笑う大天使



川原泉『笑う大天使』が映画化された。原作のままでは映画にならないので、どのようにアレンジするかに注目。主役の3人のうち司城史緒ひとりに絞るのはしかたない。思ったよりも、マンガのセリフをそのまま使っている。ただCGとか、アクションシーンがなあ。これが若い女の子に見てもらうための崩し方なのか。

若手女優の見本市にもなってる。配役と撮影時の年齢は、コロボックルこと更科柚子が平愛梨(21)、ケンシロウこと司城史緒が上野樹里(19)、オスカルこと斎木和音が関めぐみ(20)。1年生の沈丁花娘が谷村美月(15)、静姫が佐津川愛美(17)。3年生の桔梗の宮が松岡璃奈子(21)、紫の上が宮下ともみ(23)、白薔薇の君がキタキマユ(23)。

この中からはばたく女優が何人出るかな。キタキマユに期待してるのだが。佐津川愛美は「がんばっていきまっしょい」で鈴木杏と一緒にボートをこいでいた。谷村美月は映画の出演がつづいているもよう。

3年生ともなると、OLが制服着てるみたいでヘン。高校生映画の役者は10代までとしたい。「バベル」出演前の菊地凛子(24)も、一臣のお見合い相手として登場している。アメリカ人になら、高校生で通用するのかな。

上野はそつなく主役をこなしてる。ラーメンの隠れ喰いで振り返るところがいい。川原風のおかしさと上野のキャラクターがマッチしてた。

「スウィングガールズ」で地歩を固め、「のだめカンタービレ」に到達した上野に、もうこの先はない。コメディを演じればのだめになり、まったく違う役にはフィットせず。今のうちにリフレッシュ休暇をとったほうがいいかもしれない。

映画を見てフラストレーションがたまってしまったので、口直しに原作のマンガを読んだ。

(2007-07-19)