ブシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!

ビュビューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

ドビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュウウウウウ!!

 

「ぐあ・・あああ・・・あぁぁぁぁ・・・・・」

 

正真正銘、本当に射精してるうう・・・

思い浮かんだ女性みんなが心に、脳に、焼き押される快感・・・

あへ・・へへへ・・・あああ・・もう、もう、逃げられないいいいい・・・・・

意識が・・・消えていく・・・気絶する・・・まだまだ出てる・・射精のまま気絶・・・

あふぁ・・ハプニカ様・・ミルちゃん・・ララさん・・リリさん・・ルルさん・・レンちゃん・・・

・・・・・シャクナさん・・・あと・・・マリー・・・さ・・・まぁ・・・・ぁぁぁ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・ん・・あぅ・・全身が・・・けだるい・・・

うっすら目をあける・・目隠しが無い、見える・・・ここは・・・

ここは、拷問部屋・・そうだ、気絶してたんだ・・うぅ・・痛っ・・股間が・・

うぅ・・あ、まだ刺さってる、ペニスが・・シャクナさんに・・うぅ、シャクナさん・・

俺の体にしがみついてる・・そうか、シャクナさんも気絶してたのか・・・うぅ・・抜かなきゃ・・

 

「シャクナ・・さん・・・?」

 

返事が無い・・・

残ってるありったけの力で体を揺らしてみる・・

 

「シャクナさん!・・いたた・・抜かなきゃ・・・」

「・・・ん・・・トレオ・・様・・・トレオ様・・・!!」

「シャクナさん・・言ったよね?トレオって呼んでって」

「!!・・・トレオ様っ!!!」

「うっ・・抱き着かないで!その、繋がってる所が、痛いっ・・」

 

ハッとするシャクナさん、

体を起こすと下腹部がプックリ膨らんでいる、

ゆっくりゆっくり腰を外すとグボッ、と大量の精液が溢れ出す!

 

「すごいや、こんなに出てたんだ・・あれ?血もまじってる?」

「ん・・トレオ様・・・大丈夫ですか?」

「うん・・それより・・血って俺の?いや・・シャクナさん、まさか初めて・・・?」

 

コクン、とうなづく・・・

 

「ご、ごめん、シャクナさん、すみません・・俺を助けるために」

「いえ、いいんです、私なんかでよろしければ・・私は、私自身は幸せです」

「シャクナさん・・・ありがとう・・俺、俺・・・」

 

今更だが顔が赤くなってしまう。

 

「ま、まさか、私のせいで、その、射精の瞬間・・・!?」

「え?・・あ、そ、それはないから安心して、その、シャクナさんも確かにいたけど、

俺が選んだんだし、俺が一方的に想うのは自由だし、それに、他にも沢山・・・」

 

あそこから俺の精液を滴らしながらベットを降りるシャクナさん。

 

「トレオ様・・・私でしたら、責任持ってトレオ様に生涯尽くしますが・・

それとは別にお願いがあります、トレオ様にぜひ聞いて欲しいお願いがあるのです」

 

シリアスに引き締まった表情で見つめてくる・・・

 

「なんでしょうか?」

「その・・・トレオ様、お願いです、もう、許してあげて欲しいのです」

「許すって・・・ハプニカ様を?」

 

シャクナは首を横に振った。

 

「じゃあ・・・レンちゃん?あ、マリーさん?それとも・・あ、シャクナさん?」

「いいえ・・・もちろんミル様や親衛隊の方々、シグリーヌ女王の事でもありません」

「一体、誰を許せと・・・?」

 

静かな室内・・・間を置いてシャクナさんの口が開いた。

 

「それは・・・あなたです」

「・・・俺!?」

「はい、貴方様に、トレオ様を許してあげて欲しいのです」

 

どういう意味だ!?

 

「トレオ様がハプニカ様やこの国の愛を受け入れられなかったのは、

トレオ様が自分を許せなかったからではないでしょうか?

