冬季・塩見岳から北岳縦走(’61年1月)

夏の塩見岳から北岳縦走、冬の北岳および塩見岳登頂を経て、満を持して冬の塩見岳から北岳縦走に挑みました。
コース前半は天候にも恵まれ快調に推移しましたが、三峰岳の登りにかかる頃から吹雪となった。風雪を避けて安易に間ノ岳頂上の風下側にテントを設営したのが、間違えの始まりであった。ちょうど雪の吹き溜まりになり、夜中にテントが完全に埋められてしまった。
若しも、息苦しさに気が付くのが少しでも遅れていたら、5名全員窒息死の惨事となっていたかも知れない。未熟さを痛感させられました。
詳細は部報“山靴”No.70に掲載した「山行報告」をご覧ください。


「合宿トピックスあれこれ」 部報“山靴”No.68より (F氏記)
 ☆三伏峠の登り、サポート隊が身体の変調者続出で、縦走隊がサポート隊のサポートをしたとか。兎角この世は思うようにゆかぬもの。
 ☆S氏テルモスを新調したばかり、壊してはいかんとザックから出して、首にぶらさげ三輪トラックより飛降りた瞬間、ヒザ小僧にぶつかり
   ガチャリ。まだ全然使ってないのに。そのショック?で体の調子急変、グロッキーになってしまう。
 ☆間ノ岳頂上への設営の苦戦には皆よくバテた。元気だったのは豊田だけ、彼は抜群でした。(後で聞いたら、結構バテタそうだ。)
 ☆冬山はただでさえ荷が重いというのに、風邪までも背負って来たヤツがいた。殆どの者が風邪にやられ、各自背負って下山。とんだお荷物でした。
 ☆間ノ岳頂上縦走隊テント、雪洞(?)となる。なかなか夜が明けないと思ったら、テントは雪の中に埋まっていたとか。夜中に寝言みたいに誰か言う「風も止んだし、明日はいい天気だぞ!」そのまま皆寝込んでしまったらしい。テントからモグラの様に雪を掻き分け、真上に這い出したら、昨日張ったテントは何処にも見えなかったとか。(少しオーバーかな)外の空気はとても美味かったそうです。吹雪の中で(零下24度)1日中除雪作業をやりながら、皆なにを考えていたのかって?(屋根のある家でコタツにあたって、ミカンでも・・・・・なんてオレはバカなんだろう。)


山と渓谷社“アルペンガイド(10)「北岳・甲斐駒・仙丈」よりCOPY 

(12月31日)伊那大島発 07:00→塩川9:30→南沢出合11:25→三伏峠下・船窪16:15(幕営)
( 1月 1日)出発 09:00→権右衛門山鞍部12:30(幕営)
( 1月 2日)出発 06:45→塩見小屋08:20→塩見岳10:00〜11:00→蝙蝠岳分岐11:30→北荒川岳13:50→幕営地15:00
( 1月 3日)出発 08:00→新蛇抜山08:55→熊ノ平11:45→三峰岳15:25→間ノ岳17:05(幕営)
( 1月 4日)停滞
( 1月 5日)出発11:00→北岳14:30→吊尾根下降点15:00→池山小屋17:556
( 1月 6日)池山小屋10:00→深沢12:15→夜又神峠16:00→桃の木鉱泉17:00


三伏峠下の
ベースキャンプ

権右衛門山鞍部
の幕営地

塩見岳遠望
 

縦走は始まった
ばかり

小休止
 

塩見岳直下?
 

農鳥岳、間ノ岳遠望
 

 農鳥岳
 

北岳吊尾根にて
 

仙塩尾根からの
塩見岳

熊ノ平付近からの
間ノ岳

間ノ岳はもう近い
まだ天気は良かった

間ノ岳幕営地付近からの北岳 

塩見岳直下の登り

縦走のフィナーレ
池山小屋の朝
写真は田中氏から提供されたものです。田中氏によれば、間ノ岳頂上でカメラのシャッターが寒さで動かなくなった為、間ノ岳から北岳までの写真は撮影出来なかったそうです。写真の並びが、コース順になっていませんが、ご容赦下さい。
(サムネイルをクリックすると拡大表示します。)


        
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