ようやく僕が落ち着いた頃、地中海エリアについた。
ここではまず「7つの海の旅」に乗る、ランドの「世界一周ゴンドラ」の海版だ。
雪沙「やっとおにぃちゃんのとなり〜〜」
僕「水の上だから暴れちゃ駄目だよ」
雪沙「ど〜しよ〜かな〜〜」
僕「駄目だってば」
雪沙「ん〜、おにぃちゃんがゆきさの言う事きいてくれたらね〜〜」
幼い脅迫・・・
うぅ、さっきの雪巳ちゃんとのキスがあるから、
今度は雪沙ちゃんに何を要求されるのか、ちょっと恐いな・・・
雪沙「みて〜、こわれた船だ〜」
僕「幽霊船だね、悪い人魚が呼んでるよ」
雪沙「おにぃちゃんも、悪い女の子にひっかかっちゃだめだよ〜〜」
ははは・・・・・もう、手遅れかも。
雪沙「おにぃちゃ〜〜〜ん」
僕「うん?」
雪沙「あっち側もみたい〜」
僕「でも、立ち上がっちゃ駄目だよ?」
雪沙「こうするの〜〜」
ふにゅ、と僕の膝の上に座る雪沙ちゃん、
お尻の感覚が気持ちいい!でもちょっと重い・・・
雪沙「ね〜、きゅ〜〜ってやってぇ」
僕「うん、はいっ」
後ろから抱いてあげる・・・
うう、僕の股間が雪沙ちゃんのおしりの割れ目に・・!!
雪沙「こうすればゆきさもおにぃちゃんも両方っかわみられるよ〜」
僕「そうだね、えらいえらい」
雪沙「えへへへへ〜〜〜」
う、うごかれると、股間が、刺激、され、ちゃう・・・・・
さあ、次だ!ということは、雪菜ちゃんの番だ。
僕「雪沙ちゃん、また次の次の次ね」
雪沙「は〜〜〜い」
僕「素直でよろしい」
雪菜ちゃんがそっと僕に寄り添う。
僕「何が乗りたい?」
雪菜「・・・・・あれ、楽しみにしていた、です・・」
僕「あれってさっき乗った隣の、ランプの精シアター、か」
雪菜「うん・・・ガイドブックで、楽しそうで・・・す」
僕「結構並んでる、でも10分待ちってことは1度に沢山入れるんだな」
これなら用意してきた行列用ゲームボーイも使わなくて済みそうだ。
雪沙「のりものぢゃないなら雪沙はおにぃちゃんのこっち〜」
雪菜ちゃんの反対側に戻ってきた雪沙ちゃん!
気を使うなあ・・・雪巳ちゃんにも気を・・使うことは、ない、か・・ははは・・・
雪巳「雪菜も雪沙もー、ひっぱりすぎるとお兄ちゃん裂けちゃうよー?」
・・・僕の心臓が張り裂けそうだよ!
ショーが終わってシアターを出る、
飛び出す立体ショーだった・・・雪菜ちゃん、また何も無い目の前に手を出してたよ。
お、もう10時半か、時が過ぎるのは早いなあ、ほんとうにあっという間・・・さて、と・・
僕「じゃあ次も順番で、あの魔法のじゅうたんカルーセルに乗る?」
雪菜「・・・ぐるぐるまわるのは、いまは、いい、です・・」
僕「そうか、じゃあどうしよっか」
雪菜「・・・あのボートがいい、です」
僕「あれ?あれってシーの入り口まで戻っちゃうやつだよ?それでもいいの?」
コクッ、とうなずく・・・
まあ、あれはあれで乗り物だしな。
雪沙「雪菜おねぇちゃん、ずるい〜〜」
僕「え?なんで?」
雪沙「おにぃちゃんと2人でのれるの、さきのばしてる〜〜」
雪菜「・・・わざとじゃ・・・ないよ・・・」
雪巳「そう言って雪沙もお兄ちゃんの隣に座ってるしー」
うーん、確かに「次は雪菜ちゃんとツーショット」と思いながら一緒に行動する訳だから、
引き伸ばせば伸ばすほど、隣にはいられる訳だよな、それを雪菜ちゃんが計算してたとしたら・・・
おそるべき駆け引きだな、まだ小学生だというのに。でもいちいち気にしてても、しょうがないや。
僕「よし、あの定期船でシーの入り口まで戻ろう」
ゆったりと落ち着いた定期船に乗って入り口まで戻る、
ちゃんと船にはシーのガイドアナウンスが流れてる、細かい。
アナウンス「右手に見えますのがシーの中心的シンボル・ミステリアス火山、その手前がネズミーシーキャッスルです」
