僕「まだ1時になってないから空いてるよ」

雪沙「あ〜、あの家、ぽよぽよしてるよ〜〜?」

僕「え?地震?いや、あれはそういう家か」

雪菜「あれ・・『ふわふわゴムの家』・・・空気で膨らんでる家、です・・・」

雪巳「10人くらいしかならんでないよー?」

 

いいな、よし行こう!

・・・・・なになに?身長135cm以下、小学6年生までのお子様専用です、か・・

ということは、僕と雪巳ちゃんはアウトだな・・・外で待つしかないか。

 

雪沙「ちっちゃいこばっかだよ〜?」

雪菜「わたし・・・どうしよう」

僕「行っておいで、15分入れ替えだからすぐ終るよ」

雪巳「もう次はいれないよーきっとー」

僕「え、次?ああ、今度来る時は中学生になってる、って意味ね」

 

雪沙ちゃん雪菜ちゃんが並び、僕と雪巳ちゃんは中が覗けるベンチに座る。

ふう、やっと落ち着けるな・・・15分だけだけど・・・それにしてもネズミーランドっていいよなあ、

何もかも忘れて幻想の世界に浸れる・・・妖精の世界、昔風に言うと狐か狸に化かされたような空間だ。

 

雪巳「お兄ちゃーん、お土産みせてー」

僕「いいよ、ほい・・・雪巳ちゃん入れなくて残念だね」

雪巳「しょうがないよー、背が低かったらごまかせたかもだけどー」

 

あ、入れ替えになったようだ、

陽気な音楽とともにバルーンハウスで弾む子供たち、

本当に楽しそう・・・だけど、スカートはいた女の子たち、パンツ見せ放題だな、

一番見せてるのは雪沙ちゃんだ、というか暴れすぎ!他の子供にぶつかって喧嘩になったら・・

ぶつかった!?相手は雪菜ちゃんだ、おろおろしてる、眼鏡が外れないか心配・・・あれってちゃんと楽しんでるのか?

 

雪巳「お兄ちゃーん」

僕「ん?どうしたの?」

雪巳「・・・ネズミーランド、楽しいね」

僕「そうだね、でももうランドは半分時間が過ぎちゃった」

雪巳「・・・・・お兄ちゃん・・・ありがとう」

 

なんだか恥ずかしいな、

雪沙ちゃんたちの方を見よう・・・

う、よその女の子の、スカートめくれたおしりがこっち向いて・・・

こんなのじーーっと見てたら、あぶない人じゃんか・・・

みんなが出てきた時にために、お水かジュースでも買ってこよう。

 

 

 

僕「はい、おつかれー」

雪沙「すっご〜〜くたのしかった〜〜」

雪菜「ちょっと・・目が回った・・です」

雪巳「はいー、タオルー」

僕「飲み物も買ってあるよ、飲んで飲んで」

 

汗だらけの雪沙ちゃん、シャツの中にタオルを入れて拭く。

おへそ丸出しで・・・雪菜ちゃんもジュースぐびぐび飲んで落ち着こうとしている。

 

雪巳「あのジェットコースターかわいいー」

僕「え?ほんとだ、ハツカネズミコースターだって」

雪沙「ゆきさサイズだね〜〜」

雪菜「あれなら・・・すぐ終りそう・・・」

雪巳「ならぼーよー」

 

コンパクトサイズのジェットコースターに並んで20分・・・

 

僕「うわ、乗り物小さいなー」

雪沙「ゆきさはちょうどいいよ〜」

雪菜「お兄ちゃんの隣は・・・」

雪巳「私の番だよー」

僕「ええ?ぎゅうぎゅうにならない?」

 

かまわず僕の隣に乗り込む雪巳ちゃん、

2人の体がピッタリと密着する・・・うーん、

そういえばガイドブックに「隠れカップル用アトラクション」って書いてあったな・・・

 

ガガガガガ・・・

 

雪沙「うごいた〜」

僕「わっ!結構、加速がすごい!」

雪菜「すごい・・こまわり・・・」

雪巳「おもしろーい」

僕「わわわわわ!!!」

 

何だかカーブが小回りの分、直角に近く曲がるぞ!?

そのたびに僕と雪巳ちゃんが密着して、腕が・・胸の中に埋まる・・!!

さらに曲がり方によっては、僕の顔が雪巳ちゃんの、おっきい、おっぱいに近づいて・・・

 

雪巳「わー、コースがひねるー」

僕「え?うわっ!!」

 

ぱふっっ♪

 

おっぱいに顔が埋まっちゃった〜!!

