ミミー「ねえネズミー、本当に行っちゃうの?」

ネズミー「ああ、7つの海が僕を呼んでいるからね」

 

うーん・・・ネズミーたちの頭しか見えないっていうのも、なかなかシュールだ。

とはいえストーリーとかダンスとかはちゃんとわかるから、つまらないことはない。

 

雪沙「ね〜、お肉落とすとネズミーさんの頭に落ちるよ〜」

雪菜「そんなこと・・しちゃだめ・・・」

雪巳「でもー、まちがってフォーク落としたらネズミーさんの頭にささっちゃうねー」

僕「そんな落とし方する人はいないって」

雪沙「メロンきたよ〜〜」

 

食事のデザートが届いた頃、

ステージのショーも、もう終わるところだ。

 

ネズミー「ほらー、もうみんな乗り込んでるよー」

ミミー「ほんとー、お食事してるー」

グリフォン「メロンたべてる、いいなぁー」

 

え?ネズミーさんミミーちゃんたち、ステージの観客もみんなこっち見てる・・・

すっごい恥ずかしいぞ!こんな仕掛けがあったのか!普通に食事してる僕らが、エキストラ!?

 

雪沙「わ〜〜〜い」

僕「雪沙ちゃん、恥ずかしいから手を振らないで・・」

雪巳「みんなにみられちゃったー」

雪菜「・・・メロン、おいしい・・・」

僕「あ、最後のダンスに入ったみたいだ」

 

船の汽笛が鳴る・・・

僕の頭からも蒸気があがりそうだよ。

 

 

 

豪華な夕食を終えて、仕上げのお土産を買った。

首からポップコーンをぶら下げた雪沙ちゃん、あいかわらずご機嫌だ。

さて、いよいよ海での夜のショーパレードが始まる、時間的にも体力的にも、これが今日見るものの最後だろう。

 

雪沙「くらいね〜〜」

雪菜「荷物盗まれないように・・見張ります・・・」

雪巳「あと1分だよー、もうすぐー」

僕「音楽が止まった!いよいよだ」

雪沙「どんなかな〜〜」

 

・・・華やかにシーの海が光りはじめた!!

 

雪沙「きれ〜〜〜い」

雪菜「お船が、いっぱい」

雪巳「あそこにネズミーさんがー!」

僕「うわ!花火が!」

雪巳「あかるーい」

 

今日一日、いや、昨日からの2日間を締めくくってくれる、

音と光りのファンタジー・・・心を照らす魔法の競演・・胸躍らずにはいられない。

三姉妹の笑顔も輝いて見える、本当に来て良かった、連れて来て良かった・・・そう思える幼い歓喜。

 

ネズミーランドは三姉妹を、そして僕をこんなにも満足させてくれた。

じゃあ僕は、ネズミーに負けないくらい三姉妹を幸せにできるのだろうか?

養子に貰う・・それには嬉しいことも悲しいことも、つらいこともいっぱいあるだろう。

でも・・・三姉妹とこうしている、この瞬間・・・かけがえの無いこの一瞬のためになら、僕は、

何でも乗り越えられるような気がする・・でも、それには、三姉妹も僕を幸せにしてくれないと、いけないよな・・・

 

雪巳「お兄ちゃーん、ほらー、花火が滝みたーい」

雪菜「ネズミーさん、はりきってる・・・」

雪沙「ん〜〜、荷物だいじょ〜ぶだよ〜」

僕「うん・・・綺麗だね・・ぼーっと見とれちゃうよ」

雪菜「・・・・・もう、終わっちゃう・・・」

 

クライマックスとともに5連発の花火が鳴り響き、

ショーが終わった・・・シーンと静まり返る園内、直後の拍手・・・

さあ、帰ろう、ため息が出るほど名残惜しいけど、小学生を閉園時間の午後10時まで遊ばせる訳にはいかない。

 

僕「さあ、帰ろう」

雪巳「もー乗るもの無いからねー」

雪菜「お土産も・・いっぱい買いました・・・」

雪沙「ねむくなってきた〜、ホテル戻るの〜?」

僕「ううん、家に帰るんだよ」

 

