みんなの広場
(2007年6月に移動)

トップページに戻る

総目次に戻る

改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)07に戻る

 アクセスされた方々との交流の場です。今月は次の三項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「12 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
  5月に入って暑い日もありますが、さわやかな過ごしやすい日が続いています。
目 次
1. 「今月の追加内容」など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  最近読んだ記事の中で、ご参考になると思われるものをご紹介します。
2. 5月のトピックス
 5月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 港の見える丘でのスケッチ
  サークルトライの春のスケッチとして横浜の「港の見える丘」公園に行きました。
  右の写真は公園のバラ園での写真です。木立の間、遠くにベイブリッジが見渡せます。
 2.2 合唱団「森」演奏会
  地元のコーラスグループ「森」が蒲田のアプリコで演奏会を開きました。
 2.3 新宿末廣亭
  5月30日、V Age Clubの仲間数名で、寄席に行きました。

3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 「今月の追加内容」など
 1.1 今月の追加内容
  「5 本の紹介」に「30 88歳の秋−若月俊一の語る老いと青春」を追加しました。これは3月に追加した「29 風に立つライオン」の続編というべきもので、地域医療の大変なことがわかります。
  「6 私の愛読書」「7 遠藤周作氏 深い河ほか」「9. 私が愛した小説」の「3. 概要」に「Y 心にひそむ元型」を追加しました。このところ数ヶ月に渡り、遠藤周作氏の作品をよく理解したいと思って載せています。
  「8 ウオーキング・旅行」に「29 京都・出石ほか」を追加しました。旅行の記録のため、出石は別として京都・大阪は断片的になりました。
  「11 興味あるリンク」には、「10 趣味1−絵画ほか」に先月訪れた「10.1.9 楽美術館」と、「16 人」に「16.2 司 修」を、更に「10 趣味1−絵画ほか」に『10.7.5 落語「らくだ」』追加しました。
 今月も次項の「新聞の記事から」は司 修さんの文章です。

目次に戻る

 1.2 新聞の記事から 世界のどこかに「希望」が   司 修
 向田邦子さんのアフリカ地図は、イメージの所有地であり、わずか一平方bと決めていて、もしそこへ行けたにしても、家を建てるとか、住むとかはできない。しかも、アフリカ地図のある一点を指さして「ここです」といったのだから、その誤差は相当なものだ。おおげさにいえば百キロ違うかもしれない。でも、向田さんにとっては確かな場所であり、濃密な思いが込められていたと思う。そこは「希望」の土地であったかもしれないし、「幸福」を得られる場所であったかもしれない。そこへは行けなくてもいいのだ。見られなくてもいいのだ。
 向田さんが初めてアフリカヘ行ったときのエッセーがある。「わたしのアフリカ初体験」 (『女の人差し指』文春文庫)は、半月ほどケニヤで過ごしたおもしろ話である。オスのライオンのみにくさに「目つきも決して上品ではありません」とあり、しかしメスライオンは「若い牝(めす)の首筋のところの色っぽいこと。私が見ても惚(ほ)れ惚(ぼ)れします。」と書かれている。軽妙な文体でアフリカが描かれているげれど、キリマンジャロのふもとの架空所有地については示されていなかった。だからきっとそのあとに定められたのだろう。
 なぜぼくにあんなすばらしい話をしてくださったのかと思うことがある。
 この間、世田谷文学館で『向田邦子 果敢(かかん)なる生涯』(5月27日まで)を見た。飛行機事故で亡くなられてもう25年も経(た)っていた。恐ろしいぐらいのスピードで過ぎ去った時間。ぼくは『眠る盃(さかずき)』(講談社文庫−実はこの本と『夜中の薔薇(ばら)』はぼくが装幀[そうてい]している)にある「中野のライオン」や「新宿のライオン」などを思い浮かべながら、向田さんの足跡を見て歩いた(このライオンは、向田さんが中央線に乗っていて実際に見たメスのライオンの話である)。そこに、向田さんが撮影したアフリカの写真があった。が、一平方bのロマンは見られなかった。
 なぜ、ぼくは一平方bの所有地が気になるのか、25年前のあの話が消えてなくならないのかと、文学館の喫茶室で、向田さんが好きであったという水ようかんを食べながら考えていた。
 ぼくが、幼稚園生のAちゃんに、「好きなところに自分の土地をもつとしたらどこ?」と聞いたら、「月のうさぎのところ」といったとする。「それじゃあ、だれかにそのことを教えてあげて」というと、彼はおばあちゃんに伝えた。おばあちゃんは、「温泉がぽこぽこ湧いている草津のここがいいわ」という。おばあちゃんは、おじいちゃんに、おじいちゃんは囲碁の先生に、囲碁の先生は隣の娘さんに、隣の娘さんは韓国の友だちに、韓国の友だちはアフガニスタンの友だちにと、自分だけの夢を託した一平方bの土地の所有者を増やして行く。子どもも青年も年よりも、差別なく心に登録して行く。最悪な条件の元に生きている人々も、世界地図上の一点を自分だけの土地として、夢を描く。これはネットで広げても現実感のある贈り物となるのではないか。掌には何も残らないが。
 水ようかん一つがなくなるまでにぼくはそんなことを思い浮かべていた。          (画家)
(出典 日本経済新聞 2007.5.18夕刊)

