エレベーターに乗り上へ昇る、
雪菜ちゃんは新しいノートに書かれた念書を嬉しそうに見ている・・・
僕「そのノート、買ったばかりじゃ?」
雪菜「うん・・・お兄ちゃんに貰ったお金で・・・です」
僕「えらいね、勉強のために使うって」
雪菜「他のノート・・・ボロボロだから・・・」
僕「でもいいの?そんな大事なノートに書いてもらって」
ビリ、ビリッ、と丁寧にやぶって渡してくれる。
雪菜「はい・・・」
僕「ありがとう、大事に保管しておくよ」
雪菜「うん・・・雅幸の・・おかげ・・・」
僕「そういえば、なんであの子が嘘ついてたってわかったの?」
雪菜「それは・・・それは・・・ん・・・」
考え込んでいるうちに19階についた。
僕「うまく言えない?」
雪菜「・・・・・です」
僕「そのへんは姉弟だからって感じなんだろうな」
雪菜「・・・・・・・うん」
僕「そうか・・・じゃあ、それでいいや」
部屋に戻ると雪巳ちゃんはまだミニガイドに夢中だ。
雪巳「あ、おかえりー、どうしたのー?」
僕「お父さんの許可もらってきたよ、ほら」
雪巳「じゃあ、行けるねー?」
僕「夏休みの宿題が全部終わったら、ね」
雪巳「終わらせるってー」
そんな会話を尻目に机の一角を開け、
そそくさと座ってランドセルから筆記用具を出す雪菜ちゃん。
雪菜「宿題・・・する、ね」
僕「うん、ごめんね、机の上すぐ片付けるよ」
雪巳「私も持ってこよー」
部屋を出て行った雪巳ちゃん・・・
雪菜ちゃんは早速エンピツを走らせている。
僕「あ、そうだ、さっきの弟、雅幸くん・・・だっけ」
雪菜「うん・・・」
僕「ちょっとかわいそうだからさ、ネズミーランドは無理だけど・・・」
財布から8千円を出す。
僕「軽い遊園地あたり連れてってあげて」
雪菜「・・・・・いい、の?」
僕「うん、お手柄なんだし、嫌われるのは僕だけでいいや」
雪菜「・・・・・・・・ほんとに・・・いい、の?」
僕「いいよ、2人で豊島園か後楽園遊園地あたり行ってくるといいよ」
なんだか躊躇しながらも僕が出した札を受け取った。
雪菜「・・・・・ありがとう・・・ござ・・い・・です」
僕「残ったお金で新しいノート買ってもいいし」
雪菜「うん・・・・・」
お金を大事にランドセルへしまう・・・
雪巳「後楽園遊園地がどうしたのー?」
僕「え?あ、実はさっき、雅幸くんが雪巳ちゃんのお父さんを知らせてくれて、それで許可がもらえたんだ」
雪巳「そうなんだー」
僕「でも、一緒にネズミーランド行きたいってゴネちゃって」
雪菜「ちゃんと・・・500円あげたのに・・・」
僕「その500円、兄に取られたから一緒に連れていけって」
雪菜「雅幸、うそついてた・・使ったくせに・・・」
僕「そう、嘘って雪菜ちゃん見抜いたんだよね、すごいよ、さすが姉と弟って感じ」
雪巳「あー、簡単だよー、だって雅幸、嘘つくときいつも目そらすからー」
僕「ええっ!?そんなに単純なこと!?」
雪巳「そうだよー」
わかりやすい・・・わかりやすすぎる・・・
ぴんぽーーーん
僕「あれ?またチャイムが」
今度は誰だ!?
