月曜だ、もう午前11時を回ってる、

駅前の本屋で漫画を買い終えた僕は適当に街をうろついている。

 

僕「帰ってもいいけど、誰もいないしなー」

 

三姉妹とも学校に行ってるから、

誰もいない我が家には、なぜか帰り辛い・・・

別に家で待ってればいいのに、なんでだろう?謎だ。

 

僕「なんかないかなー・・・」

 

あった・・・というか、いた!

 

雪香「おっす〜!」

僕「・・・うぃーっす」

 

そのまま通り過ぎてやろう。

 

雪香「1万円貸して〜♪」

僕「・・・あ、そうだ!2万円返せ!」

雪香「だーかーらー、今1万円貸してくれたら、それ3万に増やして返すって!」

 

このギャンブル脳め!

 

僕「負けたら帰ってこないだろ!」

雪香「じゃ、体で払うってどう?」

僕「お前なあ・・・まったく」

 

今度はめちゃくちゃ際どいホットパンツ履きやがって・・・

蚊とかにいっぱい刺されて、太ももカユイカユイになっちゃえばいいんだ!

 

雪香「あー、その目線、やる気じゃーん?」

僕「別に・・・魅力ねーなーと思ってさ」

雪香「そーんなこと言って・・・なんなら今からホテルいこっか」

 

まったくこいつは・・・適当にあしらって、さっさと行こう。

 

僕「勝手に1人で入って、1人で涼んで1人で出てきなよ、お前のお金でな!」

雪香「ん〜〜・・・ちょっと試してみたい技とかもあるんだけどな〜♪」

僕「わ・・・技!?」

 

どんな技だ・・・って、いけないいけない!

 

僕「そんな事言っても、誘い込まれないぞ!」

雪香「もったいねーなー、今度は絶対に負けない、すんごい技なんだけどな〜」

僕「・・・どうせ嘘だろ!ホテルへ連れ込むために、そういう、そそる・・・罠みたいな事言って!本当はそんな技ないくせに!」

雪香「あー、あったまきた!こーなったら友達呼んで、アタシら女4人で犯しちゃおうかな〜」

僕「ううぅ・・・そんな誘いに・・・乗るもんか!!」

 

コギャル4人によってたかって犯されるなんて、

そんな夢見たいなこと・・・違う!そんな酷いこと、されてたまるか!

 

雪香「文句があるならホテルで聞くからさ、とりあえず入ろ」

僕「・・・・・」

雪香「アタシの体、忘れられなくしたげるよー?」

僕「・・・・・よし」

雪香「その気になった?友達も中の電話で呼ぶからさぁ・・・」

僕「よし!必殺・・・ロケットダッシュ!!」

雪香「あ!逃げた!!」

 

ダダダダダダダダダ・・・・・

 

僕「雪香め!!」

 

危なかった・・・

いちいち言ってくるいやらしい挑発が、

頭をクラクラさせてきやがった・・・ま、暑さのせいにしておこう。

 

僕「しょうがない、このまま帰ろう」

 

でも、駅前から家までって、

歩きだと結構するんだよなーーー・・・・・

 

 

 

 

歩いていると小学校帰りの子たちが目につきはじめた、

そうか、1週間前登校日で午前中で学校が終わったんだな、

じゃあ雪菜ちゃん雪沙ちゃんも帰ってる途中か・・・あ、いた!あそこに!

 

僕「雪沙ちゃんだ、驚かせてみようかな?」

 

後ろからそっと、そっと近づく・・・

あ、でも友達と一緒みたいだ、どうしようかな?

まあ、びっくりさせて逃げればいいか、と後ろについた所で、振り向いた!?

 

雪沙「あ〜、おにぃちゃん、こんにちわぁ〜」

僕「へ?・・・あ、こ、こんにちは」

雪沙「きょ〜は、みんなでかえるから、だいじょ〜ぶだよぉ〜」

僕「う・・・うん、それならよかった」

雪沙「ぢゃぁ〜〜〜ねぇ〜〜、ばいばぁ〜〜い」

 

な、なんか、よそよそしいぞ・・・

友達と一緒だからかな?そしてその離れた後ろについてたジャージのおじさんが、

歩きながら威嚇するような目で僕をジロジロみてくる・・・感じ悪いなぁ、なんか。

 

僕「あれ?雪沙ちゃん、あの方向は遠回り・・・」

 

きっと友達の家にでも寄るのだろう、

僕は最短で早く行ける、公園を通って先に帰ろう。

 

僕「それにしても、ほんとに暑い・・・」

 

7月の暑さはなんとなくさわやかだけど、

8月下旬の暑さはじめじめしてて、残暑って感じでまとわりついてくる。

でも公園では小学生低学年がサッカーしてる・・・すべり台の上には、也幸くんと舞奈ちゃんだ!

