インドへの音楽
印は個人的趣味によるお勧め度。)


What's Bhangra Beat ?
What's Raga Rock ?
CORNERSHOP  ★★★★★★★
(詳しくはメインサイトにて) ["Cornershop"]

  • Elvis Sex〜Change/インディ盤
  • Hold on hurts/1st album
  • Woman's gotta have it/2nd album
  • When I was born for the 7th times/3rd album
  • Good ships , Funky days are back again/Single
  • Brimful Of Asha/Rimix maxi single

 CORNERSHOP は、モリッシーの "Asian Rat" を人種差別的な曲として非難し、EMI の前でモリッシーのポスターを焼捨てたことがあるという、曰くつきのバンドです。"England's Dreaming"や"Breaking every rule language English"という曲では、痛烈にRacismと西洋文明を批判しています。幼い頃、相当イジメられたのでしょうか。イギリスというと「労働者階級 VS 中産階級」という図式が常ですが(?)ここにもアメリカと変わらず人種問題が存在してるらしい。

  インディ盤"Elvis Sex〜Change"はまさに「カレー屋を襲撃したジザメリ」といった感じ。インド的要素よりもフィードバックノイズの方が主体で、シタールも実験的に使用された程度。ちなみに川崎在住の私にとって、"Kawasaki (more heat then chapati) "は、爆笑&爆笑&泣き。

 1st"Hold on hurts"はローファイなパンクものが多い。しかし、「俺はディスコで生まれ、ヘビメタで死んだ」などと歌っているように曲の幅は広いし、シタール・タブラも気持ちよく鳴り響いています。私には、このミクスチャー感覚がたまらないっす。そしてインド人独特のイントネーション。インドを漫ろ歩きしていたとき耳にこびりついてしまった音に限りなく近く、しかもロックであるという。シンに "Fight the Poewr"と叫ばれると、チャックDに言われたときぐらい鳥肌が立ちます。

 2nd"Woman's gotta have it"は最高傑作!隠れた名盤と言っても良いのでしょう。CMJチャートでは最高4位につけたぐらいだから、知ってる人もいるかぁ? "6 A.M. JULLANDAR SHERE" は、BRIAN ENOがファッション笑で使ったらしいが、私としては、この曲と対になっている "7:20 A.M. JULLANDAR SHERE" の方が好きです。シタール・タブラでのバリバリなダンスチューンなんだけど、背後で浮き沈みするモコモコ低音がたまらないっ!テクノでこういうのがあったら聞きたいんだけどなぁ。でも、この曲は小山田圭吾君が一度ラジオでかけてましたね。 "MY DANCING DAYS ARE DONE"での男性と女性のヴォーカルの掛け合いは正にインド映画を彷彿とさせているし、"WOG" の中で「西欧の東洋人は、ぐるーっと回って原点に戻って行くのさ」なんて歌っているのも、めっちゃ格好いい!でも、インド人が聞くと全然インドっぽく思わないんだろうなぁ?ちなみにビニール盤はジャケ違いで、"Never Leave Yourself Open" という7inchが付いています。

 Single"Good ships , Funky days are back again"が出ました。'96のロラパルーザに出演し、BECKのヨーロッパツアーをサポートした後だけに、どのような音で来るかと期待していたら、こう来ましたか。シタールやタブラ、ローファイなフィードバックノイズもすっかりと形を潜め、ここにあるのはただただファンキーなディスコサウンドのみ。" BORN DISCO ! "

["Cornershop"]  3rd"When I was born for the 7th times"では、なんと大々ブレイクを果たしてしまいましたね。英国チャートNo.1を獲得し、日本での認知度も急上昇。いやーすんばらしいっ。ってまぁ、音自体は売れ線を狙ったわけではないでしょうが、大分まとまっていましたし、万人受けするっちゃーする音なのかな?BECKのブルース色の強い1stが、2ndではヒップホップテイストを前面に押し出した音に変わっていった、あの状況にちょっと似ています。でも、「CornershopはイギリスのBECK」ではありません。私としては、"We're in the corner"みたいな、Cornershopでしか奏でられないような曲がもうちょっと欲しかったなと思うのですが、っていうのは勝手な注文ですかね。

 Remix single"Brimful Of Asha"が出ました。1曲目のRimixがよいです。初めて聴いたときは「これだよ、これっ!」と叫びながら踊りまくってしまいました。原曲のポップさをそのままに、健康的なテクノに仕上げてしまったノーマン・クック様に脱帽( FatboySlim も最高です)。ちなみにテジンダー・シンとベン・アイヤースのバンドである「Clinton」はチープなディスコ系。



