僕「ごちそうさま」

雪沙「ね〜いこ〜〜」

僕「う、うん・・・」

 

僕らが席を立つのに続き、

雪菜ちゃんたちも食事が終わったみたいだ。

一緒にレストランを出る・・・さて、これからどこへ行こうか・・・

 

僕「お、あっちはコアラがいるみたいだぞ」

雪沙「みた〜〜い」

隆幸「コアラだってー」

雅幸「本物見てみたい・・・」

雪絵「コアラってどんなのー?」

雪音「とびはねるんだっけー」

也幸「・・・・・」

雪菜「みんな・・勝手についていかないで・・・」

 

僕と雪沙ちゃんにゾロゾロついてくるぞ!?

どうして・・なぜ・・これじゃあ僕が引率係みたいじゃないか!!

 

雪沙「も〜!せっかくのデートなのに〜〜」

僕「まあ、たまたま方向が一緒なんだよ、気にせず行こう」

 

コアラ館へと入る・・・

 

僕「中は暗いね」

雪沙「あ〜、オーストラリアの地図だ〜」

 

ちょっと早歩きになって後ろのちっこいのたちを巻こうとするが・・・

 

隆幸「おばけやしきかよー?」

雅幸「ユーカリがある・・・」

雪絵「ゆきねー、こけないでー」

雪音「くらいのこわいー」

也幸「・・・・・・・・・・・・」

雪菜「そっちいかないの・・・こっち・・・」

 

やっぱり僕らを目印についてきてるぞ?

相手にしなければいいか・・・お、ついにコアラとご対面だ!

 

僕「へえ・・・7匹もいるんだ」

雪沙「じっとしてるね〜」

 

そりゃそうだ、走り回るような動物じゃないし。

 

ガンガンガン!!

 

な、なんだ!?

 

隆幸「こっち向けよーこっち来いよー」

雪菜「そんなことしちゃ・・だめ」

雅幸「このドア・・・あくよ・・中にはいれる・・・」

雪菜「そこ、たちいりきんし・・おこられる・・・」

也幸「・・・・・」

 

あーあ、係員さんがとんできたよ・・・

あれ?下の女の子2人はどこへ行った?はぐれた?

 

雪絵「ゆきさおねーちゃーん、わたしたちもつれてってー」

雪音「ゆきさおねーちゃーん、わたしたちいっしょにいくーー」

雪沙「だ〜〜〜〜〜め〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

あらら、いつのまに・・・

僕たちに合流したいのか?

そうだよなあ、あんな兄がいては・・・

 

雪沙「おにぃちゃん、コアラも〜い〜からはやくいこ〜」

僕「あ、ああ・・・行こう」

 

引っ張られてお先にコアラ館を出る・・・

外がまぶしい!・・・あれ?雪沙ちゃん、むくれてる・・・

 

雪沙「も〜、じゃまばっかり〜」

僕「まあまあ・・・じゃあ追ってこないうちに早く・・」

 

と思ったら弟妹集団も追っかけてきた!

遅れて雪菜ちゃん、もうヘロヘロ・・・かわいそうだな。

 

雪沙「あっち〜〜」

僕「うん、あっちだね」

雪絵「あっちだってー」

雪音「なにがあるかなー」

隆幸「また石ぶつけてやる!」

雅幸「雪菜おねえちゃん・・・」

也幸「・・・・・」

雪菜「もう・・・」

 

結局ぞろぞろと・・・

何か良い方法はないかなー・・・

次はライオンか・・・お、ライオンバス!?

 

僕「ライオンバス乗り場、大人350円、子供100円・・・」

雪沙「のりた〜〜い」

僕「ライオン見るのに金取るのか・・・まあいっか」

 

ライオンバス乗車券を買う、450円っと・・・

 

隆幸「ライオン見てぇー!」

雅幸「100円・・雪菜ねえちゃん、出してよ・・・」

雪菜「・・・だめ・・600円使ったら・・・帰れない・・」

 

よし、チャンスだ!

