☆大芝生☆

 

ひらけた場所に出てきた、

お昼ご飯が食べられる場所は・・・

うへえ、あんなに遠くか、でもこういう、

だだっぴろーい芝生を歩くのは嫌いじゃない。

むしろ、寝そべったりシートをひいてお弁当を食べたいくらいだ。

 

雪巳「ひつじだよー」

僕「お、ほんとだ、向こうはヤギもいるね」

雪巳「その向こうは馬だよー」

 

柵で囲われてるけど、

みんな遠慮なくさわっている。

僕らも羊に近づいてみよう・・・

 

☆羊さん☆

僕「お、来た来た」

雪巳「毛がいっぱーい」

僕「さわってみようか」

雪巳「・・・なんかきたなーい」

僕「え?・・ほんとだ、土埃が毛にビッシリ」

 

遠くから見ると綺麗なんだけどなあ、

毛のグレーって土埃の色だったのか、

触ってみて初めて気付いた・・そりゃそうだよな、寝転ぶはずだし。

 

雪巳「あっちで餌あげてるー」

僕「ほんとだ、わざわざ持ってきたのかな?」

雪巳「ここにあるよー?」

 

お、餌箱がちゃんとあるぞ。

 

☆有料でーす☆

僕「って、有料かっ!」

雪巳「100円だってー」

僕「・・・買う?」

雪巳「もったいなーい」

僕「そうだね、僕たち人間の昼食がまだなのに」

 

餌が貰えない雰囲気とわかると、

ぷいっ、と他所へ行く羊たち・・・

現金なもんだ、そして買った餌を持ってる子供におねだり・・・

 

雪巳「羊の餌が100円って、ぜいたくー」

僕「そうだね、普通の餌も牧場から貰ってるだろうし」

雪巳「私なんか1日で60円のパン1個だった時もあるんだよー」

 

かわいそうに・・・

 

雪巳「いこっ」

 

進むと今度は馬だ、

放牧してあるだけじゃなく、

その先の小屋が賑わってる、そこには・・・

 

☆乗馬コーナー☆

 

僕「乗馬かぁ」

雪巳「たのしそー」

僕「行っておいで、はい、お金」

雪巳「うんー♪おにーちゃんはー?」

僕「僕は見てるよ」

 

乗馬ねえ・・・

上品なお嬢様のたしなみ、だよなあ、

雪巳ちゃんだって磨けば光る子だ、

お金持ちの名家に嫁げば上品な乗馬も出来るだろう、

雪菜ちゃんは馬に乗った高さでもう駄目そうだよな、

雪沙ちゃんだと、はしゃいで暴れて馬が嫌がりそう・・・

なんてぼーっと考え込んでるうちに雪巳ちゃんが乗る番みたいだ。

 

かっぽかっぽかっぽ・・・

 

お、うまく乗っている、

自転車の立ちこぎみたいな感じだ、

こっちに近づいてきた、笑顔がまぶしい。

 

雪巳「お兄ちゃーーん!」

 

手を振ってくれている、

結構揺れるもんだなあ、

上下に・・スカートがひらひら、中が見えてる・・・

いや、それよりも、あの上下運動を見ていると、

酔った寝込みを襲われた時の雪巳ちゃんの騎乗位を、思い出しちゃう・・・

 

僕「はは、ははは・・・」

 

手を振って応えてあげる、

でも僕の表情、ひきつってるんだろうなー・・・

 

 

 

やっと売店までやってきた、

でもレストランは遊園地エリアの方みたいだ。

いい匂い・・これは・・・あれだ!!

 

☆良い匂い〜☆

 

雪巳「ソーセージおいしそー」

僕「じゅうじゅういってるね」

雪巳「ならぼーよー」

僕「いいよ、お、骨付きソーセージだ」

雪巳「ジュースは何にするー?」

 

皮がパチパチ焼けて脂の匂いがする、

うう、いちごあれだけ食べたのにお腹が鳴りそうだ、

でもこれ昼食にはならない感じだから、1本でいいかな。

 

雪巳「あー、あそこに雪菜がいるよー」

僕「え?ほんとだ、ベンチでお友達とお弁当食べてる」

雪巳「雪菜にも持っていくー?」

僕「いや、いいよ、邪魔しないようにしよう」

雪巳「わかったー」

 

・・・・・気付かれたら、やばい、よな・・

いや、隠す必要なんて無いはず・・でも教える必要も・・ない、か?

 

☆焼けてる〜☆

雪巳「順番きたよー」

僕「骨付きリブソーセージ2本にオレンジジュース2本」

雪巳「お兄ちゃーん、ケチャップとマスタードどーしよー」

僕「僕はいいや、そのままでも美味しそうだし」

雪巳「私はケチャップつけるねー」

 

会計を終わらせソーセージを受け取る、

おいしそうだ・・・今すぐかぶりつきたい、

でも雪巳ちゃんがケチャップつけてるから、まだ我慢・・・

 

雪巳「あーーー!」

僕「ん?どうしたの?」

雪巳「ねーねーねー」

僕「どうした?どうした?」

雪巳「あれも食べるーー」

 

視線の先にあったのは・・・

 

☆ソフトクリーム☆

僕「ソフトクリーム・・これは買わないと」

雪巳「でしょー」

僕「最高の組み合わせだな」

雪巳「買ってくるー」

僕「はい、お金。僕はバニラで」

 

受け取る雪巳ちゃん・・ソーセージを持ってあげる、

ソフトクリームはそれほど混んでないからすぐ戻ってくるだろう。

良い天気だ・・汗が出てきちゃったけど、健康的で凄く心地よい汗だ。

 

雪巳「はーーい」

僕「ありがと、雪巳ちゃんもバニラにしたんだ」

雪巳「いただきまーす」

僕「いただきます・・」

雪巳「・・・・・おひひいー!」

 

パリパリッ、とウインナーを食べる!

汁が口の中にじわーっと染み出て、うますぎる!

本当に本格的なソーセージ・・ここまで美味しいのって、

ファンランドで食べた焚き火で焼く特大ソーセージ以来だ、

しかもあれは大味だったけど、こっちは濃厚・・あつ、あつあつあつ・・・

 

僕「アイスも食べよう・・・」

 

☆ソフトクリーム食べる☆

何だか普通のソフトクリームより良い白さに見える。

はむ・・・つめたくて、おいち〜〜〜〜!一気に頬が冷まされる・・・

さっきのジューシーなソーセージの直後だけあって、冷たい美味しさが際立ってる。

 

雪巳「あまーーーい」

僕「うん、普通のより、おいしいね」

 

・・・ソーセージとソフトクリーム、

交互に食べてるうちに、あっという間にたいらげちゃった。

満足満足・・・仕上げにジュースを飲んでご機嫌な雪巳ちゃんと僕だ。

 

雪巳「ごちそうさまー」

僕「ごちそうさま。って昼食まだなんだよな」

雪巳「もうちょっと後でいいよー」

 

さてさて、次はどこへ行こうか・・・

あのやたら大きいドームは何なんだろうか?

人がいっぱいいるみたいだけど・・・とりあえず行ってみよう。

 

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