美鈴「雪巳ちゃんたち、席外してくれる?違う部屋へ行って、廊下で立ち聞きしちゃ駄目よ?」
美鈴「座り聞きも駄目よ?隣の隣以上の遠い部屋に入ってなさい!」
美鈴「・・・目が真っ赤ね、私の胸でもうちょっと泣く?何なら上半身裸になろうかしら」
美鈴「嫉妬に狂った管理人が、弟クンの気づかない間に外堀から嫌がらせしてたみたいね」
美鈴「全然、だってさっき雪巳ちゃんたちから聞いたんですもの、健気ねー黙々と君に見せないように処分して」
美鈴「悪い噂を流してたみたいだから、警察にまた酷いこと言われたでしょ」
美鈴「捜査手法ね、最初は嫌がらせみたいに感情的にさせて、次にやさしく冷静に答えさせる」
美鈴「嘘ついてないか調べるためよ、手を代え品を変え2度同じ質問して、違うこと言ったり矛盾点は出てこないか」
美鈴「今回は苦労したわ、警察も事情を聞くためって言い張って・・・嘘ではないけど・・・」
美鈴「まあ、それだけ君は人が良すぎるから、ほんっと注意なさいよ?もう大人なんだから」
美鈴「雪巳ちゃん?雪菜ちゃん雪沙ちゃん?それともみんないっぺん?」
美鈴「それとも私?そうね私だったら今日の出来事が全部吹っ飛ぶくらい頭が真っ白になるような事を・・・」
僕「ええっ!?それはまた・・・肩透かし、でもないけど・・・」
美鈴「明日、午後1時から相談所の方が見えるんでしょ?それに備えて一晩、悩み倒しなさい」
美鈴「人がいると絶対に余計な考えが入るから・・・あの子たちにも、よく言っておくから、邪魔させないわ」
美鈴「今日のことが影響するにしても、7月からあの子たちと過ごした事を、よーく考えるのね」
僕「・・・・・はい、真剣に、真面目に、ちゃんと、しっかり、考えます」
美鈴「ちゃんと結論を出すに越したことないけど、投げやりになって鉛筆転がして決めちゃ駄目よ?」
美鈴「そして1度決めたらもう迷わない、ぶれない事、突き通す事、フラフラしたらまわりも振り回されて不幸になるわよ」
美鈴「そして、決心したら、すぐに雪巳ちゃんたちに伝えること・・・誠心誠意ね」
美鈴「夜中でも早朝でもかまわない、相談所の方が来る直前でも、来てその目の前でもいいから」
美鈴「そうよ、でも、もう変更はできないから・・・どうしても決められないなら・・・相談所の方に、正直に、ありのままの気持ちを言いなさい」
美鈴「1回くらい出しておく?スッキリしたら考えがまとまるかもしれないわよ」
美鈴「そ、じゃあ今度ね、でも9月に入るとしばらく来れないから」
美鈴「決断したら明日の夜にでもいいわよぉ?入る隙間があったらだけど!」
美鈴「じゃーねー、あ、雪香ちゃんは今月末に退院できるわ、君のおかげよ」