美鈴「こんばんわー、夜でも残暑は厳しいわねー」

雪巳「こん、こんばんわー」

雪菜「みすずねえさん・・・ありがとう・・・です」

美鈴「弟クンは?」

雪沙「ベットでずっとまるまってるぅ〜」

 

・・・・・もう美鈴ねえさんが来る時間か。

 

美鈴「あらあら、みんなに腫れ物に触るように扱われちゃって」

僕「・・・・・」

美鈴「雪巳ちゃんたち、席外してくれる?違う部屋へ行って、廊下で立ち聞きしちゃ駄目よ?」

雪巳「はーい」雪菜「はい・・・」雪沙「はぁ〜〜い」

美鈴「座り聞きも駄目よ?隣の隣以上の遠い部屋に入ってなさい!」

 

・・・・・・・・合わす顔がないよ。

 

美鈴「さあ、弟クン?」

僕「・・・・・」

美鈴「どこかなー?ここかなー?」

 

わ、布団の中に手を突っ込んできた!

 

美鈴「・・・・・これかしらー?」

 

ぎゅむっっ!!

 

僕「ああう!!」

美鈴「あら、一発であたったみたいね」

僕「どこ掴むんですか!」

美鈴「・・・目が真っ赤ね、私の胸でもうちょっと泣く?何なら上半身裸になろうかしら」

僕「美鈴ねえさんは・・・それ本気で言ってるから怖いです」

 

必要とあらば僕を犯しそうな勢いだからなぁ・・・

 

美鈴「まったく学習しないコね弟クンは」

僕「・・・・・すみません」

美鈴「嫉妬に狂った管理人が、弟クンの気づかない間に外堀から嫌がらせしてたみたいね」

僕「・・・知ってたんですか!?」

美鈴「全然、だってさっき雪巳ちゃんたちから聞いたんですもの、健気ねー黙々と君に見せないように処分して」

 

ほんと・・・健気な子たちだよ。

 

美鈴「悪い噂を流してたみたいだから、警察にまた酷いこと言われたでしょ」

僕「はい・・・最初の人に、なんか挑発みたいな感じで・・・」

美鈴「捜査手法ね、最初は嫌がらせみたいに感情的にさせて、次にやさしく冷静に答えさせる」

僕「そんな事して意味があるんですか?」

美鈴「嘘ついてないか調べるためよ、手を代え品を変え2度同じ質問して、違うこと言ったり矛盾点は出てこないか」

 

そんなことされてたんだ・・・

 

美鈴「今回は苦労したわ、警察も事情を聞くためって言い張って・・・嘘ではないけど・・・」

僕「ごめんなさい、またまた迷惑かけて・・・」

美鈴「まあ、それだけ君は人が良すぎるから、ほんっと注意なさいよ?もう大人なんだから」

 

世の中って怖いな・・・警官に注意しないといけないんだから。

 

美鈴「さあ、今夜は誰に慰めてもらおうかしらぁ?」

僕「ええっ!?」

美鈴「雪巳ちゃん?雪菜ちゃん雪沙ちゃん?それともみんないっぺん?」

僕「そんないやらしそうに言わないでください・・・」

美鈴「それとも私?そうね私だったら今日の出来事が全部吹っ飛ぶくらい頭が真っ白になるような事を・・・」

 

こわい・・・ほんとにやっちゃうから、こわい!!

 

美鈴「・・・と言いたいけど、今日は1人で寝なさい」

僕「ええっ!?それはまた・・・肩透かし、でもないけど・・・」

美鈴「明日、午後1時から相談所の方が見えるんでしょ?それに備えて一晩、悩み倒しなさい」

僕「そうですか・・・そうですよ、ね・・・」

美鈴「人がいると絶対に余計な考えが入るから・・・あの子たちにも、よく言っておくから、邪魔させないわ」

 

もう、正真正銘の、待った無しだ。

 

美鈴「今日のことが影響するにしても、7月からあの子たちと過ごした事を、よーく考えるのね」

僕「・・・・・はい、真剣に、真面目に、ちゃんと、しっかり、考えます」

美鈴「ちゃんと結論を出すに越したことないけど、投げやりになって鉛筆転がして決めちゃ駄目よ?」

僕「そうですよね・・・大丈夫です、自分で答えを、出せます」

美鈴「そして1度決めたらもう迷わない、ぶれない事、突き通す事、フラフラしたらまわりも振り回されて不幸になるわよ」

 

・・・・・運命の時間、人生の分岐点、か。

 

美鈴「そして、決心したら、すぐに雪巳ちゃんたちに伝えること・・・誠心誠意ね」

僕「はい・・・わかりました」

美鈴「夜中でも早朝でもかまわない、相談所の方が来る直前でも、来てその目の前でもいいから」

僕「決められるなら・・・今すぐにでも・・・」

美鈴「そうよ、でも、もう変更はできないから・・・どうしても決められないなら・・・相談所の方に、正直に、ありのままの気持ちを言いなさい」

 

迷ったまま決断できないなら、

それならそうと言えってことか・・・

いや、僕はもう決める、白黒はっきりつけるぞ!!

 

美鈴「じゃあ私は雪巳ちゃんたちに話してから帰るけど・・・」

僕「うあ・・またへんなとこ、にぎにぎしないでください!」

美鈴「1回くらい出しておく?スッキリしたら考えがまとまるかもしれないわよ」

 

いや、駄目だ!

 

僕「ま、またにします・・・」

美鈴「そ、じゃあ今度ね、でも9月に入るとしばらく来れないから」

僕「そうでしたよね・・・わかりました」

美鈴「決断したら明日の夜にでもいいわよぉ?入る隙間があったらだけど!」

僕「そんな!それじゃあまるで・・・」

 

三姉妹に僕が埋もれてるの前提みたいじゃないか!

 

美鈴「じゃーねー、あ、雪香ちゃんは今月末に退院できるわ、君のおかげよ」

僕「良かった・・・ありがとう」

美鈴「どういたしまして〜、次は君が頑張る番よー」

 

そう言って部屋を出ていった・・・

さあ、さあさあ、さあさあさあさあさあ!

 

僕「この、禁断のハーレムとやらに、結論を・・・・・出そう」

 

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