「私の方がミルちゃんよりダーリンを好きなんだよぉ」

「違うよぉ、私の方がレンちゃんよりおにいちゃんを好きなのぉ」

 

レンちゃんとミルちゃんは仲良しなまま俺を取り合っている、

三角関係による痴話喧嘩といえばドロドロした争そいを想像しがちだが、

まだ子供なうえに大の仲良しなこの2人は、言い合っていてもちっとも不快ではない。

 

「ダーリンのためだったら、どんな敵でもやっつけちゃうんだからあ」

「おにいちゃんのためだったら、どんな怪我だって治しちゃうんだからぁ」

「はは、2人とも、嬉しいよ」

「ダーリンのためだったら、ドラゴンゾンビ100匹でも一瞬で倒しちゃう!」

「おにいちゃんのためだったら、もし灰になっちゃっても復活させちゃうんだからあ!」

「す、すごいな・・・」

「ダーリンのために、伝説のソウルソード1000本取ってくるぅ」

「おにぃちゃんの体がもっとよくなるように、エリクサー10000本取ってくるね!」

「そ、そんなには、いらないよ・・・」

「ダーリンのために早くおっきくなって、ハプニカ様よりも美人になるよぉ」

「おにぃちゃんのためにもっとおっきくなって、お姉様よりも大きい胸になるからぁ!」

「そんなに急がなくてもいいよ」

 

左右から擦り寄ってくる2人。

 

「ダーリンのためだったらぁ・・・毎日一日中Hなことしてあげるんだからぁ」

「私だって!おにぃちゃんのために、一晩で中に10回出してもらうんだからぁ」

「な、なんて事を!あ、ぬ、脱がさないで!あ、はぁあ!!」

 

ねっとりと絡み付いてくる2人の少女・・・

 

「ダーリンのこれを、これからずーっとずーっとしゃぶってあげるんだからぁ」

「だぁめ!レンちゃんに一人占めさせないよぉ!私だって、中に入れて放さないんだからぁ!」

「あああ!2人して、いぢくらないでっ!、お、おっきくなっちゃったじゃ・・あああ!!」

 

俺の全身をまさぐってくる・・・

まるで陣地を取り合うように手が・・・

ああっ!これがコンビネーションになって、俺を快感でのぼせさせるうう!!

 

「じゃあダーリンにどっちの方が気持ち良いハッキリさせてもらうぅ」

「負けないよぉ、私だっておにぃちゃんの弱い所、毎日研究してるんだからぁ」

「あひぃ・・・・ひぃ!も、もう・・・駄目・・レンちゃん・・ミ・ル・・ちゃ・・んんっ!!」

 

Hは・・ドロドロしてるかも・・ネチネチと・・・トロトロと・・はわあああぁぁ・・・

こんな・・幼い少女2人に・・・犯される・・のも・・やっぱり・・・いいぃぃぃ・・・・・

 

 

 

バシャバシャバシャ・・・

 

「ふう!やっぱり泳ぐのは気持ちいいなあ」

「おにいちゃん、こっちにおっきい魚が来たよー」

「ん?よーし!待ってろよー!!」

 

今日はミルちゃんとスバランの木を流れる川で魚を獲っている、

といっても簡単に獲れるので本当の目的は水浴びみたいなものだ、

やっぱり俺には泳ぐ事が合っている、本音を言えば広大な海が恋しい。

 

「あ、跳ねた!」

「わぁい!上がったよお!ぴちぴちしてるぅ」

「ほんとだ、網にいれなきゃ!」

「ミルが入れるねえ・・んしょ・・・つかまえたあ」

「すごいすごい!ミルちゃん偉いね・・ようし、もうちょっと奥へ行こうかな」

「危ないよお、そっち深いよお」

「大丈夫!・・・そういえば、この川の流れのまま行けば、地上に降りられるんじゃあ?」

「無理だよぉ、だって滝だらけだもぉん」

「・・・そういえばそうか・・ん!あ、足が!足がつった!」

「きゃあ!たいへぇん!」

 

慌ててミルちゃんが俺の所へ飛び込んでくる!

 

「ミルちゃん!あぶないよ!」

 

まだ浅い所とはいえ、ミルちゃんの身長じゃあ・・・

と思いきや一心不乱に泳ぎ、俺を捕まえて信じられない強さで岸まで引っ張る!

ど、どこにこんな力が・・・い、いたた、足が・・足が痙攣して・・・

 

「おにぃちゃん、じっとしてて!」

 

ぽーーーっと治癒魔法がかかり、足が楽になる・・・

 

「もう!だから言ったじゃないのぉ、危ないってえ!」

「ご、ごめん、でも浅かったからあのままじっとしてれば俺、大丈夫だったけど・・・」

「いい?おにいちゃんは、もう私と同じぐらいの力しかないの!だから無茶しちゃ駄目!」

「う、うん、ごめん・・・」

「もう、絶対に無理しないで!約束して!!」

 

幼いミルちゃんに怒られちゃった・・・

 

「はい・・・約束します」

「もう、もう無茶は嫌ぁ・・・ぐすん・・・」

 

今度は泣いちゃいそう・・・

 

