食事とお風呂を終え、部屋でのんびりくつろぐ。
楽しかった旅行も、明日にはもう帰らなきゃいけない。
僕「あっという間だったなぁ・・・」
でも濃い3日間だった、
三姉妹と、より親密になれたというか、
1人だけ物凄く親密になれたとでもいうか・・・特に今日は・・・ね。
僕「ちょっと今日のデートは興奮しちゃったかも・・・させられちゃった、っていうのが正しいかも」
それより三姉妹はどうした?
部屋の中にはいない・・・と思ったらベランダに出ていた。
僕「どうしたの?海でも見てるの?」
雪巳「お兄ちゃーん、あれー」
ひゅーーーーー・・・どーん!!
僕「わ!綺麗な花火だな、それにでかい!」
雪菜「この島から打ち上げてるみたい・・・です」
僕「ド迫力だなぁ、下から見上げる花火って初めてだよ」

ひゅーーードーン!
ひゅ〜〜〜ドーーーーン!!
ひゅうううぅぅ〜〜〜・・・どーんどーん!!!
僕もベランダに身を乗り出して見上げる、
マンションの最上階から見る遠い花火と違い、
その迫力、色彩の鮮やかさ、何より熱さが感じられる。
雪巳「こんなのはじめてー」
雪菜「ほんとうに・・・きてよかった・・です」
雪沙「これぇ〜、しゃしんとりたぁ〜い!」
僕「・・・・・」
ぼーっと見とれながら考える。
何となく三姉妹もこの花火のように、
遠くて綺麗なものから近くて温かみのある関係に
変わってきたような気がする。ちょっとうるさいけど・・・
どんどんどんどん近くなった三姉妹と僕の関係は、これからどうなるんだろう。
・・・・・いや、どうするんだろうか?僕は。
雪巳「ジュース飲んでいいー?」
僕「うん、いいよ、冷蔵庫の飲んでも」
雪沙「オレンジじゅ〜すぅ〜」
雪菜「冷たいお水・・・・・いただくです・・・」
僕「じゃあ僕も何か持ってきてよ、何でもいいよ」

ヒューーーーー・・・ドドドーーーン!!!
火花でも降ってきそうな勢いだ、
実際は落ちてこないように計算されてるんだろうけど・・・
・・・・・そういや三姉妹にしても、たまーに、
これって計算してるのでは?って事あるよな、
もちろん僕の考えすぎで、天然な事もあるんだろうけど。
雪巳「あー、これジュースじゃなーい!」
僕「どうしたの?冷蔵庫で騒いで」
雪巳「この氷結って書いてある缶、ジュースじゃなかったー」
僕「飲んじゃったの?」
雪巳「うーんー、まだあけただけー」
しょうがないなぁ。
僕「飲んであげるから持ってきてよ」
雪巳「えー、いいのー?」
僕「うん、流しちゃうのはもったいないからね」
贅沢しすぎたから、捨てさせちゃ教育にも悪い。
雪巳「はーい」
僕「ありがと・・・よく見るとお酒って丸で囲んで書いてあるね」
雪巳「気がつかなかったー」
僕「しょうがないよ・・・チューハイで良かった、これなら大丈夫」
雪巳「ごめんねー・・・お兄ちゃんありがとー」
んぐんぐ・・・よく冷えてておいしい。
雪沙「オレンジジュースおいしい〜〜〜」
僕「あ、雪巳ちゃん、ジュース取り直していいよ、飲みな」
雪巳「うんー・・・あー、雪菜どうしたのー?」
雪菜「・・・・・私も・・・間違えたです・・・」
僕「え?お水飲んだんじゃ・・・?」
持ってきたのは蓋の開いたワンカップ大関!?
雪菜「ごめんなさい・・・お水と・・・まちがえ・・た・・です・・・」
僕「ほ、ほんとに?うそー?それはちょっと強引・・・」
雪菜「・・・・・ほんとに・・・まちがえた・・・です・・・ひっく・・・」
あ、泣いちゃいそう!
僕「あーー、もういいよ、それも呑むから!」
雪菜「・・・・・」
僕「冷たいお水が飲みたかっただけなんだよね?」
雪菜「・・・・ちがう・・です・・おうちと・・まちがえ・・・て」
僕「え?家と間違えたって?」
雛塚家では雪菜ちゃん、お酒呑んでるのか!?
雪菜「冷蔵庫あけたとき・・・お父さんが酔って暴れてたの思い出して・・・」
僕「・・・それで慌ててワンカップ開けちゃったのか」
雪菜「はやく渡さないと・・・何かとんでくるから・・・」
僕「かわいそうに・・・いいんだよ、全部僕が呑むから」
雪菜「ありがとう・・・・・ごめんなさい・・・・・」
とはいえ缶チューハイにワンカップ大関・・・
花火を見上げながらお盆に僕は何やってんだろう。
雪沙「オレンジジュースも〜のんぢゃった〜、もっと〜」
僕「いいよ他のも飲んで。雪菜ちゃんもね」
雪菜「・・・・・水道のお水・・・いま飲んでます・・・」
僕「チューハイって思ってたより呑みやすいなぁ」
雪巳「ジンジャーエールもらったよー、おいしいー」

