お台場の映画館についた。
僕「ここに来たかったんだ」
雪沙「そ〜だよぉ〜、ぴっかっちゅぅ〜のえいがぁ〜」
僕「子供がいっぱいだね」
朝最初の上映なのに家族連れがいっぱい・・・
夏休みだからなー・・・ってあんまりキョロキョロすると、
雪沙ちゃんに他の女の子見ちゃ駄目って注意されちゃう。

雪沙「あれかってぇ〜」
僕「どれ?ポップコーン?違う、サッポロポテトか」
雪沙「おかしたべながらみるぅ〜」
僕「じゃあジュースも・・・いや、お茶も買ってあげるよ」
雪沙「おかしはんぶんこしよぉ〜」
ジュースは・・・
1本200円!?高いなぁ、
ボーリング場値段かよ・・・さあ、席も確保しなきゃ。
僕「あそこのあれ使う?」
雪沙「どれぇ〜?」
僕「ほらそこ、いっぱい積んであるやつ」

お子様用の、椅子の上にさらに置く椅子だ。
雪沙「いらないぃ〜」
僕「でも前の席の頭で見えなかったりしたら・・・」
雪沙「そのときは、おにぃちゃんのひざのうえにすわるぅ〜」
もう・・・子供椅子拒否で背伸びしたかと思えば、
いざとなったら僕の膝に座る、って思いっきり子供じゃないか!
これが雪沙ちゃんらしい、女の子らしい所ってことなのかな?かなあ?
僕「じゃあ高さのある後ろの席に座ろう」
雪沙「おにぃちゃんのとなりならどこでもいいぃ〜」
僕「んじゃあ、まあ適当に」

開いたばかりの中へ入る、
後ろの方の真ん中あたりへ・・・
このへんでいいかな、座ると雪沙ちゃんが足をぶらぶら。
僕「こら!前の人の椅子に足が当たるから駄目!」
雪沙「ぢゃ〜くつぬぐぅ〜」
僕「それでも駄目!大人しくしなさい」
とはいうものの他のちびっこも騒がしいな、
走り回ったり椅子の上で飛び跳ねたり大声出したり・・・
たまに大人しい子がいると思ったら携帯ゲームやってるし。
僕「あ、トイレ行くなら今のうちだよ?」
雪沙「まだだいぢょうぶぅ〜」
僕「ならいいんだけどさ」
なんて話しているうちにみるみる席は埋まり、
場内も暗くなって映画の予告編やCMが流れ始めた。
雪沙「ちょっとみにくいぃ〜」
僕「ほら、いわんこっちゃない」
雪沙「ん〜〜〜こうするぅ〜〜〜」
身を乗り出してこっちへ・・・
器用に上半身だけ僕の胸に身を預けてきた、
下半身は隣の椅子・・・ていうか手もたれに腰かけてないか?
僕「しょうがないな・・・おいで」
雪沙「えへへへへぇ〜〜〜」
膝の上へ収納するしかないや。
僕「そのかわり、大人しくね」
雪沙「はぁ〜〜〜〜い・・・」
あーあ、うっとりしちゃって。
僕「さ、本編が始まるよ・・・」
・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
僕「・・・・・」
雪沙「・・・・・・・」
僕「・・・・・」
雪沙「・・・・・・・・・・・ちゅっ♪」
僕「!!!」
雪沙「・・・・・(〜♪)」
僕「はは・・・・・・」
今のは気のせいにしておこう。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
僕「・・・・・」
雪沙「・・・・・・・」
僕「・・・・・」
雪沙「・・・・・・・・・・・ふうぅぅ〜〜〜っ♪」
僕「!!!(ビクビクッ!!)」
雪沙「・・・・・(〜♪)」
僕「あぅ・・・・・・」
み、耳に息を・・・
まったくもう、くすぐってやろうか・・・
でもそんな事したら、もっと凄い倍返しが・・・そうだ!
僕「・・・(ぎゅううぅぅぅ〜〜)」
雪沙「・・・・・(♪♪♪)」
こうして抱きしめててあげればいいや。
・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・映画が終わった。
雪沙「おもしろかったぁ〜〜〜」
僕「う・・・うん」
雪沙「ちゃんとみてたぁ〜?」
僕「もちろん!それを言ったら雪沙ちゃんだって・・・」
雪沙「ゆきさもちゃんとみてたよぉ〜」
・・・・・だよな。
もち途中で飽きてたら、
キスや耳に息どころじゃない、もっと凄い事されてそうだし・・・
僕「出よう、出よう」
雪沙「これどこにすてるのぉ〜?」
僕「ペットボトルは出口だよ、ほら手も拭いて!」
サッポロポテトの塩まみれになっちゃってるよ。
僕「もう10時か、あと2時間あるね」
雪沙「あそこいきたぁ〜い」
僕「ゲームセンター?別にいいけど・・・」
雪沙「はつしまでぇ〜、ゆきさだけ、メダルのゲームできなかったぁ〜」
僕「あれは雪沙ちゃんがちっちゃい男の子と遊んでたから・・・まあいいや」
そんな事、根に持ってたのか。
子供らしいというか、ほほえましいと思っておもう。
じゃあメダルゲームだな、入ってまずは・・・2000円分ずつでいいかな・・・
ジャラジャラジャラジャラジャラ・・・・・
僕「はい、まず雪沙ちゃんの分」
雪沙「もうこれだけでいいよぉ〜、いっしょにつかお〜」
僕「え?競わないの?」
雪沙「もったいないしぃ〜、いっしょにあそぼぉ〜」
僕「わかった、そういう事なら、一緒に増やそう」
何をやろうかな・・・
競馬のゲームは人で埋まっちゃってる、
スロットマシンは2人でするもんじゃないし・・・
雪沙「あそこすわろぉ〜」

