食事が終わり部屋で落ち着く。

明日は午後から大雪か、朝早く出て絵を進めないといけないな、

霧子さんにお願いして朝食を早めに・・・いや、夜明け前に出るから持っていった方がいいだろう。

 

僕「・・・霧子さん、美人だよなぁ・・・」

 

普通の美人とは訳が違うあの気品、

何となくイギリスとかヨーロッパの血が混じっているような感じすらしてしまう、

それだけ日本人離れした顔つき、透き通った肌、モデル顔負けのスタイル・・・

生まれはどこだろう?やっぱり北海道かな?で、祖母がロシア人とか・・・機会があったら聞いてみよう。

でも変な聞き方すると誤解されちゃうからな、まだまだここでお世話になるんだし、変に突っ込まないほうがいいかも。

 

コンコン

 

僕「はい」

霧子「あの、露天風呂のほうが空きましたので」

僕「わかりました、じゃあ早速入らせていただきます」

 

・・・・・あれ?もういない?

ノックの音と声だけで足音が聞こえなかった、

ドアを開けると・・・あ、廊下の遠くに後姿だけが・・・

名前通り、まるで霧みたいにすぐいなくなっちゃうんだよな、

それだけてきぱき働いてるんだろうけど、あの気配の無さはちょっと幽霊みたいで怖い。

 

僕「よっぽどメイドとして訓練されてたのかな」

 

昔は超一流ホテルのメイド長だった、って言われても疑い無いくらいだ。

そんな霧子さんが、なぜこんな辺鄙な所で1人ペンションをやっているのか気になる。

ますますミステリアス・・・ちょっと心惹かれるものはあるけど、追求はしない方が華なんだろうな。

 

僕「よし、露天風呂で冷えた体を温めよう」

 

 

 

 

 

満天の星空、

最低限の灯りの下で露天風呂へ・・・

夜になると道路に車なんてめったに通らないから本当、静かだ。

 

僕「ほんと贅沢だなぁ、こんなに広い露天風呂を1人で入れるなんて」

 

予約客の部屋別に決められた時間が終わると、

朝までは誰でも自由に露天風呂に入れる、もちろん混浴。

でも、誰かと出くわした事はない・・・1度キタキツネが来たくらいか。

だからいつでも、この満天の星空と広く心地よい露天風呂を満喫できる。

頼めばお酒を持ってきてもらえるけど、絵が完成するまでは我慢、我慢だ。

 

僕「さて、頭と体を洗おう・・・」

 

風呂桶に腰をかけて蛇口をひねって・・・

 

ガラガラガラ

 

霧子「失礼しますわね」

僕「ええっ!?」

 

慌ててタオルで股間を隠す!

まさか、霧子さんが入ってくるなんて・・・

メイド服がいつもと違う?あれは服というよりメイド水着!

スクール水着をメイド風に着飾ったような造りだけど、す、すごい、

胸が、おっぱいが、ばいーんって強調されてて・・・それよりも、なんで!?

 

霧子「お背中を流しに参りました」

僕「で、でも・・・た、頼んでないけど!」

霧子「長期滞在のお客様への心ばかりのサービスですわ」

 

い、いいのかなー・・・

まあ、古い旅館とかならおかみさんが背中流してくれる事もあるし、

わざわざ水着まで用意して来てくれたんだから、無碍に断るのも悪いか。

 

僕「じゃ、じゃあ、背中だけ・・・」

霧子「長時間、雪の上で絵を描いていてお疲れでしょう」

僕「集中すると気になりませんが、ペンションに帰ると疲れが出ますね」

霧子「こんなおもてなししかできませんが・・・流しますね」

僕「はっ、はいっ」

 

緊張する・・・

水着といえど霧子さんが、

露天風呂で僕の背中を流してくれるなんて!

