雪沙「おにぃちゃ〜ん、おきておきて〜〜〜」

僕「んー・・・・ふぁぁ〜・・お、おはよ・・・」

雪沙「あさだよ〜〜、9時だよ〜〜」

僕「そう・・もうちょっと・・寝させて・・・」

雪沙「だ〜〜〜め〜〜〜、ね〜おにぃちゃ〜〜〜ん」

 

僕の上にのしかかる雪沙ちゃん・・は、はだか!?

 

雪沙「ね〜ね〜、朝のこれつけて〜〜〜」

僕「あ・・・ベビーパウダー」

雪沙「こんどは長い時間つけて〜〜〜〜〜」

 

うう、布団ごしに抱きついてくる・・・

夕べのあれで、味をしめちゃったのか?

やばいなあ・・・変な癖つけちゃいそうで、恐い・・・

 

ガチャ

 

雪菜「・・・雪沙・・なに・・やってる・・の」

雪沙「おにぃちゃんにこれつけてほし〜の〜」

雪菜「・・・・・わたしが・・つけて・・・あげる」

 

すたすたやってきて、ぐいっ、とひっぺがす!

一緒に僕の掛け布団も・・・雪菜ちゃん、ああ見えて力あるんだなぁ。

 

雪沙「や〜〜、おにぃちゃんがいいの〜〜」

雪菜「・・・裸で暴れないの・・・ほら・・・」

雪沙「おにぃちゃ〜〜〜ん」

 

・・・助かった、かな?

押さえつけられてパタパタされる雪沙ちゃん、かわいい、ほほえましい。

僕は朝のトイレでも行ってこよう、朝食の準備は雪巳ちゃんかな?さて、今日は何をしようかな・・・

 

 

と、ぼーっとしているうちに日は沈み・・・

 

 

夕食が終わり、雪菜ちゃんと雪沙ちゃんはリュックに荷物を詰めている、

明日からいよいよ雪沙ちゃんは遠足、雪菜ちゃんは2泊3日の林間学校だ、

すごく楽しそう・・・つい先日ネズミーランド行ったばかりなのに、もう次の遠出だ。

 

雪沙「おにぃちゃ〜ん、ネズミーシーで買ってもらったシートもう使うね〜」

僕「うん、そのために買ったんだもんね」

雪菜「水筒・・・ちゃんと出した?」

雪沙「洗ってあるよ〜、あしたの朝、お茶いれる〜、お弁当も〜」

雪巳「雪菜もお弁当いるんだっけー」

雪菜「うん・・明日のお昼だけ・・・いる・・・」

僕「・・・・・そうだ」

 

サイフを取り出し、お金を・・・

 

僕「雪菜ちゃんは7000円、雪沙ちゃんは・・・3500円!」

雪菜「いい・・・の?」

僕「いいのいいの、少ないと思うけど無いよりはいいと思うから」

雪沙「こんなに〜〜ありがと〜〜〜」

雪巳「でもー、持ってっていい金額ってきまってなかったー?」

雪菜「ん・・・しおりには・・・1万円まで・・って・・・」

雪沙「ゆきさは5000円までってあるよ〜」

僕「じゃあ、丁度いいくらいかな?楽しんでおいで」

雪菜「はい・・・・です」

雪沙「おみやげかってくるね〜〜」

雪巳「無理してかわなくていいよー」

僕「そうだね、無理しない程度でね」

 

真新しいカラフルなお財布にそれぞれお金を入れる、

こうして準備するのも本当に嬉しそう・・・僕も小学生の頃を思い出すよ。

 

僕「遠足、楽しみだね」

雪沙「うん〜、行くのひさしぶり〜」

僕「え?あ・・あ、そうか」

雪菜「お金がないから・・・めったに行けない・・・かったです」

僕「そうかそうか、じゃあ思いっきり楽しんでこないとね」

 

不憫だったろうな、

遠足や林間学校に行けず学校や家で待機してるのは辛そうだ。

僕にはわからない苦痛だったろうに・・・だからこそ、この家にいる間だけでも・・・

 

雪菜「あの・・・」

僕「どうしたの?・・・あ、お風呂?いいよ、一緒に入ろう」

雪菜「ううん・・・何かあったときの連絡先・・ここにして・・・いい?」

僕「ここって、そっかそっか、うん、いいよ、怪我とかした時の連絡先ね、うん、いいよ」

雪菜「よかった・・・・・です」

 

