霧子「覚悟してくださいませ」

 

気を取り直すかのように眼鏡を直し、

僕をベッドに押し倒し、のしかかる・・・

魅了の瞳が獲物を前にした猛禽類のようだ。

 

僕「は・・・はい・・・どきどき・・・してきました・・・」

霧子「そのドキドキを・・・ほんの90秒ほど止めさせていただきますわ」

僕「わかりました・・・霧子さんを、信じて、います・・・から」

 

翼をめいっぱい広げ、

覆い被さるように唇を重ねてきた・・・!

 

ちゅっ、ちゅばっ、ちゅちゅちゅっ、ちゅぼちゅぼ、ぢゅぶぢゅぶぢゅぶ・・・

 

いやらしいキスの音が頭に響くと、

唇があっという間に痺れ、いつもより舌がとろける・・・

さっきの大笑いで少し萎えたペニスも、魔法をかけられたようにグンと反り返った。

 

さわさわさわ・・・

 

同時に全身も愛撫される・・・

首筋、胸、太腿、脇腹、足の指と指の間さえも同時に・・・ど、同時!?

 

ふぁささささーーー・・・

 

愛撫されている首筋や胸に手をやると霧子さんの腕・・・これは、わかる。

次は脇・・・あ、翼の先で器用に愛撫、細かく羽ばたかせながら・・・心地良い。

太腿、から今度は睾丸の方に愛撫がきてるのは・・・しっぽかな?で、足の指を細かく愛撫してるのは、

この流れからいくと髪の毛かな、くすぐったさがそんな感じ、サキュバスの全身ありとあらゆる武器を使って、

餌を少しずつ少しずつ味わおうとしているのだろう、力を抜いて身を任せる・・・月明かりに白い肌が映える霧子さん、綺麗だ・・・。

 

ちゅぱあっ・・・くぽくぽ・・ぢゅるるっ・・・れちょれちょれちょ・・・

 

舌をしゃぶり吸うようなキスに酔いしれる・・・

魔の接吻だけで僕の精気・生気を吸い尽くそうとしているみたい・・・

ついさっきまでの天然ぼけぼけな霧子さんが嘘みたいだ、ふと幼い頃を思い出す・・・

 

僕「・・・・・」

 

公園でいつもみんなに可愛がられていた野良猫がいた、

人なつっこすぎて、にゃーにゃー愛想を振りまきながら目の前でごろんごろん・・・

撫でるといつもうっとりして・・・天気の良い日は高い所でのんびり昼寝してたけど、

いざドブネズミを見つけると、やさしい顔が一転して目も動きも鋭くなり、

今まで見たことも無いような素早さでネズミに跳びついては生きたまま背骨をバリボリ噛み砕いてたっけ・・・

 

ちゅうううっ・・・ちゅばっ・・・ぢゅるるるる・・・・・

 

キスの最中ながら霧子さんの目を見つめる・・・

うん、あの時の猫みたいに獲物を捕まえたような目だ、

動物と淫魔を同列に考えるのは悪いけど、そう感じたんだから仕方が無い、

今の霧子さんは、いつもは陽だまりでのんびりしてるけどヤルときは殺る猫、

そして僕はそんな猫に捕まえられた哀れなネズミ・・・考えると恐怖で鳥肌が立ってきた。

 

霧子「・・・・・んふふふふ・・・」

 

深い深いキスをしながらの含み笑い、

きっと僕が恐怖を感じているのがわかったから・・・

怯える姿を喜ぶ霧子さんは、やっぱり魔物なんだと、さらに実感する。

 

さわさわさわ・・・さささささーーー・・・

 

僕「!!」

 

全身への愛撫もより繊細に、より巧みになってきた、

ただ皮膚を撫で上げるだけじゃない、どこをどう愛撫すれば良いか、

快感のツボ、追い詰め方を知っているような、触感全てが快楽の波で覆われているような・・・!

 

きゅっ!

 

僕「ーー!」

 

しっぽでペニスを掴まれる!

お風呂ではかなり締め付けられて痛いくらいだった、

でもあの時は根元を縛る感じだったけど、今は巻きついて、剥かれるような・・・快感!!

 

しゅるしゅるしゅる・・・

 

そのしっぽが巻きつきながら愛撫してくる・・・

カリの裏をこすられると、尿道がパクパク開く感覚がする!

さらに睾丸にも巻きついてマッサージのように転がしてくる、これは、きくっ!

 

霧子「・・・・・んふっ♪」

 

ちゅぽんっ、と舌が抜かれた!

大量に溜められた唾液をゴクッと飲むと、

喉の奥まで犯された気分になる・・・月明かりに光る眼鏡が恐怖を増大させる!

 

霧子「さあ・・・良い声で鳴いてくださいませ」

 

と、両乳首をクリクリしてた指が、一気に強く爪を立て、摘まむ!