 

ザバーッ

ザババーーッ・・・

 

僕「あの・・・」

霧子「はい?ボディソープでもよろしいですか?」

僕「それはいいけど・・・いつもこういうサービスを?」

霧子「長期滞在の、紳士的なお客様だけにしていますの」

僕「そうですか・・・紳士的・・・」

 

紳士というより人畜無害なだけだと思うけど。

 

霧子「でも、秘密にしておいてくださいね、お客様全てにする訳ではありませんから」

僕「わかりました、その、僕も恥ずかしくて他言はできないでしょうから」

霧子「こういうサービスがある、って噂が広がると変なお客様が来てしまいかねませんから・・・」

僕「なんとなくわかります、その、ここは真面目なペンションでしょうから」

霧子「実は私の同族・・いえ、同業者で熱海にメイドホテルを開業した方がいらしたのですが一ヶ月で潰れてしまって」

僕「それはどうして?」

霧子「メイドホテル、っていうだけで変な妄想を膨らますお客さんばかり来て、大変なことになってしまったそうです」

 

はは・・・想像すると何となくわかるな。

しかもメイドさんが霧子さんみたいな人ばかりだと、変な期待をする客も多いだろう。

 

☆女三助さん☆

きゅっ、きゅ、きゅっ・・・

 

背中をタオルでやさしくこすってもらう・・・

強すぎず、やわらかすぎず、絶妙なタッチで洗ってもらう。

 

霧子「脇のほうも・・・右手を上げますね」

僕「はぃ・・・ちょ、ちょっとくすぐったい・・・」

霧子「・・・・・左も・・・手も冷えたでしょう、指先も洗わせていただきます」

 

繊細なタッチで指先まで1本1本丁寧に・・・

手と手で挟まれると、すべすべして心地いい・・・

指の間から手の甲、手首、腕、二の腕とまるで愛撫するかのように・・・

 

僕「そのっ・・・眼鏡曇ったりしてませんか?」

霧子「ええ、平気ですわ、ですから隅々まで洗ってさしあげられます」

僕「す、み、ず、みって・・・」

 

今度は首筋を洗ってもらう、

指が耳の下あたりにかかるとゾクッ、と軽い快感がはしる・・・

まずい・・・変な気分にならないように、会話でごまかさないと・・・

 

僕「その、霧子さんは・・・」

霧子「髪の毛を洗ってさしあげますから、お静かに・・・目を瞑って・・・」

僕「はっ、はいぃぃぃ・・・」

 

体よく制されちゃった。

 

ザバーーッ・・・

 

濡らした頭にシャンプーをつけられ、

シャカシャカと洗われる・・・指の動きが絶妙だ、

小刻みに指先を引っ掛け頭皮を刺激し髪の毛1本1本の根本まで満遍なく洗う・・・

一流のエステシャンみたいだ、適当にガシガシ洗う床屋のオヤジとは大違い!

それはいいんだけど・・その・・・水着ごしに、霧子さんの、おっきいプニプニした胸が、背中を、つんつんと・・・!!

 

シャカシャカシャカシャカ・・・・・

 

まずいまずい、変に意識すると股間が反応してしまう、

せっかく紳士的な客に対して特別なサービスをしてくれてるんだ、

ここでやましい反応をしちゃったら全てが台無し・・・我慢我慢我慢!

 

シャーーーーー・・・

 

霧子「はい、終わりました」

 

丁寧に髪と顔を拭いてくれる、

ようやく目を開けると前屈みで慌てて逃げる!

そのままザブンと湯船へ・・・ぼ、勃起してた・・・思いっきり勃起してタオルからはみ出てた!!

 

僕「あ、ありがとう・・・」

霧子「いえ・・・では失礼させていただきますわね」

僕「はい!それでは・・・おやすみな・・・さい」

 

霧子さん、見てないといいけど・・・

まじまじ見る訳ないよな、淑女なメイドさんが。

たまたま目に入っても見てないフリをしてくれるだろうし・・・・・忘れよう。

 

僕「明日も来たりしたら、断ろうかな」

 

・・・・・断れる自信は無いけど。

 

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