雪沙「おしろいきた〜い」
僕「後でね」
雪巳「あそこでチュリトス売ってるんだよ〜」
僕「いいな、後で食べよう」
雪菜「もう・・つく、です」
アナウンス「それでは東京ネズミーシーを引き続きお楽しみください!!」
降りるとネズミーシーのキャラクターたちが子供に群がられている、
順番に写真撮影・・・それを横目に進むと・・・あ、ホテル・パンナコッタだ、
結局シーツをどうこうしなかった・・・まあ、言い訳は何とでも・・美鈴ねえさんも助けてくれるだろうし。
雪菜「あれに、のりたい・・・」
僕「どれかな?あれか、サンタルチアボート」
雪巳「にぎやかだねー」
雪沙「あれもいちどにたくさんのってる〜」
僕「いいじゃんいいじゃん、楽しければ」
20分待ちかぁ、でも楽しそうだなあ、
客が12人乗るボートにシーのお兄さんやお姉さんがさらに2人乗ってて、
1人がボートをこいで進めてて、もう1人がスタートから1周して戻るまで、
ずっと楽器を演奏してる、中には楽器を持たず赤ペラで歌ってるお兄さんもいる。
楽器はアコーディオン、バイオリン、トランペット、ハーモニカ、ハープなんてよく沈まないもんだ。
僕「どの楽器にあたるかな?」
雪巳「フルートがいいー」
雪菜「うるさくないのが、いい、です・・」
雪沙「一緒に歌っちゃだめ〜?」
僕「迷惑になるからやめなさいっ」
ボートは楽器の音がかぶらないように、
前後の間隔をたっぷりとってる・・だから待ち時間も長いのか。
さらにスピードが遅い・・1人で漕いでるからっていうのもあるんだろうけど、
変に速く進んだら演奏がヨレちゃうんだろうな、それに聞くほうとしても、じっくりゆっくり・・・
こういうのはカップル向けに2人乗りにしたらいいのに、でもそれじゃあ採算が取れないのかも。
雪巳「あー、お手玉してるひともいるー」
僕「ほんとだ、演奏だけじゃなく芸をする人もいるんだ」
雪菜「おなじ、楽器のひと、いない、みたい・・・」
僕「・・・よく見ると、そうかも」
雪沙「ピアノはないのー?」
僕「さすがに沈んじゃうよ」
雪巳「すごーい、ハンドベル10個もぶらさげてるー」
・・・見てるだけで楽しくって時間が過ぎていく、そして・・・
僕「いよいよ僕らの乗る番だ」
雪巳「なにかなー」
雪沙「あ〜、そろばん〜〜」
僕「ええ、まじー?」
雪菜「なんか・・・いや」
女性従業員「何名様ですか?」
僕「4人です」
女性従業員「それでは次のボートをお待ちください」
ほっ、よかったぁ。
僕らを抜いて乗り込む2人のカップル、
なんか可哀想・・・こういうのも運だから仕方がない。
女性従業員「次の方、もうしばらくでーす」
さあ、何が出るかな、何が出るかな・・・
お、男性だ、お兄さん、手に持っているのは小さい・・・
何だ?あれは・・・手のひらサイズの、水色の・・・オカリナだ!!
男性演奏者「はい〜おじょうちゃんたち気をつけて乗ってね〜落ちても知らないよ〜」
雪沙「いちばんのり〜〜」
雪巳「楽器かわいいーー」
雪菜「これなら・・・いい、です」
僕「ほらほら、まだ乗ってくるんだから詰めて!」
12人を乗せ終わるとボートはゆっくり、ゆっくりと水路を進みはじめた。
男性演奏者「はーい、みなさんこんにちわーー、僕はね、オカリナ吹きの岡ちゃんだよー」
・・・シャレか!?
岡ちゃん「みなさん試しにね、岡ちゃーん、って呼んでみてくださーい」
しーーーーーん・・・
岡ちゃん「あれあれー?呼んでくれないと、演奏してあげないぞー?さんはい、岡ちゃーーーん!」
みんな「おかちゃーーーん」
岡ちゃん「はーい、どうもありがとー!」
強制かよ!!
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