 

舞奈「え〜〜これほんとにもらっていいのぉ〜〜?」

也幸「!!!(コクコクコク)」

舞奈「すごぉ〜いありがとぉ〜、このおるごぉ〜る、いいおとぉ〜」

 

わ!也幸くん、ネズミーのお土産のオルゴール、

舞奈ちゃんにプレゼントしたのか!かっこいい!!

これは男前だ・・・男前すぎるぞ也幸くん!舞奈ちゃん大喜びだ。

 

舞奈「まいにちねるまえにこのおるごぉるきいてねるねぇ〜、なりゆきくんのことおもいだしながらねるぅ〜

 でもこれたかかったでしょぉ〜ほんと〜にもらっちゃっていいのぉ〜まいなのたからものにするねぇ〜、

 あ〜これねずみぃ〜らんどのきょくだぁ〜ねずみぃ〜らんどいってるゆめみてねるぅ〜それでゆめのなかではねぇ、

 なりゆきくんとでぇとしてるんだよぉ〜ほんと〜になりゆきくんといきたいなぁ〜おおきくなったらなりゆきくんと

 ふたりでいこうねぇ〜それとぉ、あさもおきたらこのおるごぉるきぃてぇ、なりゆきくんとあいたいなぁっておもうのぉ」

也幸「・・・・・(てれてれ)」

舞奈「まいなもかるいざわのべっそ〜にいったときになりゆきくんにおみやげってかんがえたんだけどぉ〜、

 かるいざわってなつってなんにもないしぃ、ふゆでもすきぃ〜くらいしかないからぁ〜なにもないからぁ〜

 あきにゆにばぁさるなんとかにいってくるからそこでおみやげかうけどぉ、とりあえずいま、おかえしするねぇ〜」

 

ちゅ〜〜〜〜〜〜♪

 

僕「あーあ、小1同士で・・・」

 

まあ、幸せそうだからいいや、帰ろう。

でも也幸くん、結局ネズミーで選んで買ったお土産って、

ソヨカゼと舞奈ちゃんの物だけだよな、あんな子でもマメなもんだ。

 

 

 

マンションにつくと、

1階エレベーターの前にいたのは・・・

雪沙ちゃんと管理人だ!雪沙ちゃん、明らかに嫌がってる。

 

管理人「ほら、遊びにおいで、お菓子いっぱいあげるよ」

雪沙「え〜〜〜・・・いいよぉ〜〜〜」

管理人「恥ずかしがらなくてもいいから!美味しい飴もあるよ」

雪沙「おうちにあるからぁ、いらないぃ〜〜〜」

管理人「そうだ!お小遣いをあげよう!だから、ちょっとでいいから・・・」

 

あ、雪沙ちゃんが、ジャンプした!?

 

雪沙「いやぁぁ〜〜〜!」

 

ガシッ!!

 

管理人「あううっ!!」

 

こ、股間を蹴った!!

 

雪沙「おかしやおかねでつらないでぇ〜〜〜!!」

 

丁度エレベーターが来て乗った!

逃げるように上へ・・・管理人は思いっきり蹴り上げられたらしく、

股間を押さえてうずくまってる、まあ自業自得だ。僕はこっそり階段で2階へ上がりエレベーターを待つ。

 

僕「お金で釣らないで、か・・・」

 

ちょっと耳が痛いなぁ。

美鈴義姉さんなら「それが自分でわかるだけまだ大丈夫」とか言いそうだけど・・・

昨日のデートとかでも雪巳ちゃんとか結構、出費を気にしてくれてたよな。

 

僕「雪香が彼女なら全然喜ばれるんだろうけど・・・って、ええーーーー!?」

 

自分でも「何てこと考えてるんだ!」と思うぞそれは。

 

僕「やっと19階か、降りてくるまでまだ時間かかるなー」

 

・・・1階で管理人が乗って、鉢合わせたらどうしよう。

こっそり階段を降りて様子を見ると・・・良かった、もういない。

でも雪沙ちゃん、大人の股間を蹴り上げるジャンプ力って実は凄いかも?