ドーン!ドドドドドーーーン!!
ドンドンドーーン!!!パチパチパチ・・・・・
僕「綺麗だから見とれて缶チューハイ全部呑んじゃったよ」
雪沙「ここにおふとんひいてねたぁ〜い」
僕「花火見上げながら寝るの?眩しいよ」
雪巳「でもー、ここ星が綺麗だから星見ながら寝たいかもー」
僕「そうだね・・・う、ワンカップ、アルコールきつっ」
猫のようにちびちび舐める・・・
でも花火を見ているうちに自然にカップが傾いて・・・
・・・社会に出たら宴会でお酒飲まされる事もあるんだ、
その練習のつもりで一気にいっちゃえ!でも、あれ?確か、
一気って危険だったような・・それに頭がなんだかクラクラ・・・
雪菜「お兄ちゃん・・・顔が・・・真っ赤・・・です」
雪巳「ほんとー、花火がお兄ちゃんの顔にうつっちゃったー」
雪沙「ほっぺにー、コーラのびんつけてあげるぅ〜〜」
僕「あ〜〜〜・・・花火がいっぱい・・・お酒全部のまなきゃ・・・」
雪菜「あごから・・・こぼれてる・・・・・です」
・・・・・・・・のんだ〜〜〜〜〜もうだめぇ〜〜〜〜〜〜・・・・・
雪巳「ふらふらになってるー」
僕「ね・・・寝る・・・・寝るうぅぅ・・・」
雪菜「だいじょうぶ・・・です・・・か」
僕「ベット・・・あう・・こける・・・」
雪沙「ゆきさにつかまってぇ〜〜〜」
違う種類のお酒を2本いちどに呑むと酔いやすいんだっけ・・・?
雪巳「ベットこっちだよー?」
僕「・・・・・もうだめ・・・床でいいや・・・」
雪菜「きたない・・・です・・・」
雪沙「たたみのへやにいこ〜よ〜〜」
僕「ん・・・もうどうにでも・・・・して・・・」
ごろん、と畳みに寝かされる・・・
くらくらくらくら天井がまわってるぅ〜〜・・・
三姉妹の顔もまわってて・・・あ・・・ルーレット・・・
誰で止まるなのかなー・・・止まった女の子と恋人に・・・
でも・・・どんどんルーレットが早くなって・・く・・暗くなってきて・・・あああぁぁ・・・・・
雪菜「お水もってくる・・・です」
雪巳「お布団に入れてあげるー」
雪沙「あせふいてあげるぅ〜〜」
雪巳「タオル水で濡らしてきてー」
僕「・・・・・・(きゅうううぅぅぅ〜〜〜・・・)」
ああぁぁぁ・・・そういや・・・
前も・・・こんなこと・・あった・・よ・・ぅ・・・な・・・・・
ドーン!ドーン!・・・ドドドーーーン!!!!!
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