雪巳「・・・・・朝だよ、朝だよー」
僕「・・・・・う、うーーーーん」
雪巳「起きて!お兄ちゃん起きてーー」
ゆっさゆっさと揺すられる・・・
うっすら目を開けるとエプロン姿の雪巳ちゃんが・・・
僕「あ・・おはよ・・・ふわあ」
雪巳「おはよーご飯できてるよー」
前かがみの雪巳ちゃん・・・む、胸が!
でかい・・・あいかわらず反則なおっぱいだ・・・
おかげで目が覚めた。背伸びして布団から出る・・・
僕「あ、おはよ」
雪沙「おっはよ〜〜〜」
テレビの前では雪沙ちゃんが洗濯物を畳んでいる、
わりとしっかり畳めている・・・なんだ、やればできるんだ、
じゃあ雛塚家ではなぜやらなかったんだろう・・・?
僕「雪沙ちゃんえらいねえ」
雪沙「これくらいふつ〜だよ〜?」
僕「下の家でもやってたの?」
雪沙「前のおうち〜?たたんでもすぐけられちゃうよ〜」
僕「あ、そっかそっか、そうだよな、狭いし」
あれだけの人数だったら、おっつかないだろうし・・・
雪巳「雪沙、ご飯たべるよ」
雪沙「はぁ〜〜〜い」
台所へ行くと雪菜ちゃんが待っていた、
昨日買ったのだろうか?新しいエプロン・・・ピンクで可愛い。
パジャマにエプロンっていう取り合わせ、なんだかとってもいいかも。
雪菜「じゃあ、ご飯よそうね・・・」
丁寧にご飯を盛ってくれる、お味噌汁も・・・
今日のおかずはまずチキンナゲット、電子レンジで温めるタイプだ、
今後、天ぷらとかの油物させても大丈夫かな?ちょっと恐いけど・・・
僕「これは、ソーセージとチーズをハムで巻いたの?」
雪沙「ハムとチーズでソーセージをまいたの〜、ゆきさが作ったのぉ〜」
僕「へー、おいしそうだね」
他にも色々・・・手間のかからない物が多い。
僕「じゃあ、いただきまーーす」
雪巳「いただきますー」
雪菜「いただきます・・・」
雪沙「いっただきぃ〜〜っ♪」
もぐもぐもぐ・・・おいしいおいしい・・・
ナゲットが千切りキャベツの上にあるのがいいや、
雪巳ちゃんはしょう油をかけて食べてる、雪菜ちゃんはそのまま、
雪沙ちゃんはソースをいっぱい・・・僕は上のナゲットだけ普通に食べて・・・
僕「雪沙ちゃんソース!」
雪沙「は〜い」
そして下のキャベツだけソースを、と・・・
雪巳「お兄ちゃーん」
僕「なんだい?とってもおいしいよ」
雪巳「あのねー、今夜からはもっとちゃんと本格的に作るねー」
僕「もうじゅうぶん本格的だよ」
雪巳「うん・・・それでねー・・・料理作るのには材料買わなきゃいけないでしょー」
あっ、そうか、言いたいことがわかった。
僕「後で食料費出してあげるよ」
雪巳「ほんとー?ありがとー」
雪菜「・・・でも、買い物は出来るだけお兄さんと・・・行きたいです・・・」
雪沙「そうだよ〜、あぶないよ〜」
僕「え?何があぶないの?あ、大金持つから?」
でも1万円程度なら小学生が持っててもおかしくないぞ?