 

僕「・・・管理人、蹴られるのがクセになっちゃたりして」

 

 

 

玄関から家に入る。

 

僕「ただいまー」

 

とたとたとた・・・

 

雪沙「おかえりなさぁ〜い」

 

まだ小学校の服だ、

そりゃそうか、帰ってエレベーター1往復の時間しか経ってないんだから。

 

僕「着替える所だったの?だったらわざわざ玄関まで戻ってこなくても・・・」

雪沙「だってぇ〜〜〜」

 

玄関の段差を利用して、きゅうっ、と胸に抱きついてきた!

 

雪沙「おにぃちゃん、だいすきなんだもぉ〜ん」

僕「あ、ありがとう・・・そうだ!帰り、お友達の家に寄ったんじゃないの?」

雪沙「ちがうよぉ〜、あれはぁ〜、5年生のしゅ〜だんげこ〜だよぉ〜」

 

そうか、だから遠回りだったのか。

 

雪沙「おにぃちゃん、だめだよぉ〜、あんなとこでぇ〜」

僕「え?ああ、あれは雪沙ちゃんを驚かそうかなって・・・」

雪沙「いちばんうしろに、がっこ〜のせんせ〜がついてたんだからぁ〜」

 

なるほど、それで不審な目で見てきたんだな、先生が。

 

雪沙「さいきん、ちっちゃいこの干してるしたぎとか、なくなってるんだってぇ〜」

僕「へー、うちは20階だから安心だね」

雪沙「ゆきえやゆきねは、いっかいだよぉ〜」

僕「そっか、それに狙うのは下着だけとは限らないからね」

雪沙「だからぁ〜、あんなところで、おそっちゃだめぇ〜」

 

ええ!?ぼ、僕がか!?

 

雪沙「そ〜だぁ〜、いいことかんがえたぁ〜」

僕「なになに?とりあえず玄関あがるよ」

雪沙「あのねぇ〜、ゆきさがろ〜かあるくからぁ〜、おそっていいよぉ〜」

僕「雪沙ちゃんを?僕が??」

雪沙「うん〜、ここならあんしんだよぉ〜」

 

そう言って廊下の奥へ走っていった。

 

雪沙「いくよぉ〜、きてぇ〜」

僕「う・・・うん」

雪沙「おにぃちゃんも、あるいてきてぇ〜」

 

言われたとおり、ランドセル背負ったまま歩いてくる雪沙ちゃんの方へ・・・

歩いていって・・・近づいて・・・隣にきて・・・・・・・そのまま、すれちがって、離れて行っちゃった。

 

雪沙「もぉ〜〜〜〜」

 

玄関でムクれてる雪沙ちゃん、そんなに怒らなくても・・・

 

雪沙「なんでおそわないのぉ〜?」

僕「え?襲わなくっちゃ、駄目なの?」

雪沙「も〜いっかいするねぇ〜」

 

今度は廊下から歩いてくる、

何か勘違いしてる気もするけど、

まあ、とりあえずは言われた通りに・・・隣に来た、抱きついてみよう!

 

ガバッ!!

 

雪沙「いやぁぁあああ〜〜〜!!」

僕「え?え?ええーーー!?」

雪沙「やあああ〜〜、はなしてぇ〜〜!!」

僕「う、うん、ごめんごめん、どうしたの?大丈夫?」

雪沙「・・・・・も〜〜〜、ど〜してはなしちゃうのぉ〜〜?」

 

えええーーーー!?

 

僕「だって、嫌がってたから・・・」

雪沙「ゆきさがいやがらないとぉ〜、おそわれてることにならないのぉ〜」

僕「そ、そうなんだ・・・で、襲われて、その後は?」

雪沙「おそわれてぇ〜、おにぃちゃんにぃ、えへへへへぇぇ〜〜〜」

僕「そ、そこ、笑うところ!?」

 

なんかコントみたいになってきた。

 

雪沙「もぉ〜〜〜・・・も〜いっかい〜」

僕「う・・・・・・最後だからね」

雪沙「おにぃちゃんもあるいてきてぇ〜〜」

 

・・・しょうがない、

適当にくすぐるなりしてお茶を濁そう。

いかにも下校中ってシチュエーションの雪沙ちゃんが向かってきて・・・

 

雪沙「え〜〜〜い!」

 

ドスッ!!

 

僕「あうっ!!」

 

雪沙ちゃんが、

僕の腰に突進して抱きついた!!

 

もどる めくる