ミナ「そうなんです!」

 ナオ「私たちの、妖精の国では塩分が不足していて、それを取りにきたんです!」

 

 へえ、妖精にも塩分は必要なんだ。

 

 僕「オッケー、ちょっと待ってて、台所から塩を持ってくるから」

 ナオ「いえ、違うんです!」

 ミナ「それじゃ駄目なんです!」

 

 困ったように僕の前を飛ぶ2人。

 

 ナオ「私たちが欲しいのは、普通の塩じゃないんです!」

 ミナ「そ、その・・・人間の塩なんです」」

 僕「人間の塩?」

 

 僕は首をかしげる。

 

 ナオ「私たちが必要なのは人間の体から出る・・・汗なんです」

 ミナ「それを集めて、妖精の国へ持ってかえるんです」

 僕「汗が?それが妖精の国では必要なの?」

 2人「はい!」

 

 へー、そんなのが必要なんだ。

 

 ナオ「それで・・・もしよろしければなんですが・・・」

 ミナ「わ、わ、わたしたちに・・・あなたの汗をいただきませんか?」

 

 うーん、汗ねぇ・・・

 

 僕「それぐらいいいよ、丁度今、寝汗が少し出てるから」

 ナオ「本当ですか!?」

 ミナ「きゃあ!嬉しいー!!」

 

 ブンブンと喜び舞う2人。

 

 僕「じゃあ、どうやって汗を取ろうか・・・」

 ナオ「あ、じっとしててください」

 ミナ「私たちで勝手に取りますからぁ」

 

 そう言うと2人は僕の両肩に止まり、

 そのまま汗の浮き出る首筋に近づいて・・・

 

 ぺろぺろぺろぺろぺろ・・・

 ペロペロペロペロペロペロ・・・

 

 僕「あひゃひゃあっ!く、くすぐったいぃぃ!!」

 

 思わず首筋の妖精を振り払う僕。

 

 ナオ「きゃっ!もう、あぶないじゃないのー!」

 ミナ「や、やっぱり、だ、駄目ですか?」

 僕「あ、ご、ごめんごめん、つい・・・」

 

 うう、小さな舌が一斉にちろちろと僕の首筋をなめた、

 そのくすぐったさといったら・・・でも、この妖精たちのために耐えなきゃ。

 

 僕「ご、ごめん、我慢するよ・・・」

 ナオ「・・・本当に?」

 ミナ「でも、こ、恐い・・・」

 

 恐る恐る再び僕の首筋に近づく2人。

 

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