☆東京駅☆

今日から待ちに待った初島旅行だ!

東京駅で新幹線を待っている、晴れて良かったな〜・・・

とりあえず売店で朝食の駅弁を買おう、小分けできるのがいいな・・・

 

僕「スポーツ新聞も買って・・・雪巳ちゃん、欲しい雑誌ある?」

雪巳「んー、あんまないー・・・あ、これー」

僕「少女漫画ね、いいよ、雪菜ちゃんは?」

雪菜「持ってきたのが・・あるから・・・いい・・・です」

僕「じゃあ雪沙ちゃんは?」

雪沙「これとこれがいい〜〜」

僕「2冊?でも文庫本だからいいか・・・」

 

ネズミーシーで見た人魚姫の本と、あと・・・

水木しげるの妖怪大百科!?なんちゅう本を・・まあいいや。

 

☆新幹線☆

雪巳「電車きたよー」

 

会計を済ませ乗り込む、

座席は・・・右側の2人座椅子2列だ。

 

僕「座席回そうか」

雪巳「えー、駅弁食べるテーブルなくなっちゃうー」

僕「そっか、じゃあ・・・」

 

あれ?みんな、なんで座らないんだ?

 

僕「座って座って」

雪沙「ゆきさおにぃちゃんのとなり〜」

雪菜「・・・・・」

雪巳「私が隣だよー」

僕「誰でもいいよ、すぐつくし」

 

そうか、僕を待ってたのか、

僕が座ったらその隣を素早く座ろうと・・・

朝からもうバトルが始まってる、恐いなぁ。

 

僕「じゃんけんで決めなよ、じゃんけんで」

雪巳「じゃーんけーん・・・」

雪沙「ゆきなおねぇちゃんあとだしー」

雪菜「あとだしじゃない・・・」

僕「こらこら、通路開けないと他の人の邪魔になっちゃうよ」

 

結局、僕の隣には雪菜ちゃん、

前の席には雪沙ちゃんと雪巳ちゃんが座った。

 

☆柿の葉寿司☆

僕「はい、駅弁とお茶配るよー」

雪沙「このはっぱはたべられるのー?」

僕「駄目!それは捨てるものだよ」

雪巳「もって帰ったら何かに使えるかなー」

僕「そんなこと言ってないでこの袋に捨てなさい!」

雪沙「まどあかないのぉ〜?」

僕「新幹線は開かないよ、もっと落ち着いて」

雪菜「あ・・・動いた・・・」

雪沙「しゅっぱぁ〜つ♪」

 

♪び〜あんびしゃ〜す、という感じで新幹線は熱海へ向けて走り出した、

みんな朝食まだだったから、柿の葉寿司をむしゃむしゃ食べてる、僕も食べよう。

 

☆柿の葉寿司中身☆

僕「うん、うまいうまい」

雪菜「たべやすくて・・・おいしい・・・です」

雪沙「ちょっとすっぱい〜」

僕「おとなしく食べなさい!」

雪巳「お茶すぐなくなっちゃうよー」

僕「売店のワゴンが来たら買ってあげるから、いちいちこっち振り向かないの!」

雪沙「はぁ〜い」

雪巳「食べ終わったら向かい合わせになろー」

僕「駅に止まったらね、動いてる最中は駄目!」

 

もぐもぐもぐ・・・

むしゃむしゃむしゃ・・・

ごくごくごくごくごく・・・

ぱくぱく・・・ごっくん・・・むぐむぐ・・・

がさごそ・・・はむっ・・・あむあむあむ・・・ごくごくっ・・・

 

前の2人、やけに食べるの早いな、

雪菜ちゃんはゆっくり・・・でもないか、

雛塚家の食卓で修羅場くぐってるもんな、それなりに。

 

雪巳「食べ終わったよー」

雪沙「はいゴミぃ〜」

僕「早いな、ゴミはこっちのと一緒にまとめて捨てるよ」

雪沙「えきまだかなぁ〜」

雪巳「でも出発したばっかりだよー?」

 