 

きゅっ、きゅうっ!!

 

僕「はあっ!!」

 

さっきの余韻で震えた唇を開き、思わず声をあげた!

ビリビリッと電流にも似た強く荒々しい快感が両方の乳首を通じて流れ込む!

思わず両腕で乳首を守ろうと上げるが、その次の瞬間、翼がバサッと両腕を押さえつけてきた!

 

霧子「こういう使い方もありますのよ・・・ふふふ」

 

悪戯っぽく微笑んだのち、さらに爪を立て、乳首をカリコリと苛め抜く!

 

キュッキュッ、クリクリクリッ、カリカリカリカリッ・・・きゅむきゅむっ!!

 

僕「い、いぁああっ!!」

 

痛い、と言おうとしたがそう言い切る前に痛み以上の快感が流れてくる!

これでは拒めない・・・もしやインキュバスになってしまったら痛みが快感に摩り替わるのでは!?

そう思える程の、目も眩むどぎつい快感・・・ヒリヒリと乳首が悲鳴を上げているのに、ペニスはさらにグンと大きく硬くなる!!

 

霧子「もう逃げられませんわ・・・」

 

悶えて逃れようとしても両手両足をガッチリ押さえつけられている状態では、どうしようもない!

でも、ペニスだけは我慢できずに腰を浮かして突き上げ、早く入れたい、イキたいと先から透明の液を漏らす・・・

人間として、男として、抗いようの無い欲求・・・それを喰らい尽くそうという淫魔・・・乳首の腫れとペニスの腫れが痛々しくシンクロする!

 

僕「あう、う、うぁっ・・・あぅあああっ!!」

 

胸の鼓動がどんどんどんどん高まり、

ドクンドクンと響いて痛い・・・振動があまりの刺激に悲鳴を上げてるみたいだ、

こんな状況で入れられたら、挿入されたらその瞬間に心臓が止まっても、おかしくはない・・・!

 

霧子「まあ、体中凄い汗・・・」

 

ぺろっ、と首筋を舐められる、

でもそれが、死神に大きな釜を突きつけられたような恐怖に感じ、思わず・・・

 

僕「ひっ・・・!」

 

声を出し怯え、さらなる冷や汗が湧いてくる・・・

その表情を楽しむかのように目を細め、腰をペニスへとあてがう・・・!

 

霧子「さあ、貴方の命をいただきますね・・・」

僕「はっ・・は・・・ぃぃ・・・」

霧子「もう引き返せませんわ、嫌だとおっしゃっても、我慢できませんもの」

 

よーく見ると霧子さんも震えてる・・・?

でもこれは、これからの行為に対する期待というか、

嬉しくて、すでに感じていてゾクゾクしているのだろう、

少しこぼれそうになったよだれを、ぺろっと舌なめずりをしている・・・

月明かりに光る唇が紫に見え、食べられて無茶苦茶にされたいという被虐的衝動にかられる・・・

 

霧子「思い残すことはもう・・・ありませんね?」

僕「・・・・・待って!そう言われると、ひ、ひとつだけ・・・」

霧子「なんでしょうか・・・あまり待てませんが・・・」

 

こんな時だからこそ、

一方的に食べられちゃう前にしておきたい事が・・・!

 

僕「翼を・・・上げてください、少しの間だけ両手を、自由に・・・」

 

押さえつけられていた翼がゆっくり上がる、

腕は少し痺れるものの、膜でベッドへ押さえつけていたため、

痕が残っていたり強い痛みがある訳じゃない、ここに霧子さんのやさしさを感じる・・・

 

僕「霧子・・・さん・・・」

 

両腕を上げ、霧子さんの頭へと手を伸ばす、

ちょっと足りない・・・上半身を頑張って起こし、

何とか届いた・・・後頭部へ手を回し、やさしく、やさしく髪を撫でる。

 

僕「愛しています・・・そして・・・これからも・・・愛し続けます」

 

ああ、なんてさわり心地の良い髪なんだろう、

しかも長い毛、1本1本が言葉に、想いに応えてくれるように、

まとわりついて逆に指を愛撫されているような気がする・・・霧子さんも目を潤ませている。

 

僕「・・・・・もう限界だぁ」

 

バタン、とベッドに落ちる、

腹筋が弱いとかじゃなく、感じすぎて力が入らない・・・

でも、最後にちゃんと、髪を撫でながら愛を語れて良かった・・・これで悔いは無い。

 

霧子「ありがとうございます・・・必ず、その愛に、応え続けますから・・・」

 

つーっ、と一筋の涙を流したのち、

その粒が頬から落ちたと同時に、一気に腰を落とし、ペニスを膣へと・・・!

 

ずにゅっっ!!

 

僕「はあああああ!!」

 

稲妻のような快感が、ペニスから脊髄を、脊髄から全神経を貫いてくるっ!!

 

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