ガバッ!!!

 

大量の恐怖が渦巻く、霧子さんの胸へと身を投げた!

底なし沼に沈んでいくかのように、冷たい体の中へとはまっていく・・・!

正真正銘のサキュバスの胸の中で、僕はただ体を密着させているだけで、生気を、そして精気を吸われてるみたいだ!

 

霧子「ふふふ、ずっと我慢していた、美味しそうな餌が飛び込んできたわ・・・」

僕「ぁぁ・・・ふぁぁぁぁあああぁぁぁ・・・・・」

霧子「そんなに怯えて・・・サキュバスにとっては恐怖も最高の餌・・・もっともっと恐怖を与えてあげるわ・・・」

 

バサバサッ!!

 

僕「!!!」

 

抱きついてきた霧子さん!

しかもそれは腕ではなく、翼で僕の体を包み込んだ!

そして霧子さんの両手は僕が目を逸らせないように、頬を挟んできて・・・!

 

霧子「さあ、私に何もかも、吸い尽くされなさい・・・」

 

瞳が獲物を狙う豹のように光って見え、僕の体を恐怖ですくませる!

大声で叫んで逃げたい衝動にかられるが、逃げない・・・逃げられないのではなく、逃げない!

生まれてきて最高の恐怖に絡められて、涙もぼろぼろこぼれ、霧子さんはもはや死神にしか見えない、

なのに、地獄の鎌のように黒い翼で覆われているのに、逃げたくない、吸われたい・・・吸われたくないのに吸われたい!

怖くて逃げたくて逃げたくてしょうがないのに逃げたくない!殺されたくないのに、霧子さんになら、このまま・・・・・殺されたい!!

 

僕「・・・・ぁ・・・あいして・・・い・・ま・・・す」

 

そう囁くと、呪いが解けたように視線を外すことができた。

少しだけ体を起こし、霧子さんの胸から上をあらためて流し見る。

蝋のように白い霧子さんの肌・・・美しすぎてクラクラしてきた、もう雰囲気に犯されている。

 

霧子「私も・・・・・愛していますわ」

 

ぎゅうっっ!

 

僕「はぁう!」

 

今度は腕も使って抱きしめられる!

ますます怖さが燃え上がる・・・この間までは、

近づいてくるのが怖くてもいざ捕まってしまえば恐怖心は抜けてしまった、

あれはまるで風船から空気が抜けるように・・・でも今は違う!逆に恐怖感を注ぎ込まれ、

なおかつ怖さで縛られているようだ!さすがに焦ってぐいっと体を退くと、あっさりあっけなく霧子さんの腕と翼が解かれる!

 

僕「・・・・・駄目だ!!」

 

逃げようとすればあっさり逃げられる、それどころか突き放される!と感じた僕は、

身を退いた倍の力で霧子さんの魔の体へと再び沈み込む!怖さはどんどん増すばかりなのに、

霧子さんと離れたくない、霧子さんに認められたい、霧子と愛し合いたい気持ちがそれに打ち勝つ!

勝ち続ければ、愛し続ければ、霧子さんが手に入る、と同時に僕も霧子さんのものになるはずだ!!

恐怖を情熱で、愛情で掻き消そうとズボンをモソモソ下げる・・・どうやら燃え上がっているのは性欲もらしい。

 

霧子「まあ・・・感じますわ、こんなに大きくなってらして・・・」

僕「き・・・霧子さんだからです、霧子さんに・・・捧げる・・・た・・・め・・・」

霧子「普通は恐怖でとても元気になどならないはずの場所ですのに・・・餌の素質は十分ですわね」

 

パンツも脱ぎつつ全身をモゾモゾしていると、

上半身が自然に霧子さんの胸を愛撫する、と同時に、

包まれている僕の体も霧子さんの肌に、下着の感触に犯されているようだ・・・

 

霧子「さあ、ここから、どうしてくださいますの?」

僕「こ、この先は、も、もちろ・・・ん・・・」

霧子「できますでしょうか?・・・・・こういう事をされても」

 

ざわざわざわざわざわ・・・・・

 

僕「え、ええっ!?・・・ひっ!!」

 

翼が両側からさらにもう1枚ずつ!?

違う、これは・・・これは、霧子さんの大量の髪の毛だ!

それがぞわぞわと僕を包み始める!1本1本の感触が、お、おそろしいっ!!

 

霧子「さあ、逃げないと・・・絡みとられてしまいますわよ?」

 

次から次へと襲い来る恐怖・・・!

どんどんどんどん髪の毛が絡みついてくる!!

今まで感じていた見えない恐怖心が、見える形で僕を覆いつくしにきているぅ!!

 

僕「ひぃぃぃぃ・・・ぃああぁぁぁ・・・」

 

植物のつるのように僕の腕や足、体に巻きついてくる、

しかし、きつく縛ってくる訳ではなく、髪の毛が皮膚を愛撫のようになぞってくる!

全身の神経1本1本を細長い髪の毛が犯してくるような恐怖・・・髪の毛までもが精を吸い尽くそうとしているっ!!

 

ガクガクガク・・・ぶるぶるぶるぶるぶる・・・

 

霧子「まあ、そんなにも震えてらして・・・これではもう、無理ですわね」

僕「ぃ・・・ぃえっ・・・いいえ、だ・・・だきま・・・すっ・・・」

霧子「ご無理なさらないでください?・・・身も心も凍え死んでしまいますわ、さあ、お逃げになって・・・」

 

その言葉に、最後の慈悲のようなものを感じ逃げてしまいそうになった、

まるで雪女が、助けたことを誰にも言わなければ命だけは、と取引するかのよう・・・

確かに霧子さんの白さ、そしてこの恐怖に震える寒気は雪女を相手にしているみたいだ、で、でも・・・

 

僕「ぁ・・・ぁひっ・・・ひ・・・ひぃぃ・・・ぃぃぃぃぃ・・・」

 

恐怖を超えた狂気が僕を襲い始める!