ペアで座れる椅子が空いてるブースへ・・・
これはルーレットゲームだ、早速メダルを入れよう。
僕「・・・とりあえず50個入れたよ」
雪沙「でぇ〜、これど〜やってあそぶのぉ〜?」
僕「知らないで選んじゃったの?・・・まあいいや、これはね」
軽く説明してあげるんだけど、
ゲームのボードよりも僕の方ばかりをじーっと見てる・・・
僕「で、赤と黒を当てるやつは簡単だけど当たっても2倍」
雪沙「そ〜なんだぁ〜〜」
僕「かけてみる?」
雪沙「おにぃちゃんかけてぇ〜」
僕「うん、わかった」
これはきっと、ルールを知りたかったんじゃなくって、
僕にルールを「教えてもらう」っていう事が目的なんだろうな、
何でも良いから僕が雪沙ちゃんだけに熱心に言葉を伝える、それがいいのだろう。

雪沙「あたったぁ〜?」
僕「わ!あーあ、00番に入っちゃった」
雪沙「そこにはいるとど〜なるのぉ〜?」
僕「00を選んでないから、ハズレだよ」
雪沙「それおしえてもらってなぁ〜い」
そんな、教えてもらってたら00に賭けたとでもいいたげな・・・
僕「じゃあ今度は雪沙ちゃんが!どこに賭ける?」
雪沙「・・・ぜんぶぅ〜〜」
僕「それ、当たっても、儲からないから!!」
他のゲームに移りたくなってきたよ。
メダルが全部無くなって出ると、もう11時を過ぎてる。
僕「あと1ヵ所くらいどこか行く?」
雪沙「きっさてん〜〜〜」
僕「お昼ご飯?何か食べたいのある?」
雪沙「ん〜〜〜〜〜・・・あ〜、あれがいい〜」
僕「どれかな?・・・・あ!これは・・・」
1つのクリームソーダに、
ストローが2本ささってる・・・
伝説の、カップルジュースだ!!
雪沙「はいるよぉ〜〜」
僕「あ!・・・しょうがないなーもう」
雪沙「おひるごはんもたべよぉ〜」
座ってメニューを選ぶ・・・
そういえば雪菜ちゃんは12時からだっけ、
ということは昼食はまだかな?まだなら僕と一緒に食べるつもりだろう。
だったら、今ここで雪沙ちゃんと食べちゃったら・・・ま、いっか、
僕は僕でコーヒーでも飲んで雪菜ちゃんが昼食終わるのを待てばいいだけだ。
雪沙「おむらいすぅ〜」
僕「じゃあ同じものにするよ」
雪沙「あとこのくりぃむそ〜だぁ〜〜」
僕「はいはい・・・すみませーーーん」
雪沙「くりぃむそ〜だ、さきがいい〜〜〜」
注文を終えると、
にこにこと僕を見つめる雪沙ちゃん。
2人でいるのが楽しくて仕方がないみたいだ。
雪沙「も〜すぐなつやすみおわっちゃう〜」
僕「だね、あっという間だったよ」
雪沙「あした、さいごのと〜こ〜びぃ〜」
僕「まだ学校行く日があるの?」
雪沙「いっしゅ〜かんまえだからぁ、しゅくだいチェックされるのぉ〜」
へー、学校側もちゃんと考えてるな。
雪沙「でもぉ〜、りょこ〜いってる子は、いかなくていいんだよぉ〜」
僕「なんだ、任意か」
雪沙「でもいったほ〜が、できたぶんのしゅくだい、も〜だせるんだよぉ〜」
僕「じゃあ全部渡せられるね」
雪沙「・・・おにぃちゃんは、しゅくだいないんだっけぇ〜」
・・・あるよ、君たちをどうするかっていう宿題が。
ウェイトレス「お先にクリームソーダをお持ちしましたー」
雪沙「わぁ〜い、いっしょにのもぉ〜」
僕「う、うん・・・同時がいいんだよね?せーの・・・」
ちゅ〜〜〜
ぢゅうううぅぅ〜〜〜〜・・・・・・
雪沙ちゃんの目、キラキラ輝いてるよ・・・・・。
もどる |
めくる |