BIOGRAPHY


結成メンバー
Tjindar Singh
(1968/2/8,ウォルバーハンプトン,イギリス;bass,vocals)
Avtar Singh
(1965/5/11,パンジャブ,インド;guitar)
Ben Ayers
(1968/4/30,ニューファウンドランド,カナダ;geetar,vocals)
David Chambers
(1969,リンカーンシャー,イギリス;drums)

Singh兄弟は、当時の友人であったBen Ayers、David Chambersとともに、 アジア人+白人の混成バンドとして、 イングランド中部の都市レスターで、バンドを結成する。
前身のバンドは『GENERAL HAVOC』という名前であった。
このバンド名の裏には、大学時代に彼らが経験した「民族的差別主義」からくる、 英国人の「国家主義」的なものに対しての反語的なコメントが隠れているらしい。
その当時の音楽性については不明だが、彼らは1991年に一度解散したはずの GENERAL HAVOC の同メンバーで『CORNERSHOP』と名乗り、再出発を図る。
このときのバンドのコンセプトは「練習しない」「めったに公演しない」 「マスメディアには注意」というものだったらしい。

そして1993年、『英国』的価値を賛美し、1970年代初期のチンピラ少年気 取りでいる Morrissey を標的にし、彼らは批判行動に出る。
それは、イギリスでは(日本でも)多くの崇拝者を持つ Morrissey の2ndアルバム "KILL UNCLE" に収録されていた"ASIAN RUT" という曲を人種差別的である と非難たことが発端であるが、 彼らは後にEMI本社の前で Morrissey のポスターを焼き捨てるという事件を引き起こす。
これにより彼らは皮肉にも、本来の音楽性ではなく、 ゴシップにより最初の注目を集めることとなる。
この "ASIAN RUT" という曲は、「人種差別的な歌詞を用いて、逆説的に民族的差別主義の告発を 目的としていた。」というような解釈もあり、歌詞の意味するところは微妙ではあるが、 少なくとも英国のコミュニティー環境で育ったアジア人である彼らにとっては 不快極まりないものだったようだ。

彼らは深刻な討論の中で自ら批判者側へと回ったわけだが、このとき、 彼らの音楽的才能が皆無に等しいものであったなら、彼らは完全に音楽業界から 抹殺されていたかもしれない。

1993年1月に Wiiija Records と契約し、EP "In The Days Of Ford Cortina" でデビュー。
これはせいぜいアマチュア主義的なプロトパンクという意味で面白かったと言えるぐらいかも 知れないが、"Kawasaki, Hotter Than Chapati" というよな曲を含むこのカレー風味のレコードは、 「カレー屋を襲撃したジザメリ」とも称され、 インディーチャートでは4位という、いきなりの快進撃を見せる。
そして1993年4月には "Lock Stock & Double 〜 Barrel" というEPを発売しする。
こちらは先のEPより音の構成や厚み、声の張りもグンッとレベルアップしており、 更なる好セールスを獲得することによって彼らは着実に音楽での知名度を上げていった。

ちなみにこの時期に、Wallis Healey(guitar) が加入。
またCORNERSHOPの音を作り上げている上で重要なシタールの担当をしているのは Saffs という人物であった。
そして、先2枚のEPをまとめた "Elvis Sex 〜 Change" を1993年中にリリース。

1994年末に "Hold on it hurts" という1stフルアルバムを発表。
"Lock Stock & Double 〜 Barrel" の4曲を含む全14曲は、パンキッシュではあるが、 インディアンポップであり、ダンサブルではあるがローファイであるという、何とも至極の作品 に仕上がっている。

そして更に、バンドは 『Clinton』というバンド名のもとで 12インチのテクノダンスチューン をリリースし、彼らの才能の多彩性を知らしめた。

1995年には "Woman's Gotta Have It" という2ndアルバムを発表。
スタイルは改良され、攻撃的な部分も大分減った感があるが、シタールとタブラのミックスと、 1曲目から高らかにパンジャビー語で歌われる "6am Jullandar Shere" は未体験の高揚を呼び起こす。
一皮剥けたと言うか、肩の力がすっかり抜けきったと言うか、1stとは全く違った意味での 何ともバラエティーに富んだ至福の作品に仕上がっている。
"Wog" の中で、"This Weatern Oriental's going full circle" と歌っているのは、 一体何を宣言しているのだろうか?
このアルバムではCMJチャートでは4位を獲得し、 アメリカでの認知度も格段に上がることとなる。
ちなみに、このときドラムは 現在の Nick Simms に替わっている。

この後、Luka Bop label との5年間の契約を交わし、Warner Brothers Records により彼らの曲は発表されることとなる。
この間、Brian Eno が「戦時の子供ファッションショー」でのサウンドトラックのために、 アルバムの'6am Jullandar Shere'をサンプリングしたり、Stero Lab 、Clacker やLos Lobos そして Beck などとツアーを回るということもあった。
また、Tjinder Singhは『Black Star Liner』という名で、インド寄りでアンビエントな アルバムも制作している。

1997年、"When I Was Born For The 7th Time" という3rdアルバムを発表。
当時の全ての予想に反して、Ben AyersとTjinder Singhは、1997年のベストアルバムを誕生させた。

各メディアからも絶賛されたこのアルバムは、 the Beatles のカバー曲 "Norwegian Wood" や Alan Ginsberg の朗読を含み、 ヒップホップ、レゲエ、ダブ、 ロック、そしてインド音楽の多様で豊かなブレンドで、世界中でヒットし、 彼らは日本でも認知される程のバンドとなった。
また、シングル曲 "Brimful Of Asha" に始まる怒涛のリミックスシングルをリリース。
特に Fatboyslim で自らも大活躍中の Norman Cook によるリミックスは大ヒットし、 イギリスではタイタニックのテーマ曲を押えNo1を獲得する。
ちなみに "Brimful Asha" は、インド映画で有名な女性歌手、Asha Bhosleについて書かれた曲である。

一時はCORNERSHOPとしての活動を休止し『Clinton』での活動に専念。 1999年にはClintonとしてのアルバムを発表。

20世紀末までにはCORNERSHOPとしてもリリースする予定だったんだが・・・?
2002年!待ちに待ったCORNERSHOPとしての活動を再始動!



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