「ごめんごめん、わかったから」

「おにいちゃん、もう昔みたいには泳げない体になっちゃったんだから、無理しないでぇ」

「本当にごめん・・・」

「泳げなくしちゃったの私達だから・・でも、できる限り泳がせてあげるから・・だからぁ・・・」

「うん、気を付ける・・・もう無茶しない」

「無茶しないでぇ・・あの時みたいな無茶は、もう嫌ぁ・・・」

「ちょ、ちょっと、あの時って・・・それとこれは・・・」

「おにぃちゃん・・・おにぃちゃん・・・」

 

うーん・・・悪い事しちゃった・・・

もしこれが海とかだったら大変な事になってた、

俺は自分の体を自覚しないと・・これぐらいで足をつるなんてショックだけど、

ミルちゃんにこんな風に迷惑かけてしまったのも後悔・・ミルちゃんに何かあったら、

今の俺ではどうする事もできないかも・・・そうだ、俺の体では、もう誰も守れないんだ・・・

 

 

 

ハプニカ様、どこだろう・・・もう夕食の時間なのに・・・

ん?あそこかな?ドアが開いている、多分ここだ・・・

 

「ハプニカ様?・・・ああっ!」

「はっ!?そ、そなたか、あ、その、これは・・・」

 

そこには純白のウエディングドレスを身に纏ったハプニカ様が!

綺麗だ・・・ハプニカ様のその姿は、息を呑むほどの美しさ・・・!!

 

「・・・・・」

「い、いや、洋服を整理していたら、お、奥の方にあったのでな、す、少し、着てみたのだが・・」

 

顔を赤らめてどぎまぎしている、その姿がとても可愛らしく感じる、

完全に大人の女性、その完璧な美しさの中に見せる可愛らしいしぐさ・・これが僕の胸をドキンと貫く。

喩えるならば、完成された最高の料理にさらに美味しくさせるスパイスをかけたような・・・

 

「す、すまない、少し、夢を見ていただけだ・・その、そ、その・・・」

「・・・・・ハプニカ様・・」

 

純白のドレスがきらきら輝いて見える、

ああ、くらくらするような美貌・・・すごい・・・

ずっと見ていたい・・と思った頃、バサッ、とドレスが下に落ち、

中からラフな姿のハプニカ様が現れた、脱いだドレスを畳みはじめる・・・

あああ、もったいない、もっと見ていたかったのに・・・夢のようなひとときだったのに・・・

 

「・・・すまない、もう夢から覚めた、これは奥へ戻すとしよう」

「その、ハプニカ様・・・綺麗でした・・・」

「見た目はどうにでもできる、心が伴ってなくては意味がない」

 

・・・クールなハプニカ様に戻っちゃった。

 

「ん?どうした?そなたの新しい服も探しておるのだが・・・」

「あっ!その、しょ、食事です、夕食の時間が・・・」

「もうそんな時間か・・・では一旦切り上げるとしよう」

 

・・・・・まだドキドキしてる、

すごかった、ハプニカ様のウエディングドレス姿・・・

元々お姫様、そして女王様だったんだから似合って当たり前なんだけど・・・

うーん、もし俺がハプニカ様の恋人だったら、もっと気のきいた事が言えるはずなんだけど、

でも俺はそうじゃないから・・・でも、そうだったら、何て言えばいいんだろうか・・・

俺は不器用だから、きゅっと抱きしめて愛をささやくしかできないかな・・・

逆の立場だったらハプニカ様がそうしそうだ・・・うーん、ハプニカ様・・ハプニカ様と結婚・・・

 

「どうした?ぼーっとして・・行くぞ」

「あ、はい・・私も、夢を見ていたようです・・・」

「そうか・・・夢を見るのは自由だからな・・・それが叶わぬ夢でもな」

 

叶わぬ夢・・・

 

「でもハプニカ様、夢は叶える物でもあります」

「・・・そうだな、私もあきらめてはいない、一生あきらめないつもりだ」

「そうですね、いつか叶うといいですね、いえ、きっと叶えられますよ」

 

ふふふっ、と微笑むハプニカ様・・・

夢・・・俺の今の夢は何だろう?夢か・・・うーん・・・

 

 

 

こうしてさらに2ヶ月の時が流れた。

 

 

「じゃあ行ってきまーす」

「1人で大丈夫か?」

「はい、そんなに多くは取ってきませんから」

 

館を出る俺、

これからスバランの木が落とす木の実を拾いに行くんだ、

いつもはみんなで沢山拾うんだけど、今日は散歩ついでに・・・

 

「これは甘くて美味しいんだよな・・・」

 

スバランの木の実は種類が本当に豊富だ、

300種類以上はある・・味も全て微妙に違う。

 

「この紫のは、食べちゃ駄目って言ってたよな・・でも毒な実はないって聞いたような・・・」

 

そういえば、こうして1人で行動するのは久しぶりかもしれない、

いつもいつも俺の側にはみんなのうち誰かが寄り添っていたから・・・

つい独り言を言ってしまう、俺だけでいるのに・・ん?急に影が・・真上?う、うわっ!!

 

バサバサバサバサバサッッ!!!

 

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