BLACK STAR LINER  ★★★★★

  • YEMEN CUTTA CONNECTION/1st Album
  • HALAAL RPCK E.P. /Single
  • BENGALI BANTAM YOUTH EXPERIENCE!/2st Album

 Singleの一曲目では、いきなり CORNERSHOPの歌声。どうやらテジンダー・シンのみ参加しているようです。しかし、CORNERSHOPと異なりギターがないため、シタール・タブラの上手下手がもろに出ます。もちろん上手。特に"Dolmush Dobie Dust" のタブラは絶品。お、お父さーん!

 1stを聞いてみると、Raga RockよりBhangra Beatに入れたほうが良かったかも?、と思わせる音だったっす。アンビエントで、TEENAGE FILM STARS "ROCKET CHARMS" のPart2以降の曲(特に"Nothing")を思い浮かばせます。でも、"Ga Ga"のタブラは感涙もの。また、Kula:shaker が選出した「Best Album '96」がこれ。

 ちなみに、同名のアフリカ人レゲエバンドがいます。間違って買ったんですが結構イケます。


ASIAN DUB FOUNDATION  ★★★★★

["AsianDubFoundation"]

 しかし、急浮上してしまいましたね、ADFは。もちろんそれは、PRIMAL SCREAMが" Vanising Point "なんて言うとてつもない「ダブ」アルバムを制作すると共に、ADFを強烈にプッシュしたからに他ならないのですが、昔あれだけ苦労してADFのCDを探し捲っていた自分が馬鹿みたいです。でも1stと2ndは取り立てて好きでもなかったし、アジアの人間がやってる普通のHip-Hopグループだなぁ、という印象しかなかったのですが。まさかプライマルがこいつらをフューチャリングするとは?

 でも2ndのRemix albumである(新曲もあるけど)RAFI'S REVENGEは良いですね。PRIMAL SCREAMも参加してるとだけあってか最近の音に仕上げられています。あとはもうちょっとラッピングにバリエーションがあればねぇ。



FUN-DA-MENTAL  ★★★★

 「アジアのパブリックエネミー!」なんて呼ばれていた FUN-DA-MENTAL。はっきり言って Public Enamy 好きの私はパチもんだと思っていました。しかしどうしてイイじゃないですか、このアルバムは(With Intent to Pervert the Cause of Injustice ! )。どうやら前作(1st)"Seize the Time" のインストバージョンらしいのですが、ラップが無いぶん聴きやすいのかも?一曲一曲が長すぎる気もしますが、シタールとタブラが気持ち良いビートに乗って、なかなかイイ味出してます。

 実質的には2ndとなるErotic Terorismは、なんともごちゃまぜでアンソリッドなアルバム。初期のビースティと言うか最近のプロデジーと言うかノイジーなギターをフューチャーしたパンクな曲から、オナラとゲップと赤子の泣声の三部合唱まで。民族的な要素はちょいと薄らいだ感があります。しかし、インド映画の看板を彷彿させる表ジャケに安心しきっていた私にとって一番ショックだったのは中ジャケの惨殺写真で、バタイユの純粋な愛情について理解を持たない私には非常にキツイものでした。


TALVIN SINGH  ★★★★★★

["TalvinSingh"]

 クラブパーティー<ANOKHA>の主宰者、TALVIN SINGH。オシャレなサイバー野郎です。Amar、State Of Bengalから映画音楽までをフューチャリングした秀逸な作品群です。AIR INDIAに乗るバーチャル体験も出来たりして。

 "OK" はネーネーズや坂本龍一などが参加しており、特に "heavy rotation radio refixx" は沖縄テクノという新しいジャンルを作り出していて感動です。マスト!ちなみに「ミサワセラミックホーム沖縄」って、沖縄にハイブリッド住宅は合わないような気がするんですが?

 その後は、マドンナやビョークなどの幅広いプロデュース活動で大モテのようです。そういや、あのシュウゲイザーなCURVEをタブラMIXしたのには笑った。

 ちなみに、彼がCALCUTTA CYBER CAFE 名義で出した『DRUM+SPACE』を96年頃から探し続けているのですが、未だ見つかりません。確か白っぽいジャケットだったと思うんですが、どなたか持っていませんか?

