「な、なにやってんすか!」
「着たくなったの!」
「は、はやく着替えてください・・・」
僕がいるのに、なんて事を・・・!!
「あしりんさん、これももう捨てるんですか?」
「あ〜、『卒業』シリーズね、いらないいらない」
「はい・・・サムスピのこれは・・・」
目は服の山へ、
手に取った衣装はあしりんの方は突き出す・・・
まったくあしりんは、無防備というかなんというか・・・
「ねえ、こっち見て」
「あ!・・・似合ってますよ」
「あとは髪を編んだら完璧なんだけど」
紅蘭のドレスに眼鏡・・・
でもキャラを置いておいてもかわいいや。
「髪の毛、編んでくれる?」
「え?ごめん、僕、編み方わかんない」
「そう・・・まあいっか、自分でやろっと」
あの腰まである長い髪をさわりたい気はするけど、
変に失敗しちゃったら大変な事になるからなあ・・・
片付けそっちのけで髪をあみあみしてるあしりん、
紅蘭と同じようにするのは時間かかりそう、と思ったら結構簡略して編んでる。
それよりも僕は、とにかく服の片付けを・・・でもこれ、今日中に終わるのかなあ?
「ねえねえ、いい事おもいついた!」
「なんですか?」
「どうせ捨てるんだからさあ、コスプレしたままHしてみない?」
え、えええ、えっちいいい!?
「そう、もう捨てるんだから、めちゃくちゃにしてもいいよ♪」
「な、なに言ってんすか・・・」
「駄目?紅蘭とえっち・・・してみない?」
してみたくないわけないけど、で、でも・・・
「・・・・・大神はん・・・」
「え?」
「大神はん、こっちきなはれや・・・」
ど、どきどきする・・・
ベットの方に誘われている・・・
チャイナドレスのスリットから覗ける足元が艶かしく交差している・・・
「キス・・・してや・・・」
「その・・・本気、なん・・・ですか?」
「・・・せえへんの?」
眼鏡の奥の切なそうな目・・・
なんだかこの劇にも似た雰囲気を壊してはいけない気がした・・・
僕はあしりんに近づき、そっと唇を重ねようとするとあしりんの方から・・・
ぴちゃ・・・ちゅ・・・ちゅちゅっ・・・
舌を使うキス・・・
唇より先に舌で僕の唇に重なってくるキス・・・
僕も遅れて舌を使い、唇を重ねつつ舌で絡めあう・・・
その快感に浸りながらもあしりんを見ると眼鏡の奥はすっかりとろけた表情・・
ゲームの世界では見ることのなかった、同人誌にもない「生」のがここにいる・・・
ちゅうっ・・・にちゃ・・・れちゃっ・・・ちゅちゃっ・・・にちゃっ・・・
あしりんが僕の手のひらに指を通す・・・
応えるように握り返しキスを堪能する・・・
いや、僕が今キスをしてるのは・・・こうら・・・・ん・・・
「・・・ん・・っは・・・大神はん・・・ええ感じやったで・・・」
「紅蘭・・・紅蘭・・・・・好きだよ」
「大神はん・・・・・・・・・抱いて」
やさしく抱きしめてあげると僅かに震えが伝わってくる・・・
「あ・・・・・怖い・・の?」
「ううん・・・気持ちええの・・・」
「そう・・・か・・・」
ええっと、大神一郎の役を演じなきゃ・・・
って、とてもそんな余裕ないよお、だって、僕、
は、は、はじめてなんだから・・・・・
「じゃあ、あしり・・こうらん・・・脱がす・・・ね・・・よ?」
「うん・・・うち、どきどきしてる・・・」
チャイナドレスの胸元をあけ・・あかない!?
あ、縫い付けてあるのか、コスプレ用に・・・奥が深い。
じゃあ、まくし上げるしかないのか・・・
綺麗な足・・・黄緑のショーツが見える、さらにめくり脱がせる・・・
うーん、つっかえる、胸まで行かない・・・いっそ脱がしてしまった方が・・・
「あ、あかんあかんあかん!」
「え!?」
「服全部脱がしてしもたらあかんて!」
「な、なんで!?」
「・・・・・コスプレえっちは全裸やと意味ないんや!半裸が醍醐味なんや!」

・・・・・ちょっと紅蘭から中の人が出てきちゃったかな、
口調は関西弁でも、あきらかに素のあしりんの主張が入っている。
「じゃあ、このまま・・・」
ドレスを元へ下ろし、
右手を差し込んで胸を揉む・・・
大きい・・・巨乳とまでは言えないけど揉み心地がいい・・・
綺麗な足も左手で触る・・・根元のショーツへ手をなぞるとビクン、と小刻みに感じた。
・・・・・僕はなんだか急に血の気が覚めたというか、現実に引き戻され、両手を離した。
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