雪沙「おにぃちゃ〜〜〜ん、あさだよぉ〜〜〜!!」

 

う・・うぅ・・・うるさいぃぃ・・・・・

 

僕「んー・・・ちょっと朝はやすぎない?」

雪沙「もぉろくぢはんすぎたよぉ〜〜?」

僕「はやっ・・・デートは何時から・・・なの?」

雪沙「はちじよんぢゅうごふんに、おだいばだよぉ〜」

僕「何か決まってるの?・・・8時45分なら8時には出ないとね」

 

起きるか・・・う、重い、まだ昨日の疲れがちょっと残ってるなぁ。

 

僕「わかった・・・起きるよ」

雪沙「あさごはんじゅんびできてるぅ〜」

僕「早いね・・・あー喉渇いた・・・」

 

台所へ行くとみんな揃ってる、

雪絵ちゃん雪音ちゃん也幸くんも・・・

 

ソヨカゼ「にゃ〜〜」

僕「はい、おはよう」

雪巳「お兄ちゃんおはよー」

雪菜「今日は・・・多くしたです・・・」

僕「朝から豪勢だね、いっぱい並んでて目移りするよ」

 

肉に魚に野菜に卵に・・・

人数が多いからなんだろうけど、

今日の1日3人デートのために体力を付けてもらおうって感じかも。

 

雪沙「なりゆきぃ〜、おにぃちゃんがいただきますするまで、つまんぢゃだめぇ〜」

也幸「・・・・・」

僕「じゃあ食べよう、いただきまーっす」

みんな「いただきまーーーーす」

ソヨカゼ「ぶにゃ♪」

 

堰を切ったように食事の奪い合い・・・

女の子ばっかりなんだから小分けしてもいいのに、

雛塚家で作らされていた時の名残なんだろうな、今更だけど。

 

也幸「・・・・・」

雪沙「あさでねむいからってこぼしちゃだめぇ〜」

 

大人しい男の子もいるけど。

 

雪巳「あのねーお兄ちゃん、時間割作ったよー」

僕「へ?・・・あ、今日の?」

雪巳「うんー、8時から12時までが雪沙でー」

雪菜「12時から・・・4時までが・・・私・・・」

雪沙「よじからはちじまでがゆきみおねぇちゃん〜」

 

12時間を3人で分けたのか。

わかりやすくていいな、平等で喧嘩も無い。

 

雪巳「3人とも場所はお台場だよー」

僕「結局揃えたんだ、うん、それでいいよ」

雪菜「行く所も・・・もう決めてある・・・です」

僕「へー、それは楽しみだなー」

雪沙「まだひみつだよぉ〜、ないしょぉ〜」

 

エスコートしてもらえるみたいだ、

なんかくすぐったいけど、これもアリだろう。

 

雪絵「いくまえにぃ〜」

雪音「おみやげわけてぇ〜」

僕「でもまだ今日届く分が・・・じゃあ昨日のだけ分けよう」

 

さあ、急いで朝食を終わらせちゃおう。

 

 

 

 

僕「これは雪絵ちゃんだっけ、これは・・・」

雪音「どっちもわたしのぉ〜」

僕「あれ?2つあるけど」

雪絵「ゆきえとゆきね、わたしたちどっちものぉ〜」

僕「あー、2人のね、わかったわかった」

 

昨日持ち帰った分のお土産を仕分ける。

雪絵ちゃん雪音ちゃんはお揃いで買ったから、

2人に2つ渡せばどっちがどっちのでもいいらしい。

 

僕「この丸いミニ座布団は確か・・・」

也幸「!!!」

僕「はい也幸くん、テレビ見るとき使うの?」

 

いそいそと部屋の隅へ・・・

 

也幸「・・・(さっ)」

ソヨカゼ「ふにゃぁ〜〜〜」

也幸「!!!(コクコクコク)」

 

☆ふにゃぁ〜〜〜☆

あ、ソヨカゼに差し出したら、

気持ち良さそうに上で丸まっちゃった。

そうか、あれはソヨカゼ用の座布団なのか。

 

僕「也幸くんって本当に、猫が第一なんだね・・・」

雪沙「なりゆきぃ〜、きょ〜のどろっぷだよぉ〜」

也幸「!!!!!」

 

いや、食べ物も第一だった。

 

雪沙「はいあ〜〜〜ん」

也幸「・・・・・(あんぐり)」

雪沙「ぽ〜い・・・さ〜おにぃちゃんいこぉ〜」

 

・・・よし、お土産の分配も終わったし、行こう!

 

僕「雪菜ちゃんと雪巳ちゃんは後から来るの?」

雪菜「はい・・・です」

雪巳「交通費ちょうだーい」

僕「そっかそっか・・・はい、往復代」

雪沙「も〜はちぢになっちゃうぅ〜」

 

そんなに急がなくてもいいのに、

はやく2人きりになりたくってしょうがない感じだ。

 

僕「じゃあ行ってくるね」

雪絵「いってぇ〜」雪音「らっしゃぁ〜い」

雪菜「雪沙・・・12時に船の科学館駅だからね・・・」

雪沙「ちょっとおくれたらごめんねぇ〜」

雪巳「雪沙、12時過ぎたらちゃんと1人で帰るんだよー」

 

ソヨカゼの前にうつ伏せで向かい合って満足そうな也幸くんを横目に、

雪沙ちゃんと2人で玄関から外へ出る・・・今日も天気が凄くいい、暑くなりそう。

 

僕「雨は降らなさそうだね」

雪沙「ごごからならふってもいいよぉ〜」

僕「こら!そんな自分だけ良けりゃいいみたいなのは駄目!」

雪沙「え〜だってぇ〜」

僕「雨降ったら雪菜ちゃんや雪巳ちゃんと相合傘になるよ?」

 

などとくだらない話をしながらエレベーターで1階へ。

 

管理人「・・・・・」

僕「・・・・・」

雪沙「・・・・・・・」

 

なんだか無言で戦いながらマンションを出た。

 

雪沙「へんなめつきぃ〜」

僕「そんなこと言わない!」

雪沙「でもあのおじさん、へんなめしてたぁ〜」

僕「それは雪沙ちゃんが管理人さんのこと嫌いだから・・・」

雪沙「おにぃちゃんはすきなのぉ〜?」

 

・・・ま、嫌いだけど。

もう挨拶すらしなくなったなー、

日曜日だから管理人さん、住み込みとはいえ休みだからかな?と能天気に思っておこう。

 

雪沙「こっからでぇとぉ〜」

僕「うん、8時だ!お台場へ行こう」

雪沙「おにぃちゃ〜〜〜〜ん♪」

 

べったりくっついて・・・

身長差があるから、それほど恥ずかしい事にはなってないけど、

なんとなく、くっつき方がねっとりしてるというか、絡まってきてるというか・・・暑苦しくならないといいけど。

 

雪沙「おかねもったいないからバスつかう〜?」

僕「タクシーでいいよ、1000円かからないし」

雪沙「バスだと400えんだよぉ〜」

 

・・・バスで公共の目に晒されるの、ちょっと恥ずかしいかも?

なんせこれから小5とデートなんだから。ということでタクシーに決定!

 

僕「タクシー止めるよ!」

雪沙「も〜、らいげつからは、ぜいたくしちゃだめだよぉ〜?」

僕「ははは、気をつけるよ」

 

来月から・・・か。

 

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