目次に戻る

2. 5月のトピックス
 5月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 港の見える丘でのスケッチ
  このところ港の見える丘には何回かスケッチに行きました。東急東横線が元町中華街まで延長されたので、行きやすくなったことも一因です。元町中華街の駅からは坂を登らないと着きませんが、バスやタクシーもあり、西洋館や庭園などスケッチの題材は豊富です。ばら園は季節も良く、スケッチしたり鑑賞したりする人たちで賑わっていました。
  昼食はバスの公園の一隅にあるホテルKKRのレストランでとりました。庭園での食事は、さわやかな風と、素晴らしい眺めに恵まれて、ヨーロッパに旅しているような気がしました。
 2.2 合唱団「森」演奏会
  昨年から、コーラスグループ「森」の発表会は単独で開いています。つたない演奏ですが、合唱、重唱、斉唱と準備が大変です。それでも先生が力を入れて下さり、メンバーも増えて力は付いてきたと思っています。会場のアプリコはJR蒲田駅から近く、会場の小ホールは油絵の展覧会に使う展示室の隣にあり、住まいからも近くて良い建物です。
 2.3 新宿末廣亭
  上野に住んでいた頃、鈴本亭が近いので、寄席には何回か行っていました。多分成人してからは初めて、新宿末廣亭の昼席を見に行きました。中の作りは鈴本より少しモダーンでしたが、雰囲気は全く同じです。落語が主体で漫才、曲芸、奇術、音曲などがありました。一人の持ち時間が10分位なので中には枕だけで終わったり、落語家なのに低い声でボソボソと話す人もいました。やはり圧巻はとりを務める三遊亭円遊のらくだの馬さんで、古典落語をじっくりと聴かせました。
  歌舞伎で「らくだ」を見た記憶があったのでホームページを調べてみたところ、2001.5に載せた「歌舞伎「らくだ」ほか」がありました。今回聴いた「らくだの馬さん」を元にした演目です。

3. 来月の予定
 来月は次のような項目を予定しています。
 3.1 本の紹介
  星野道夫さんの本を、取り上げたいと思っています。
 3.2 私の愛読書
  遠藤周作の「私の愛する小説」を、続けて採り上げたいと思います。
 3.3 9 趣味
  テレビとラジオにNHK TVの「まちかど情報室」を採り上げたいと思います。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を少しずつ追加したいと思っています。

目次に戻る

改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)07に戻る

トップページに戻る

総目次に戻る

[Last Updated 6/30/2007]