僕と雪沙ちゃんは2人だけでさっさとライオンバスに乗り込む。

それをうらやましそうに見ている妹弟だち、と雪菜ちゃん・・・・・

 

雪沙「やっとふたりっきり〜」

僕「そうだね、やっと落ち着くね」

 

・・・なんだか本当にデートみたいな会話だぞ!?

ライオンバスは地下へと走っていく・・トンネルを抜けると・・・

 

雪沙「わぁ〜、ライオンいっぱ〜〜い」

僕「ほんとだ、子供のライオンが多いね・・・」

雪沙「こんなに近くで見れるのうれし〜〜」

 

サファリパークっぽいな、

動物園にちゃんと谷底作ってそこにライオンを放し飼い・・・

遠くでは谷の上からこっちを見下ろす人たち、一応お金払わなくてもあそこから見えるのか、

でも相当遠いから、この迫力はわからないんだろうなあ・・・あ、あの集団は雪菜ちゃんたちだな、

あーあ、石を投げて・・・隆幸くんだろうなー、でも遠すぎて届かない・・・

 

雪沙「運転手さんがお肉出したよ〜?」

僕「ほんとだ!窓にへばりついて食べてる」

雪沙「おっきい猫みた〜〜い」

僕「まあ、猫科だからね」

雪沙「あっち、水浴びしてる〜〜」

 

うーん、できることならあの子たちに見せてあげてもよかったような・・

たったの600円だし・・って、そんな事したらますます僕が全員面倒見るはめに!

ここは容赦なく切り捨てよう・・・雪菜ちゃんにはとっても悪いけど。

 

雪沙「あ〜、もう終っちゃう〜〜」

僕「と、思ったらバックしたよ?」

雪沙「わ〜、もっと見たい〜〜〜」

 

なんてしているうちにライオンバスは降り場についた。

 

雪沙「たのしかった〜〜」

僕「そうだね・・・あ、お土産売り場だ」

 

ぴんぽんぱんぽ〜〜ん

 

アナウンス「午後4時半になりました、本日の入園はこれで終了となります」

 

もう?早いなあ

 

アナウンス「なお、すでに園内にいらっしゃるお客様は午後5時までとなっております」

 

あと30分か・・・

まあ、日没になっちゃってからじゃあ遅いもんな、

夕方なうちに閉園するのは動物のためにもいいだろうし。

 

僕「お土産なにか買う?」

雪沙「いいの〜?」

僕「えっと・・・少しなら、ね」

 

入ってお土産を物色する・・・

絵本とか写真集、ポストカードなんかもある、

紙で作る動物、なんていうのも・・・あとはDVDまで出てるのか。

 

雪沙「これがいい〜」

僕「え?ミニ動物写真図鑑・哺乳類3・・・なぜ3?」

雪沙「これ〜〜〜」

 

あ、なある、レッサーパンダが載ってるからか。

これを参考に写生の仕上げが出来る・・・これは買ってあげないと。

 

雪沙「あとこれ〜」

僕「なになに・・・動物キャンディーか、いいよ」

雪沙「ありがと〜〜」

 

さて、レジへ・・・

あ、下着も売ってる!動物プリントの、子供用下着・・・

雪沙ちゃんにピッタリそうな・・・う・・・買って、あげよ、かな・・・

 

僕「あれは・・・買わなくて、いいの?」

雪沙「ん〜、どれがいい〜?」

僕「ぼ、僕が選ぶの!?」

 

はずかし〜〜〜・・・自業自得か。

 

僕「じゃああの・・・わ、わわ、わにさん・・・」

雪沙「これ〜?ワニじゃないみたい〜」

僕「あれ?・・・あ、これアリクイか・・・まあ、これで、いいかな」

 

女児用パンツ・・・

僕が選んで買っちゃった・・・

 

雪沙「ありがと〜ありがと〜〜」

 

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