 

僕「・・んはあっ!!」

雪巳「お兄ちゃん大丈夫ー?」

僕「う、うん・・・あ、もう終わる」

 

ガガガガガガガ・・・キキーーーッ

 

雪沙「ちっちゃいのにおもしろかった〜〜」

雪菜「目が・・・回った・・・です」

雪巳「お兄ちゃんまでふらふらしてるー」

僕「あは・・・ははははは・・・・・はは」

雪沙「きゅ〜け〜する〜?」

 

雪巳ちゃんのおっきいエアバッグに・・・

一瞬、顔を突っ込んじゃった・・・あは・・あははははははは

 

 

 

僕「お昼ごはん、そろそろ食べようか」

雪巳「いいよー、お米がたべたいー」

雪菜「ガイドブックには・・・3ヵ所ある・・です」

僕「ふむ、普通の日本食と、カレーと中華丼か、どれにする?」

雪巳「中華丼が一番安いよー?」

雪菜「ディナーショーがあるから・・軽くがいい、です」

雪沙「ゆきさ〜このま〜ぼ〜どんぶりがいい〜〜」

僕「よし・・・って、場所が遠いなあ、端から端までの移動になっちゃうけど、いい?」

雪巳「いいよー」

雪菜「あるいてなら・・いける、です」

雪沙「はやくいこ〜〜」

 

やっぱり子供の体力って、すごいな。

混んできたネズミーランドをてくてく歩く僕たち・・・

あちこちで風船が・・あれって無料かと思ったら300円くらいするんだよな、

さらには大きい「ネズミーの耳」をつけてる人、大きい「ネズミーの手」をつけてる人、

ああいうのって雪巳ちゃんたちもやっぱり欲しいのかなあ?聞いてみるか・・・

 

僕「ねえ、ああいう装飾品は、いらない?」

雪巳「えー、もったいないよー」

雪菜「普段つけて歩けない、です・・・」

雪沙「ふ〜せん、しぼんぢゃうよ〜?だったらエンピツがいい〜」

僕「そうだよね、持って帰っても邪魔になるよね・・・」

 

う〜む、この三姉妹、やっぱり現実的だ。

 

雪菜「でも・・・あれはちょっと・・・ほしい・・です」

僕「え?・・・あ、お姫様のティアラか」

 

どこがお姫様だ、といった(失礼)肉肉しいお嬢様がつけてるティアラに目がいく、

綺麗だな・・・確か夜にそういう野外ショーがあるんだっけ、シンデレラか何かの。

 

雪沙「たかそ〜だよ〜?」

雪巳「でもあれなら学芸会とかで使えるかもー」

僕「そうだね、そんなに大きくないし」

 

後で値段だけでも見てみるか。

 

 

 

2時前の遅い昼食をみんなで食べる、

野外で食べるマーボー丼もなかなかいけるなあ、

雪沙ちゃんはデザートの杏仁豆腐をズルズルすすっている・・・

 

雪巳「ねーねーお兄ちゃん、予約パス2時半からだよー」

僕「リバーマウンテンコースターだっけか、今度はゆっくり行けそうだね」

雪菜「・・・・・お兄ちゃん・・こわいから、隣に座っても・・いい?」

雪沙「ずるーい!次はゆきさのばんだよ〜〜」

僕「喧嘩しないの!じゃあ、その前に何か乗ればいいよね?雪沙ちゃんが隣に座れる」

 

地図で近くを調べると・・・

あった「ヨーロッパの海賊たち」定番の乗り物だ。

 

僕「お、みんなもう食べ終わりそうだね、じゃあ次に行こう」

雪沙「ね〜、乗り終わるまで手ぇつないでいいよね〜」

僕「いいよ、はい」

 

きゅっ

 

アトラクションのたびにデートの相手が代わるみたいで、

ちょっと贅沢かも・・・まあ、僕も三姉妹も楽しいから、いっか。

 

僕「さあ、海賊に会いに行こう」

雪沙「ゆきさをまもってね〜」

僕「もちろんさ!!」

 

あれ?雪菜ちゃん雪巳ちゃん・・・

1歩引いてついてきてるのは気を使ってるのかな?

ひょっとして僕、笑われてる!?いや、ちょっと考えすぎだよな・・・うん。

 

雪巳「・・・うらやましいなー」

雪菜「つぎは・・・・わたし・・・だから」

 

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