涙が止まらない、震えが酷い、重い重い死の恐怖が胸を貫く!

なのに、なのに、ペニスがさらにギンギンと勃起し、霧子さんの濡れた股間を下着越しに、つついている!

そう、これは僕が絵に表現したい、恐怖の部分のサキュバス・・・!これを絵にするためには、

1度本当に食べられてしまわなければ、この身を捧げなければ、描き上げる事はできない!そう思うと不思議な力が湧き始めた!!

 

霧子「さあさあ、このままでは気が触れてしまいますわよ?髪が白くなって抜けてしまっても良いのですか?」

僕「ぼ・・くは・・・・・霧子さんの・・・も・・・の・・・・・」

霧子「はい?・・・ぁ・・・ぁ・・・・あああっ!?そ、そんな・・・・・まさ・・・か!」

 

ぐりぐりとペニスを擦り付ける!

こんな状態で腰をグラインドできるのは、

この恐怖をもっともっと味わいたいという、まさに狂気!

その闇に飲み込まれて、何もかも奪われ、その先にあるサキュバスの『魔』を描きたい!

画家としての、とんでもない欲望が恐怖心に勝つ、いや、勝つとか負けるとかじゃなく、恐怖の中へ溶けてしまいたい!!

 

僕「ぐぁ・・・・ぁぁうっっ!!」

 

長く大量の髪の毛に絡まれたままの腕を動かせ、

なんとか霧子さんのショーツを下へずらした!

腕を股間のほうへ持っていき指でめくるだけなのに、

ちょっとでも動くと髪の毛が反応して腕の、皮膚の神経を撫で攻める!

あああ、いっそこの髪の毛に犯されたい、そう思うと恐怖と快感が一致してきそうで、おそろしい!!

 

霧子「・・・これ以上、無理をなさると・・・1度でインキュバスになってしまいますわよ?」

僕「霧子さんはっ・・・僕が、インキュバスになっても、吸っては、くれないん・・です・・か」

霧子「インキュバスになってしまわれたら・・・そうなってしまわれたら・・・私・・・私は・・・」

僕「僕がインキュバスになっても・・きりっ・・こさんは・・・喜ばないん・・です・・・かっ」

霧子「喜ばない、と言えば、あきらめてくださるのでしょうか?インキュバスになっていただきたくないのです、同情では」

 

その言葉に、凍えていた僕の体の芯が熱くなるのを感じた!!

 

僕「・・・・・好きですっ!!」

 

ぐにゅっ!!

 

すでにぐっしょり濡れそぼった股間の園へとペニスが直接なぞる!

もうひと押して、奥へ突き進む事はできるが、さすがに1度ではそこまでは行けない!

まだ、まだちゃんとした意思疎通ができていない、怖さではなく霧子さんの本心という見えない壁が踏み込ませてくれないっ!!

 

霧子「・・・これ程、恐怖を与えても・・・どうして・・・なぜ、どうして・・・」

僕「それは、僕の心が、どれだけ震えても、どれだけ頭がおかしくなりそうになっても、本気だからですっ!!」

霧子「通常なら、普通の男性ならとっくに逃げ出すか、気を失うにもかかわらず・・・うれし・・・・ぃ・・・」

 

ぽたっ、ぽたっ、と僕の涙が霧子さんの頬を伝うと、

白く冷たい肌がほんの少しだけ暖かくなった気がした・・・

サキュバスの魔眼すら、きらきらと星を散らばめたように見える!

 

霧子「でも・・・今回は私は、お約束通り、自らは吸いませんわ、翼と髪はあくまで動かしているだけ、脅かしているだけですから・・・」

僕「はいっ・・・僕も最初は、最初だからこそ、僕から霧子さんを抱きたいっ!この後、死ぬまで抱かれる側になるなら、なおさら・・・!」

霧子「期待しても・・・よろしいのですわね?・・・・・でしたら、私も・・・・私も・・・あなたの、事を・・・・・!!!」

 

雪女のような、霧子さんの氷の心が溶けたように感じた!!

表情は変えなくとも、その声に心を感じ、確かな愛を受け取ったから・・・

これで、これで最後の壁は無くなった!あとは恐怖の海でもがきながら、貫くのみだ!!

 

僕「霧子さん・・霧子さん・・・・霧子さん・・・・・!!」

 

呪いが解けたように唇や舌の震えもいつのまにか取れ、

霧子さんへの想いが泉のように湧いてくる、たとえサキュバスであっても・・・!

いや、サキュバスだからこそ、霧子さんを愛したい、霧子さんに愛されたい、吸い尽くされて殺されたい!!

 

霧子「・・・・・!」

 

いつのまにか霧子さんも涙を流しはじめている、

大きく表情を崩したりはしていないが、それだけで僕には嬉しい!

恐怖心が喜びで掻き消され、愛しさが僕の股間をジンジンと熱くさせる!

 

僕「いきっ・・・・・ます!!」

 

ぐにゅ・・・

 

僕「ぁう!」

 

こ、腰に力が入らない!

素直にこのまま、重力に任せてでも貫けば良いだけなのに、

もう見えない壁も無いはずなのに・・・霧子さんの方も準備万端なのに・・・こうなったら、思い切って!!

 

僕「・・・・・・霧子さんっ!!」

 

ぎゅううっ、と僕から全身を抱きしめる!

同時に唇を重ねると、腰が一気に霧子さんの股間へ沈んでいく・・・!!

 

ずにゅずにゅずにゅずにゅずにゅっ!!

 

はいっ・・・たあっ!!

 

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