みんなの広場
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 アクセスされた方々との交流の場です。今月も次の3項目を取り上げました。先月の「みんなの広場」は「11 改訂履歴とみんなの広場(バックナンバー)」に移しました。
 6月は、梅雨らしくない時期もありましたが、後半は、季節相応になりました。意外と過ごしやすい陽気なので助かっています。
 朝顔の垣根仕立てはネットを、鉢仕立てはアンドンを用意しました。
1. 今月の追加内容など
 1.1 今月の追加内容
  今月追加した内容の、ご紹介です。
 1.2 新聞の記事から
  今月は 「七転八倒する言葉の醍醐味」と題する高村薫さんの道元「正法眼蔵」に関する記事を載せました。
2. 6月のトピックス
 6月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 フランス旅行
  6日〜15日、家内と2組の夫妻計6名でフランス南西部とパリに行きました。右の写真はボルドー、サンテミリオン地区の坂道に面した街の様子です。
 2.2 ボランティア懇談会
  23日、絵画のボランティアに行っている老人ホームで、いろいろなボランティア・グループと職員との懇談会がありました。
 2.3 龍子記念館
  29日、龍子記念館に「交じりあう視線」展を見に行きました。
3. 来月の予定
 今、来月に向けて計画していることを、お知らせします。

1. 今月の追加内容など
 1.1 「今月の追加内容」
 「2 自己紹介」「フランス政府技術留学生」に「3. ブザンソンの想い出」を追加しました。これは、フランス留学の最初の2ヶ月に、語学習得のため滞在したフランス東部の大学都市ブザンソンでの想い出を中心にまとめたものです。
 「9 趣味」「3. 美術」「2. 絵画作品集」の「絵画作品集-5」に「42 トランペットとピエロ」を追加しました。従来「絵画作品集-4」にあった「41 おうぎばしょう」を「絵画作品集-5」に移しました。これは昨年(2012年)秋に行われた美術展出品作品の4作目です。
 「11 興味あるリンク」には、「11 趣味2−旅行」に「11.97 ボルドーのシャトー」「11.98 駝鳥便」を追加しました。両項共このページの2.1項の記事との関連です。

 1.2 新聞の記事から
   「七転八倒する言葉の醍醐味」
 道元「正法眼蔵」 高村薫
 1995年の阪神大震災で惨状を目撃した私の体と心は石のようになり、無常にとらわれた。近代理性に浸ってきた古い世代ゆえ、この無常は何なのか、無常の先へと思考を進めたいと思い、『正法眼蔵』を手にとった。
 曹洞宗の開祖である道元の教えといえば「只管打坐(しかんたざ)」。余計な知見を捨てひたすら座れと。万物の時空に身体ごと呑(の)まれる非言語的行為だ。一方、『正法眼蔵』では大量の言葉を費やし仏の教えを探求している。なぜ道元は言葉にこだわったのか。
 悟りは言語を超えてどこかに飛躍する経験。言葉でできた有限の地平から、「身心脱落(しんしんだつらく)」の次元に飛び出す。でも、その経験を人に伝えるには、再び言語の地平に降りてくる必要がある。言葉にした途端に違うものになるが、それでも言葉にしていくという矛盾。道元はこの矛盾を丸ごと抱え込む。『正法眼蔵』が難解なのはそれゆえだ。
 無いと言いながら有ると言い、考えるなと言いながら考えろ、考えないことを考えろと言う。発する端から意味が崩れていく破壊的な語法だ。
 でも『正法眼蔵』を読む醍醐味はこの道元の語法に振り回されることだと思う。七転八倒する言葉に寄り添うことで、道元の仏への意思を味わう。道元が言葉を発しながら仏に接近していく運動が仏道であり、途切れることのない修行の意思に私は感動する。
 読んでいくうちに「縁起」や「空」という思想もぼんやりとつかめる。様々なものごとが関係し合うことで、世界は生起し消滅している。関係の連続が「縁起」であり、それによって作られた世界は実体などのない「空」だとすれば、震災をこの私が経験するということも「縁起」であったのだろう。そういう考えにいたることで、震災で抱いた喪失感が減りはしないがわずかにやわらぐ。
 私たち小説家は、言語化が難しいものを言葉にすることで生きている。人を好きだと思う感情、あるいは冷酷すぎる殺人の動機。疲れた中年男と化した合田雄一郎刑事に託して私が探っているのも、言語化できぬ人間の存在そのものだ。だから、何とか悟りを言葉にしようとした道元の思いはすごくよくわかる。
 ただ、小説家が作る世界の神はしょせん小説家自身だ。あくまでも自ら経験し、感じたことを織り上げることしかできない。道元は信心によって仏という大きな存在の原理と、その極限に接している。信心があっての行為だからこその凄(すご)み。私は仏門の外からそれを仰ぎ見ているにすぎない。 (聞き手・赤田康和)
(出典 朝日新聞 2013.6.25 夕刊 「古典・探遊」欄)

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2. 6月のトピックス
 6月の主なトピックスをご紹介します。
 2.1 フランス旅行
  フランス南西部のワインで有名なボルドーから、南部のツールーズまで6泊7日で廻り、パリには2泊し、8泊10日の旅でした。
  往きはパリ・ドゴール空港で国内線に乗り継ぎ、ボールドーへと飛びました。ボルドーでメドック地区のシャトーを見学し、サンテミリオン地区にも寄りました。あとはベルジュラック、レ・ゼジ・ド・タイアック村(先史博物館)、サルラ、ロカマドール、カオール、アルビ、カルカッソンヌ、ミディー運河、ツールーズなどを廻り、パリに戻ってからはオルセイ美術館、ジヴェルニー、オルランジェリー(モネの睡蓮の壁画で有名な美術館)などを訪れました。小学校の同級生とその夫人計6名の旅行で、パリの個人旅行会社「駝鳥便」の国本さんが企画し、ワゴン車を運転して案内してもらいました。帰りはパリから成田への直行便で、プレミア・クラスでの便は初めての経験でした。
 2.2 ボランティア懇談会
  数年前から地元の老人ホームへ絵画のボランティアに行っています。この施設には洗濯ボランティア(洗濯物たたみ)、縫い物ボランティア、傾聴ボランティア、園芸ボランティアなどいろいろなボランティア・グループがあり、年に1回、職員との懇談会をやっています。昨年、初めて出席して得るところがあったので、今年も参加しました。私が絵画ボランティアを始めたとき受入側だったOさんが独立され、縫い物ボランティアのメンバーとして参加されていたので、日頃気になっていた問題点をご相談することができ、良い機会でした。
 2.3 龍子記念館
  我が家の近くには川端龍子のアトリエ跡と記念館があります。平成25年5月18日〜9月1日の期間、「交じりあう視線」というタイトルの展示を行っています。眼差しに特徴のある作品が展示されています。山葡萄(1933年)、虎の間(1947年)、臥龍(1945年)などの作品が並んでいます。河童を描いた作品も多く、ほかに弟の茅舎に関する展示もありました。散歩の途中にこのような作品に触れられることはありがたいことだと思っています。

3 来月の予定
 3.1  「ウオーキング・旅行」
  2.1項の「フランス旅行」を載せたいと思います。
 3.2 ボランティア
  最近行っている特別養護老人ホームでの絵画ボランティアをご紹介したいと思います。
 3.3 リンク集
  「興味あるリンク」を、少しずつ追加したいと思っています。

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[Last Updated 7/31/2013]