ホテルパンナコッタの前を通り過ぎる、

よく考えたら夜のショーをホテルの窓から見る手もあったよな、

そう考えると初日をネズミーシー、2日目をネズミーランドにしたら良かったのかも・・

まあ、今更そんなこと言っても遅いや・・ネズミーシーの一般出入りエントランスを通る、

ライトアップされた巨大地球儀・・行きはホテルの入り口だったから、見られなかったんだよな。

 

雪菜「綺麗・・おっきい・・・」

雪巳「まわってるーー」

雪沙「あれにのるの〜〜?」

僕「あの地球儀は乗り物じゃないよ、乗るのは電車」

雪巳「ネズミートレインのパスちょーだーい」

 

ネズミーリゾートライン1日乗車券をみんなに渡す、

昨日と今日、2日分あるけど合わせて3回しか乗らなかったよな、

まあそんなもんだろう・・・人でごったがえすネズミーモノレールに乗って・・・

 

僕「このネズミーのつり革、持ち帰り用に売ってたりして」

雪巳「なんにつかうのー?」

雪菜「かざれ・・ないです」

雪沙「ねむい〜〜〜だっこ〜〜〜」

僕「すぐJRにつくから、JRに乗ってからね」

 

窓の外ではネズミーランドも名残惜しそうに花火を打ち上げている、

まるで「また来てね」とでも言っているかのようだ・・・うん、また来たいな。

JRの駅に到着すると一気に現実へ引き戻される、でも隣には夜中の0時までやってるネズミーストア・・・

現実にもうちょっとだけ戻りたくない人は入っていっちゃうんだろうな、買いそびれたお土産とか探しに。

僕らはもういいや、おなかいっぱいお土産いっぱい・・JRの駅に入り、急いで座るも3人分しか確保できなかった。

 

僕「雪沙ちゃん、おいで」

雪沙「うん〜〜〜」

 

僕の胸に抱きついて眠る雪沙ちゃん、

かわいいな・・・家までそっとしておいてあげよう。

左に座る雪菜ちゃんも眠そう、右に座る雪巳ちゃんは・・肩を組んできた。

 

雪巳「お兄ちゃんー」

僕「どうしたの?」

雪巳「んー・・・雪沙重くないー?」

僕「平気だよ、乗り換えの駅も抱いたまま移動してあげられるし」

雪巳「んー・・・お兄ちゃんー・・・」

 

僕と雪沙ちゃんの体の間に手を入れてきた雪巳ちゃん、

雪沙ちゃんをだっこするの、換わってくれるのかな?と、思ったら!

 

さわさわさわっ

 

僕「!!」

 

股間を、まさぐってきた!?

 

僕「な、な・・・」

雪巳「しー・・・」

 

小声でささやく雪巳ちゃん。

 

雪巳「お兄ちゃーん・・・」

僕「だ、だめ・・こんな、とこで・・」

雪巳「だってぇー・・・」

 

さわさわさわさわさ・・・

 

僕「あうっ・・・」

 

逃げようと、払いのけようとするにも雪沙ちゃんを抱いてるから、できないぃ・・・

今、手を離すと雪沙ちゃんが下に落ちちゃうし、何より、こんな現場、誰にも見られたく、ない・・・

 

雪巳「ねー・・どうー?」

僕「どうって・・や、やめ・・」

雪巳「だってー・・・お兄ちゃん、だいすきだからー・・・」

 

満員な電車で何という事を・・・

雪沙ちゃんの体が死角になってるからって、そんな・・・

あああ!おっきくなってきちゃった・・・気持ちよく、なって、きたぁ!!

 

僕「だ、大好きだからって、こんな・・・」

雪巳「あんまり声だしちゃうとー・・・ばれちゃうよー・・」

僕「うう・・おねがい・・や・・め・・て・・・」

 

くにくにくにっ、と、指の動きが強くなってきた!

あきらかにズボンごしに僕の肉を・・もてあそんで・い・・ああ!!

 

ジーーーーッ

 

チャックを下ろして、

指が、はいって、くるうううっっ!!

 

僕「は・・・ああ・・あああ!!」

 

た・・たすけ、てっ!!

 

雪菜「・・・っ・・うっ・・」

 

ぎゅううっ!!

 

僕「えっ!?」

 

僕の腕がつかまれる、反対側の雪菜ちゃんから!

見ると涙目で僕を・・・いや違う、怯えて泣いている!?

 

雪菜「う・・うっ・・・」

 

よく見ると、それは・・・!!

 

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