ANOKHA - SOUNDZ OF THE ASIAN UNDERGROUND : official site of Talvin Singh



JAI UTTAL and the pagan love orchestra  ★★★★★

 ジャケにつられて買ってしまった一品。Talvin SinghによるRemix EPなのですが、アンビエントなところは BLACK STAR LINERに通ずるところがあります。特に2曲目のGURU BRAMHA(sunkist remix)は、ギターとベースがローゼズしてて良かった。


TJ REHMI  ★★

 アルバムタイトル通りの内容。はっきり言って苦手です。一応、シタール・タブラ入りブレイクビーツで、本人は<ANOKHA>にも参加しているらしいのですが、まぁ、BGMですな。



LOOP GURU  ★★★★

 トランス・ヒーリング・ミュージックに影響を受けたというLOOP GURU(白人2人組)。1曲目はシタールから始まるんすが、全編がインド色に染まっているわけではないです。テクノ系の音はクラブなどで大音量で聴かないと面白くないので、なんとも言えないというのが正直なところ。ちなみに私の持っているバカCD-ROM「メコン河」では、10曲目"FUMI"のイントロが堂々とパクられています。>音楽:フランキーウエシマさん?

 そういやインドでは " Meditation techno " なんてテープが売られてました。" Break beats tabla "とかないかなぁ?


Najma  ★★★

  • Pukar〜Calling You
  • Forbidden Kiss

 BHANGRA BEATとは言えないかもしれませんが、一応、「在英インド人2世の美人歌手」と触れ込まれているNajma。" Forbidden Kiss " は、インド音楽の全てと言ってもいいぐらいの「映画音楽」に対するオマージュをテーマにしたコンセプト・アルバム。確かにアンビエントな " Pukar〜Calling You " なんかと比べると歌い方が変わってますが、奇麗にまとまり過ぎている感があるというのも否めません。どうせなら、もっと喜怒哀楽の激しいものにして欲しかった。でも、タブラはグーよ。



BINDU  ★★★

 ビンドゥは東アフリカ出身のUKエイジアン。それは、イギリス植民地時代、鉄道敷設のための労働力として、インド人がアフリカに駆り出されたという歴史があったからだそうな。ハイトーンヴォイスがとても気持ちよく、かわいい、インディアンポップ。HipHopを基調としたつくりになっていますが、テクノやレゲエ、シタールやタブラのダブ効果などもさりげなく使われています。元 Specialsの Neville Stapleも参加。


PREMI  ★★

 元祖 BHANGRA BEAT と言ったところ。BHANGRA BEAT と言ったら、今でもこういう音を指すことの方が多いでしょう。決して悪くないのですが、映画大国のインドでは、この手の音は溢れかえっているので新鮮味に欠けます。 #インド映画では、必ず、皆で歌い踊るシーンがある。



ANAKHI  

 面白いと言えば面白いのだが、つまらないと言えばつまらない。HipHop的な要素を意欲的に取り入れているのだが、ハッキリ言ってそれがカス。ただ「オイッ!オイッ!オイッ!オイッ!」って叫べばいいってものじゃないでしょ。歌は PREMI と同じくインドのテレビドラマで流れていそうなもの。でも、低音のダブが気持ちいい曲もあります、と一応フォロー。


INTERMIX  

 1st のジャケ写が「アイドル・アイドル!」してたものだったのに、2nd のジャケ写はそれを恥じたのかロック色の強いものになっているのが笑えます。しかし、音は ANAKHIのカーボンコピー。(何がオリジナルなのか知らないけど。)



COMPILATION ALBUM  ★★★★

 MILITANT SCIENCEはADFが14曲中4曲も参加します。決してUKエイジアンにこだわった選陣ではないのですが、なかなか粒ぞろいの曲ばかりでお特です。

 ... AND STILL NO HITSは、FUN-DA-MENTALのリーダーであるアキ・ナワズを主宰とするNATION RECORDSのコンピもの。FUN-DA-MENTAL,ADF,LOOP GURUからTransGlobal Undergroundまで。

 ちなみに最近 GOA Techno系のCDを数枚買ったのですが、どれもグズばかりでした。ジャケットは格好良かったのになぁ・・・シヴァにブッダにガネーシャ(笑)


*お願い*
 どなたか、フジテレビのドキュメンタリー番組『NONFIX』の1994/09/06の放送分がありましたら、ダビングさせてもらえないでしょうか。バングラ特集だったらしいんです。

 >阿部@アジールさん。大変有難うございました。




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