トーナメント決勝で敗れ、力を失ってしまい、自分は弱い、と思い込んで・・

実際に力は私と同じになってしまっても、まわりの皆さん、少なくともこの国の民全ては、

トレオ様を弱いだなんて思いません、今がどうあれ、また、どうであると知っても、

トレオ様は強いのです、誇れます、間違いありません!ですから・・・お願いです・・どうか・・」

 

シャクナさんの目からつーーーっとが流れる・・・

 

「どうか、トレオ様を、許してください・・・

トーナメントで優勝してハプニカ様を手に入れたかった、

でも優勝出来なかったから許せない、という考えのトレオ様を、

客観的に見て許せませんか?許してあげられませんか?許してあげましょう?

国を救ったんですもの、あれだけ国のために耐えたんですもの、誰だって許せるはず、

いえ、トレオ様は自分の事だと思うから許せないのです、客観的に見ると、

逆に許さなければ、絶対間違ってます!・・・考えてみてください、もし貴方がモアスで、

同じようにトーナメントを開催し、ハプニカ様が優勝すれば結婚すると申し出て、

貴方の命を狙う者を倒したのと引き換えに棄権したとしたら・・貴方はどうしましたか?

・・・・・愛していたなら、たとえどんな結果であっても、許したはずです。

そう、本当に愛していれば、どんな結果であっても、結ばれていたはずです!!」

 

・・・・・シャクナさんの言葉が胸に痛い。

 

「自分で自分を裁こうとするから、厳しくしてしまうのです。

確かに自分に甘える事はいけない事かもしれませんが、でも、

逆に自分を責め立てて、自分で関係の無い罪まで背負うのはもっといけない事です!

トレオ様がみんなにやさしいように、私達もトレオ様にやさしくしたい・・・

トレオ様がハプニカ様やみんなを愛してくれたように、私達も、愛したいのです・・・」

 

ぼろぼろ泣きはじめたシャクナさん・・・

 

「どうか・・・どうか、トレオ様を、許してください・・・

私からもお願いします、トレオ様はせいいっぱい頑張りました、

後の事は私達が責任を持ちますから・・どうか、どうか、許してあげてください・・・・・」

 

・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

 

「・・・・・シャクナさん・・」

「・・・はい」

「・・・・・許してくれるかな?」

「・・・はい?」

「・・・・・ハプニカ様たち、俺を許してくれるかな?」

「もちろんです!感謝で溢れているはずです」

「いや、俺がハプニカ様たちを振り続けた事・・許してくれるかな?」

「!!・・・それでは、トレオ様・・・!?」

 

・・・・・決めた。

 

「許そう、自分を・・そうしないと前に進めないから」

「トレオ様!!!」

「シャクナさん、ごめんなさい、今まで俺、みんなの気持ちを踏みにじって・・・」

「謝らないでください!お願いですから!謝るのは私の方ですから!」

「みんなにも謝りたい、早く・・・ヒックション!!」

 

うう、寒い・・そういえばずっと裸だ。

 

「あ!今、綺麗に拭いて服を着せますから!」

「うん、ありがとう・・その、もう俺、みんなの事、素直に信じられそうだよ」

「嬉しい・・・嬉しいです・・・」

「やっぱり・・あの実のおかげもあるかな?虜になる、あの実・・」

「え?じゃ、じゃあ、思い浮かべたのですか?」

「そうなんだ、実は・・・みんな」

「みんなって・・・ハプニカ様たちですか?」

「もちろんそうだけど・・・シャクナさんも」

 

ポッとなってうつむいた・・

涙を手でぬぐって、タオルで俺の体を拭きはじめる・・・

 

「じゃあ、あの惚れ薬のおかげでトレオ様は私の願いを・・」

「そうかも知れないけどそうじゃないよ、だって、シャクナさんも思い浮かべたのは俺の意志だから」

「・・・そう言っていただけると、嬉しいです・・・」

「それよりシャクナさんも体、洗わなきゃ・・お風呂とかシャワー、使えるかな?」

「はい!シグリーヌ様が1日中いつでも入れる、国王専用風呂がありますから!」

 

思い体を起こすとシャクナさんが手で支えてくれた。

 

