいにしていいんだがよ
それじゃ意味ないじゃん
ふうん、そこが高くなるんだ、という感じ。
最後、そのコンサートから 4 年後ということで、スキップのメンバーから、プロデューサーの元にビデオレターが届く。
で、カメラに入ってきたみゅう (
東海林愛美) が「
みゅうでしたー」と言う。
話が終わったわけではなく、カメラにフレームインしてきた瞬間に言うわけなのだが、この過去形の「でした」は東北・北海道でよく聞かれる表現である。
キャストやスタッフはあまり方言のことについて触れていない。
さくらんぼ商店街 (舞台になった架空の商店街) のブログ
*2に、感想が公開されている。なかなか厳しい意見もあるようだが、45 分しかないということで、ちょっと詰め込んじゃったかな、という感じは確かにある。一時間あると大分、違ったと思うんだが、まぁしょうがないだろうか。
*1
スキップのメンバーを演じた星井七瀬、通山愛里、東海林愛美も頑張っているし、渡辺いっけいはこういう役が似合うが、印象に残ったのは
野間口徹が演じるアイドル オタク。えれぇリアルである。
さくらんぼ商店街ブログにはやたらと「オタク」という言葉が乱舞していて興味深い。
何しろ前半を見てないのが辛い。
三人の苦戦はそこで描かれているわけだし、後半には通山愛里と東海林愛美の台詞はほとんどない。
東京でのデビューを断るひろっぴ (星井七瀬) の言葉が、「まだシャッターが開いてない」なのだが、「シャッター商店街」から来てるであろうこの表現はおそらくドラマ前半で出てきていると思われる。
もう一回放送…は無理かなぁ。
個人的には、「学校の階段」にも出ていた通山愛里が好みである。
“together”っていい歌だね。