昼食の時間、みんなで駅前にきた。
僕「どこがいい?」
雪巳「軽くていいよー」
雪菜「ラーメンとかで・・いい・・・です」
雪沙「なりゆきはなんでもいいよねぇ〜」
也幸「・・・(コクッ)」
焼肉とか豪華なの考えたけど、
最後なだけに、そういうのは避けた方がいいな。
僕「ハンバーガーにしよう」
雪巳「マクドナルドー?」
雪菜「モスは・・・高い・・・・・・です」
雪沙「ポテトいっぱいたべようねぇ〜」
也幸「!!!(コクコクコク)」
いや、ここはあえて・・・
僕「グランドスラムバーガーへ行こう!」
雪巳「なにそれー」
雪菜「聞いたことないです・・・」
雪沙「たべれるならなんでもいい〜」
也幸「・・・(コックコック)」
チェーン店じゃないもんな・・・
あった、スポーツショップの親父が趣味でやってる店、
ちょうど真裏で無理矢理作ったから客は少ないけど、味は気に入ってる。
僕「ここだよ、座れるね」
雪巳「すごいー、グランドスラムバーガー1000円だってー」
雪菜「高すぎる・・・です」
僕「安心して、小さくて安いのもあるから」
雪沙「ほんとだぁ〜、250円のがあるぅ〜」
って也幸くん、もう中で座っちゃった!
僕「気が早いなぁ・・・すみませーん、グランドスラムバーガーひとつと・・・」
・・・・・出てきた特大バーガーにみんな驚いてる。

雪巳「食べきれるー?」
雪菜「大食いの番組みたい・・・です」
雪沙「ふとっちゃうよぉ〜」
僕「これくらい平気さ・・・也幸くんポテトをつままない!」
也幸「!!!(ビクビクッ)」
さあ食べよう・・・いっただっきまーーーっす
僕「んぐ・・・大味だけど、いける」
雪巳「私のワンコインバーガー、お兄ちゃんの半分の大きさだけど、それでもおっきー」
雪菜「フィッシュバーガー・・・タルタルソースが・・・自家製みたいで・・おいしい・・・です」
雪沙「なりゆきぃ〜、ぽてとあげるぅ〜、はい、あ〜〜〜ん」
也幸「・・・・・(くっちゃくっちゃくっちゃ・・・ごっくん)」
動物園での雪沙ちゃんと也幸くんを思い出すな、
まだ2ヶ月前にもなってないのに、何年か前の事みたいだ。
〜〜〜〜〜♪♪
僕「あれ?携帯だ・・もしもし?」
雪香「もっしー、雪香だけどー、もう退院したからー」
僕「そうか、それは良かった、それでいまどこ?」
雪香「落ち込んでらんないから〜、いまバイトしてるー」
僕「はやっ!・・・どこで」
まさか、いかがわしいお店じゃないだろうな!?
雪香「駅の西にある〜、小娘寿司ってとこー」
僕「わかった・・・それにしても、よく飛び込みみたいなので雇ってくれたなぁ」
雪香「あっ、お客さんきたからー、良かったら来てね〜んじゃねー」
切れた・・・立ち直りの早いやつだな、
でも、それでこそ雪香だし、助けた甲斐があったよ。
雪巳「どーしたのー?」
僕「夕食は、持ち帰り寿司でいいよね?」
雪菜「お兄ちゃんが食べたいなら・・・いい・・・です」
雪沙「なぁにぃ〜?いかのおすしぃ〜?」
僕「それはもう、いいから!」
食べ終わったら、売り上げに協力してやるか。
・・・
・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
僕「確かこっち・・・あったあった」
小娘寿司だ、中で女の子がてきぱき働いてる。
僕「・・・あ、あの女の子、雪香か」
雪巳「全然違うー、別人みたーい」
雪菜「ちゃんとした、お店の服・・・です」
雪沙「けばくない〜〜〜」
也幸「!!(コクコクッ!!)」
よし、入ってあげよう。

雪香「いらっしゃ〜〜〜・・・あ〜!すぐ来てくれたんだ〜」
僕「まあね、ってたまたま近かったからさ」
雪巳「雪香お姉ちゃん元気そー」
雪菜「荷物・・・どうしたです・・・か」
雪香「あるよーこのお店のロッカーと隅に置かしてもらってるー」
まさか・・・ここに住むつもりか!?
雪香「雪巳ー、家に帰ったら大掃除するかんね、みんなに覚悟するように言っといて」
雪巳「うんー、わかったー、いらないものどんどん捨てるねー」
也幸「・・・・・(じーーーー)」
雪香「こら也幸!心配しなくても余ったの持って帰るから!」
雪沙「え〜ほんとぉ〜?ただなのぉ〜?」
そりゃあいいな。
雪香「頭いいっしょ、絶対に余りって出るから、それを持ち帰るの」
僕「そっか・・コンビニとかだと、もうその手は使えないんだよな」
雪巳「でも今日はちゃんと買いにきたんだよー」
僕「そうそう、こっちの夕飯用・・・じゃあ5〜6人セットお願い」
雪香「はい〜握りますからしばらくお待ちくださいね〜」
・・・清潔な雪香も板についてきてるな、
こういうバイト始めたってことは、もう体売ったりはしないだろう。
雪香「ちょ、ちょ、ちょ・・こっち」
僕「ん?どうした?」
なにやら耳打ちしてくる・・・
雪香「もしフリーだったら、アタシと付き合わない?」
僕「ええっ!?」
雪香「雪巳たちん中にお気に入りがいるなら諦めるよ、妹の彼氏は奪えないっしょ」

こいつ、たくましいというか、懲りてないというか・・・
でも安心した、このタフさがあれば、きっと困難を乗り越えて行けるだろう!
僕「・・・雪香、ごめん」
雪香「そっか・・・それ以上は聞かない事にするよ」
僕「うん・・・・・今の雪香なら、すぐにいい人、みつかるよ」
本当にそう思うよ・・・・・うん。
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