♪〜♪♪〜♪♪♪〜〜〜

 

車内アナウンスだ。

 

アナウンス「次は品川、品川に止まります」

 

そうだ、東京駅出ると10分ちょっとでもう品川駅だった。

 

雪沙「はやぁ〜い」

僕「そうだね、その次の新横浜はさらに15分ちょっとだし」

雪巳「はやく回そー」

雪菜「まって・・・まだ食べてる・・・」

僕「じゃあ雪菜ちゃん、テーブルのある窓際と代わる?」

 

・・・・・とか言ってる間に品川駅についた、

雪菜ちゃんがお弁当箱を膝に乗せると雪巳ちゃんがテーブルを畳み、

あっという間に椅子を回転・・・これで向かい合わせになった。

 

雪沙「や〜、おにぃちゃんの前ぢゃない〜、まどぎわぢゃない〜」

僕「でもそこの席に座ってたんでしょ?」

雪巳「そうだよーねーお兄ちゃーん♪」

雪菜「・・・・・」

僕「あ、そうか、テーブル欲しいよね、はい場所交代」

 

僕が窓際を雪菜ちゃんに譲ると、

自動的に僕の前は雪沙ちゃんになる。

 

雪沙「わぁ〜、きてくれたぁ〜」

僕「わっ!抱きつかないの!!」

雪巳「いいなーお兄ちゃん逃げちゃったー」

雪菜「・・・・・お茶、おいしい・・・」

僕「ワゴンの売店は新横浜過ぎてからかな・・・」

 

席の移動1つで大騒ぎ・・・

3泊4日もこんな調子で僕、もつかな・・・

いっそ1人に決めてしまえば楽に・・って何を決めるんだよ何を!

 

雪沙「えへへぇ〜」

僕「そんな、じっと見て・・・熱海までずっと見つめてる気?」

雪沙「そ〜しよ〜かなぁ〜」

僕「・・・スポーツ新聞読もう・・・」

雪沙「あ〜顔かくしちゃったぁ〜・・ゆきさも本よも〜」

雪巳「漫画読むねー」

雪菜「・・・・・動いた・・・景色きれい・・・」

 

油断してると新幹線の中でもキスされそうな予感・・・

 

♪〜♪♪〜♪♪♪〜〜〜

 

アナウンス「次は新横浜、新横浜に止まります」

 

 

 

 

 

☆ふーじーさんっ☆

雪菜「あ・・・富士山・・・」

雪巳「ほんとだー、綺麗ー」

雪沙「はじめてみるぅ〜」

僕「そうなの?富士山見るの」

雪沙「ちゃんとしたのみるのはじめてぇ〜」

 

・・・この子たちの事だから、新幹線自体も初めてかも。

 

僕「ということは、もうすぐ熱海だな」

雪巳「そうなんだー、もうついちゃうんだー」

雪菜「・・・・・景色ぼーっと見るの・・・・好き」

雪沙「おにぃちゃ〜ん、本2冊とも読んだよ〜」

僕「早いね、どうだった?」

雪沙「ん〜、人魚姫と海で会ったらどうしたらいいとおもう〜?」

僕「ええっと、ネズミーシーのあの人魚姫だよね?・・・王子様に会わせる、とか?」

雪沙「あのねぇ〜、穴のあいたひしゃくを渡すんだよぉ〜」

僕「・・・・・それ、2冊の本がごっちゃになってるぞ!?」

 

♪〜♪♪〜♪♪♪〜〜〜

 

アナウンス「次は熱海、熱海に止まります」

 

いよいよ到着だ!

 

僕「降りる準備して!」

雪巳「海が綺麗ー」

雪菜「忘れ物・・・ない・・よね」

雪沙「おにぃちゃんいっしょにおりよ〜」

僕「ほらほら、妖怪大百科の本が落ちたよ」

 

椅子を戻して僕らは熱海駅に降りた。

 

もどる めくる