「ありがとう、でもそんなの使って平気?」

「平気です!シグリーヌ様より偉いお方ですから!」

「そう、じゃあ信じるよ・・・早く入ろう!・・っと、まだよろけるや・・」

 

 

 

 

 

トントントン

 

「はい、どなた〜?」

「すいません、昨日、服を借りた者ですが・・」

 

ガチャ

 

「まあ、あなたね、いらっしゃい、昨日はお弁当届けてくれてありがとう!」

「いえ、こちらこそ・・お返しに参りました」

「寒いでしょ?入って入って!」

 

俺は昨日、上着を借りたおばさ・・お姉さんの家へ返しにきた。

 

「これ、お借りした服です、助かりました・・後、つまらない物ですが・・」

「まあ、何かしら?大きいわね・・遠慮無くいただくわ、ありがとう」

「こちらこそ、お風呂まで貸していただいて・・」

「君、綺麗な服を買ったのね、泥棒は捕まった?」

「え?・・・あ、はい・・何とか助けていただきました・・・」

「そう、良かった・・紅茶入れるわね」

 

奥で赤ちゃんが眠ってる・・・

赤ちゃん、か・・そういえばシャクナさんにあんなに出しちゃったけど、

妊娠しちゃうのかな・・スバランの木では避妊の実とかいうの使ってたけど・・・

 

「ねえ、ガルデスはどーう?」

「え?ここですか?えっと・・・楽しい街ですね」

「そう・・良かった、嫌いになってないみたいで」

「とんでもない!あ、紅茶いただきます・・・おいしい・・・」

「聞いてなかったけど、どこの国から来たの?ダルトギアじゃないんでしょ?」

「はい、モ・・ものすごく遠い島から来ました」

「海の方から?それは大変ね・・・海って綺麗よね、遠いけど」

「・・でも山も綺麗です、本当、来て良かった・・・」

 

俺の言葉に嬉しそうな笑みを浮かべるお姉さん。

 

「ね、悪い人もまだいるけど、ほとんどみんないい人だから」

「はい、お姉さんを見ればわかります」

「本当、嫌いにならないでね、この国を・・それでここへはいつまで?」

「そうですね・・もう国に帰るつもりはないから、この国へ住もうと思ってます」

「まあ!ガルデスに住むの?」

「えっと・・・ダルトギアですけど、もっと遠い所です」

「もう場所は決めてあるのね・・・じゃあ、いいものあげる、お礼返しじゃないけど・・・」

 

奥から何かゴソゴソ出してきた。

 

☆チケット☆

 

「はい、これ、ショーの招待券、一番人気の夜の部、今夜のよ」

「いいんですか?これって高いんじゃあ」

「いいのいいの、余ったチケットだし、どっちみち使わない予定だったから」

「ありがとうございます、昨日は少ししか見れなかったから・・ゆっくり見ます」

「亭主のマイクもじっくり聞いてね・・取るのにチケット困ったら少しなら助けてあげる」

 

いい人だなあ・・

正体隠してるのが忍びないや。

 

「君、誰かに似てると思ってたけど・・英雄の像に似てるのね」

 

ぎくり!!

 

「俺、そろそろ行きます!」

「そう?あ、そうね、長く引き止めても悪いものね」

「どうも本当に、ありがとうございました!」

 

大きくおじぎをしてチケットを大切にしまいながら席を立つ・・

やっぱり正体がばれたら大騒ぎになってしまいかもしれない。

 

「じゃあ、またね」

「はい、また・・」

 

お姉さんの見送りもそこそこに家を出た・・・

今夜はショーをじっくり見よう、そしてそれから・・・

 

「ちょ、ちょっとーーーーー!!」

 

お姉さんが家を飛び出してきた!?

 

「これ、これ!!」

 

手には俺がプレゼントしたコートを持っている。

 

「こんな高価な物、貰えないわよー!」

「いいんですー、気持ちですからー!」

「気持ちって、これゴールデンペガサスの毛のコートじゃないのー!」

 

そう言われてもシグリーヌ国王が持ってってって・・・

 

「本当に貰ってくださーい!じゃーーー」

「・・・こ、これ、国王のマークじゃないの!?」

 

やばい、逃げよう!!

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