碓氷郡松井田町の新堀地区に在った旧松井田駅は、昭和37年に廃止されましたが日本で最古のスイッチバック式駅でした。
当コーナーでは、廃止から半世紀近く経ち、忘れ去られようとしている旧・松井田駅の記録を皆様に知ってもらうため開設しました。
明治18年に信越線が開通。旧松井田駅も明治18年の図面が県立図書館に残されているので同年に出来たものと思われます。
明治18年10月15日、高崎−横川間が開業し、1日4往復の旅客列車を運転。横川駅にアプト式機関車専用車庫が建設され、
横川−軽井沢間の軌条施設完了は明治25年になります。
高崎を出発し、碓氷峠を目指す信越本線は、磯部を過ぎると、間もなく横川に向けて25パーミルの登り勾配が現れます。
その途中に位置する旧松井田駅は、スイッチバック式の駅でしたが、昭和37年、電化複線化を機に、約2kmほど高崎よりの
緩勾配区間に駅を移転し、スイッチバックを解消しました。
その後、駅移転による地元民の不便さを補う形で、旧駅近くの勾配上に、西松井田駅が設置されました。(昭和40年4月1日開業)
航空写真でもご覧いただけるように、突っ込み線と引き込み線を合わせた総延長は約1.2キロメートルになる巨大な鉄道施設でした。
(総延長は、現在の西松井田駅から松井田駅に至るくらいの長さになります。)
町並みに占める、駅の大きさが驚くほど大きいことがおわかりでしょう。片田舎の通過駅である松井田駅は、これほどの大きな敷地を
有していたのです。
旧松井田駅は、日本で最古のスイッチバック式駅であると同時に、突っ込み線と引き込み線を合わせた線路の長さでは、日本で最大級
のスイッチバック式駅でした。
鉄道の難所碓氷峠の麓の横川駅を含む松井田町には、国鉄に勤務する人も大変多く、まさに鉄道の町と言っても過言ではないくらい、
鉄道が地域経済、地域文化に影響を及ぼしていました。