玄関に行ってモニターを見ると・・・
雪沙「も〜〜、はなしてっ!たかゆきっ!入れないよ〜」
隆幸「僕も入れてって!入れてよー!天国ぼくも入るっ!」
あらら・・・雪沙ちゃんと生意気坊主の隆幸くんが揉み合ってる、
隆幸くんが何とかして一緒にドアをくぐろうと・・・それを雪沙ちゃんが阻止して、
何とかして自分だけ中へ入ろうとしている、でも見た感じ互角の力だからなあ・・・
ぴんぽんぴんぽーーん
SOSのチャイムがまたも鳴り響く、
助けに行ってあげなくちゃ・・・玄関を出て階段を降りる・・・
僕「こらーーー!!」
雪沙「おにぃちゃ〜〜ん!」
隆幸「なんだよー入れろよーー」
僕「だ・め!雪沙ちゃんは大事なお手伝いさんだけど君は関係ないから入れない」
隆幸「なんでだよー雪沙ねーちゃん、手伝いなんかできないだろー」
雪沙「してるよ〜〜!ね〜〜〜」
僕「うん、してもらってる。君にしてもらう気もないから、帰った帰った!」
強引に軽く弾いて雪沙ちゃんを入れる。
ガチャッ
隆幸「入れろよー入れてよー・・・う・・うぅ・・・」
あ、泣きそうだ・・・
雪沙「たかゆきのなきむし〜〜」
隆幸「な・・・なかない、もんっ!!」
ピポパ、と門の暗証番号をデタラメに押しているようだ、
もし偶然一致しても鍵がないと開かないのに・・・放っておこう。
雪沙「おにぃちゃ〜ん♪」
僕「こらこら、そんなにくっつくない!」
隆幸「くそー、くそっ!!」
ガチャガチャガチャ!!!
今日の夕食当番・雪菜ちゃんが台所へ行ってからも、
机の上では雪巳ちゃんと雪沙ちゃんが必死になって夏休みの宿題をやっている、
ネズミーランドがより現実に近づいたもんだから・・・みんながんばれー!!
そう言いながら僕はゴロゴロと寝そべって呑気に買ったばかりの漫画を読んでいる。
テレビは雑音になっちゃうから・・・と、ふと机の下の視線をやると・・・
雪沙「う〜ん、う〜ん、これでいいのかな〜」
勉強している雪沙ちゃん、その座った膝の間、スカートの中が覗けてしまう・・・
白にピンクのフリルがついている、かわいいけど、エッチだ・・・さらに体を転がすと、今度は・・・
雪巳「ここはmoreかなー・・・had・・・」
角度が変わって雪巳ちゃんの足の間が・・・
ホットパンツ、健康的だよなあ、普段着ではスカートあまり履かないよな、
ていうかセーラー服以外で見たことない・・・いや、確かデニムのがあったような・・・?
よーーーく見ると隙間から下着の色が・・・ピンクだ、しかも淡い感じの・・・
もっと近くで見たいかも・・・いやいやいや、これ以上は・・・ばれたらまずいし・・・って雪沙ちゃんの顔が机の下に!
雪沙「おにぃちゃんどうしたの〜?」
僕「わっ!えっと、あの、その・・・」
本当に、どうしたの?って表情で覗いてきてる!!
僕「消しゴム、落ちてたから・・・」
雪沙「どこ〜?」
僕「えっと・・・あ、ごめん、雪沙ちゃんの靴下だった!」
慌てて逆方向に体を転がす。
雪沙「こんなおっきぃ消しゴムないよ〜?」
僕「そうだね、ははは、ごめんごめん」
雪巳「ほらー、雪沙、集中してー」
・・・やっぱり女の子って、視線に敏感なんだなあ・・・
これから覗くときは、よーく気をつけないと・・・って、
覗いちゃ駄目だって!そもそも!まず最初に!まったくもう・・・僕は!!
僕「今日は僕が最初にお風呂入ってくる・・・」
雪巳「いってらっしゃーい」
僕「入ってきちゃ駄目だからね!」
こう念を押せば、さっき覗いた事も帳消しだろう・・・・・何がだ?まあいいや。
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めくる |