雛塚家に連絡しても、まともに取り合ってもらえなさそうだもんな。

それに遠足、林間学校に僕のお金で行ってる事を知られたくないのかも。

 

雪沙「ゆきさもいっしょにはいる〜〜」

雪巳「私はもうちょっとテレビ見てからにするねー」

雪菜「お兄ちゃん・・・はいる・・・です」

僕「じゃあ入るか」

雪巳「いってらっしゃーい」

 

 

 

いつも通りの緊張するお風呂を終えて部屋に戻った、

雪巳ちゃんは入れ替わりでお風呂へ入りに行き、

雪菜ちゃんは雪沙ちゃんにベビーパウダーをまぶしてる。

もう午後9時半過ぎ・・僕はまだまだだけど2人はもう寝た方がいいと思う、

遠足の集合時間は早朝なはずだ、せっかく行けるのに遅刻で置いていかれては元も子もない。

 

僕「それ終わったらもう寝ないとね」

雪菜「あの・・・しばらく会えなくなる・・から、一緒に、寝たい、です・・・」

雪沙「ゆきさも会えなくなるからいっしょにねる〜〜」

僕「雪沙ちゃんは日帰りじゃないか」

雪沙「でも夜まで会えないも〜〜ん」

 

仕方ないなあ・・・

 

僕「いいけど、僕はもうちょっと遅くなってから寝るよ?」

雪菜「じゃあ・・・先に、寝てる、です」

雪沙「おにぃちゃんおやすみ〜〜」

 

いそいそと僕のベットに入っていく・・・

 

僕「何時に起こせばいいの?」

雪菜「雪巳お姉ちゃんに、言って、あるです・・・」

雪沙「6時だよ〜〜、7時20分しゅ〜ご〜だから〜〜」

僕「じゃあ僕も一応、その時間に目覚ましセットしておくかな」

雪菜「ありがとう・・・」

 

何だか僕にも遠足前夜のワクワクが乗り移ってきたみたいだ、

2人はもう布団被って寝に入った、明かりを1つ暗くしてあげるか・・・

ぼーーーっとテレビを見ているとやがて寝息が聞こえてきた、

僕の小さい頃は遠足前って興奮して眠れないものなんだけどなあ、

この子たちは寝ると決めたら早いのかも知れない、実家の環境があれだから・・・

 

僕「外でも平気で寝てたもんな・・・」

 

あのまま僕が助けなかったら、

雪巳ちゃんも雪菜ちゃんも、今頃どうなってたんだろう?

普通に夜の電車で雪菜ちゃんがあんな事になっちゃったんだから、

公園での寝泊りとかが続いてたら・・・ゾッとする、と同時に雛塚家への怒りが・・・

雪沙ちゃんだって、あのままなら背中が酷い事になってただろう、一生ものの傷が・・・

 

僕「そう思うと、あの下の子たちだって・・・」

 

考え出すときりがないや。

根気良く児童相談所に通報し続けるのが1番かな、

もちろん三姉妹を僕の養子にしたうえ・・って、結論はまだ早い。

あの子たちだって、最初のうちは一生懸命やってくれてるけど、

すっかり慣れてからはどうなるか・・・1度貰うと決めたら引き返せないもんな。

 

僕「あれ?番組終わっちゃった・・・」

 

 

 

雪巳「お兄ちゃんおやすみー」

僕「おやすみ」

 

さて、僕も寝るか・・・

布団をめくると、真ん中で仲良さそうに2人が寝ている、

ってこれじゃあ僕の寝るスペースが無いじゃないか!

 

僕「そうだ、僕が向こうの寝室に・・・いや駄目だ」

 

あっちは雪巳ちゃんが1人で寝てる、

襲われたらひとたまりも無い・・・うー・・・

 

僕「ちょっと、ごめん、ね・・・」

雪沙「・・・・・ZZzzz・・・」

雪菜「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

2人をずらして・・・

うー、生めかしい肌してるなあ・・・

ゆっくり入って・・・僕が端で落ちそうってどういうことだ!

 

僕「・・・・・おやすみ」

 

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