雪巳「ほんとのお兄ちゃんたちに見つかったら、取られちゃうー・・・」
僕「ほんとの、って雛塚家の・・・あの三悪兄弟!!」
雪菜「広幸、彦幸、信幸お兄ちゃん・・・」
僕「そうか、あれは危ないな」
雪沙「ひどいんだよ〜、学校のお金っていっても、へ〜きでもってっちゃうの〜」
それは困るなあ
僕「学校のお金とられたって、その後どうしたの?」
雪沙「ママにいってもだめだからぁ〜、パパがおとなしい時におねがいしてもらったの〜」
僕「おとなしい時って、あるんだ」
雪巳「たまにお酒飲まないで帰ってきたりする事があるのー、1週間に1回か2回」
僕「その時は正気、ていうか普通なんだ」
雪菜「お酒飲んで帰ってくると、寝て起きて朝も飲んだりするから、いつも酔ってるの・・・」
僕「大変だなあ・・・もぐもぐもぐ」
ゆで卵おいしい・・・
雪沙「もうナゲットない〜!もっとたべたい〜」
雪菜「おなかこわすよ・・・」
雪沙「みすずさんにおくすりもらったからいいの〜」
雪巳「あといっこだけだよー?私のあげるー」
雪沙「わ〜〜い」
雪巳ちゃんのナゲットだって最後の1個だったのに・・・
僕「いいの?雪巳ちゃんだってもっと食べないと・・・」
雪巳「私はお昼のお弁当にもナゲットいっぱい入れたからー」
横に置いてあったお弁当箱を開ける、
ちっちゃい・・・すごく小さい、ご飯もお椀に半分くらいだ。
僕「それで足りるの?」
雪巳「これしかないからー、今まではご飯だけだったからー」
僕「おにぎり握って包むとか・・・あ、そうだ!」
僕は食事を中止して台所の奥の棚を探す・・・あった!

僕「これ使いなよ」
雪巳「あー、おっきぃー!どうしたのこれー?」
僕「去年、サッカーのワールドカップ見に行った時のお土産、お弁当箱」
雪巳「しかも二重になってるー!こんなの、いくらしたのー?」
僕「いや、これはチケットやお土産全部合わせたものについてきた弁当だから・・・その食べ終わった箱」
雪巳「でも綺麗だよー?」
僕「念入りに洗ったからね。これあげるよ、だからいっぱいご飯とおかず詰めて!」
すごく嬉しそうに中身を移し変える・・・
小さいお弁当箱が丸ごと入ってもまだ余るよ。
下の重にご飯を詰め、上の重におかずを入れていく・・・まだまだスペースが余ってる。
雪巳「本当にもらっていいのー?」
僕「うん、もう1個あるから。最初3つ貰って1つ美鈴姉さんにあげたんだ」
雪巳「ありがとー!でもお弁当持ってくの、火曜日が最後なんだー」
僕「9月からも使えるでしょ?」
雪巳「・・・・・うんー」
あ・・・そうか、ここにいるのは8月いっぱいまでなんだよな、
9月からはあれいっぱいに詰められるほどのご飯は・・・
何か悪い事言っちゃったかも・・・まあいいや、他の事にも使えそうだし。
雪巳「これだけ入れたらいっかー」
雪菜「豪華なお弁当・・・」
雪沙「うらやましぃ〜」
僕「もっと作った方が良かったね、月曜からはそうしよう」
雪巳「そうだねー・・・あ、お箸入れるポケットもあるー」
問題はカバンに入るかどうか・・・
・・・
雪沙「ごちそうさまぁ〜」
一番最初に食べ終わった雪沙ちゃん、
自分で食器を流し台へ・・・そして歯を磨きはじめた。
シャカシャカと一生懸命磨いて、なんだか可愛いな。
雪巳「ごちそうさまー」
雪菜「・・・ごちそうさま」
僕「ごちそうさまっ」
みんなも続く・・・
僕だけ電動歯ブラシで何だか申し訳ない気分になっちゃう。
雪沙ちゃんは歯磨き・うがいが終ると顔を洗ってタオルで拭く。
雪沙「ぢゃあ、おせんたくたたんだのしまってくるねぇ〜」
雪巳「私は食器洗うー」
雪菜「テーブル拭きます・・・」
僕「じゃあ、お願い」
テレビでも見るか・・・
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