☆くつ〜☆

雪沙「このくつがいいの〜?」

也幸「・・・・・」

雪沙「こっちもいいの〜?」

也幸「・・・・・・・」

雪沙「え〜?亀みたいだからいやなの〜?」

 

僕は雪沙ちゃん・也幸くんとデパートへやってきた、

早速、1階にある靴屋で也幸くんが物色しているんだけど・・・

 

雪沙「これピンクだよ〜?女の子用だよ〜?」

也幸「・・・・・・・・・」

雪沙「コナンくんのがいいの〜?」

也幸「・・・・・」

雪沙「も〜、これにしなさ〜い!」

 

あーあ、強引に決めちゃった。

 

雪沙「おにぃちゃ〜ん、なりゆきこれがいいって〜」

僕「ほんとにこれでいいの?」

也幸「・・・・・(コク)」

 

ま、本人がいいなら、いっか。

 

僕「じゃあこれをください」

雪沙「古いのちゃんと持ってかえらないとだめだよ〜」

也幸「・・・(コクコク)」

 

そうはいっても、今日まで履いてたのが不思議なくらいボロボロなのに・・・

もう1個買うからって捨てさせる・・?いや、それはやりすぎなんだろうと思う。

支払いを済ませると新品の靴を履かせ、脱いだ方をビニール袋へ・・うん、靴のサイズもバッチリだ。

 

雪沙「どう〜?」

也幸「・・・(〜♪)」

雪沙「なりゆき気に入ったって〜」

僕「良かったね、さて、どこへ行こうか」

雪沙「ス〜パ〜は荷物多くなっちゃうから、さいごだよ〜」

 

・・・・・8階で北海道物産展か、

白い恋人ドリンクの味を思い出す・・・

よし、行ってみよう、美味しいものいっぱいあるだろうなー。

 

 

 

☆行列☆

エレベーターを降りるといきなり長蛇の列、

これはいったい?・・・列の最後尾は・・あった!

看板持った店員がいる、なになに?北海道名物いかめし・・・うまそうだ。

 

雪沙「はやくならぼ〜」

也幸「・・・・・(てけてけて〜)」

僕「はやっ!よし、じゃあ並ぼう」

 

1人いくつまでだろ?

早速、今夜の夕食が決まってしまった。

5人分だと5つ、じゃ足りないかな?う〜ん・・・

 

雪沙「なりゆき〜、さきすすんでるよ〜?」

也幸「・・・・・」

雪沙「も〜、いくってば〜」

 

何をじーっと見てるんだ?

あ・・・北海道の空港弁当を見てる、

いや、正確には、そのブースにぶら下がってる飛行機のおもちゃに釘付けだ。

 

☆飛行機☆

雪沙「あれはうりものぢゃないの〜!」

也幸「・・・・・」

雪沙「そでひっぱっても買えないって〜!」

僕「後で何かぬいぐるみ買ってあげるから、ね?」

也幸「・・・・・(コクリッ!!)」

 

安心して前に進む也幸くん。

・・・しまった、また物で釣ってしまった・・・

こういうことはいけないのに。でも、もう約束しちゃったからなぁ・・・

 

雪沙「も〜すぐ買えるよ〜」

也幸「!!!(コクコクコク!!!)」

僕「あ、いい匂い・・・」

 

思ったより列が早くはけていっている、

いつのまにかもう、いかめしブースのすぐそばまで来た。

 

☆製造中☆

僕「結構おおきいね」

雪沙「いくつ買うの〜?」

僕「そうだな・・・1つ420円?安い!よし、10個買おう」

也幸「・・・(コクコク)」

雪沙「おまけしてほし〜な〜」

 

って雪沙ちゃん、店員に聞こえるように言ってないか?

しっかりしてるというか、ちゃっかりしてるというか、まあ無視されそうだけど。

 

雪沙「あ〜、1つの箱に2つ詰めてるよ〜?」

僕「へ〜、あ、あそこ!3つ詰めてるのもある」

也幸「・・・・・・・」

雪沙「なりゆき〜、よだれよだれ〜」

僕「ほら、あと2人で買えるよ!」

 

1人何個でも買えるみたいだ、制限は無いっぽい・・・

 

☆購入〜☆

僕「すいません、10・・11箱ください」

店員「はい、4620円になります」

僕「五千円札で・・」

店員「1箱おまけしておきますね」

雪沙「わ〜、ありがと〜〜」

 

・・・おねだりはしてみるもんだ、子供の特権だな。

合計12箱、1人2箱で量的にも丁度良い感じ。

これでもお弁当の部類だから冷めても美味しいはずだし・・・

 

也幸「!!!!!」

 

あれれ?也幸くん、僕の後ろに隠れた!?

 

雪沙「ど〜したの〜?きゅうに〜」

也幸「・・・・・(ぶるぶる)」

僕「おびえてる・・・あ、あれかぁ」

 

☆謎の着ぐるみ☆

物産展のフロアを謎のキャラクターが歩いてる、

あれは何の商品のキャラクターなんだろうか?

はちみつかな?かなりでかい、也幸くんが怯えるのも仕方ないかも。

 

也幸「・・・・・」

雪沙「こわくないよ〜?」

僕「何にもしないって」

也幸「・・・・・・・(ぶるんぶるん)」

雪沙「たべられたりしないってばぁ〜」

 

ああいう着ぐるみ、子供はみんな喜ぶかっていうと、そうじゃないんだな・・・

あいつは避けて、別のブースを探してみよう・・ぎゅっ、と僕の背中のシャツを握ってついてくる也幸くん。

雪沙ちゃんも心配そうについてきてる、シャツが破れちゃわないか、確かに心配だな・・・

 

☆海の幸☆

僕「こっちは計り売りコーナーだよ」

雪沙「え〜っと、これなんだっけ〜」

僕「イクラだね、その隣はほぐした蟹の肉みたい」

也幸「・・・・・」

雪沙「つまんぢゃだめ〜!」

也幸「!!(ビクビクッ!!)」

僕「う〜ん、安いんだろうけど、あんまりしっくりこないな」

 

いかめし買いすぎちゃったし、

保存とかがあんまりききそうにないからなぁ。

おなかこわすと後が大変だから、また今度にしよう。

 

雪沙「こっちのがいいよ〜」

僕「同じ計り売りでも、飴の計り売りかぁ」

也幸「・・・・・(いそいそ)」

雪沙「あ〜、もう詰めちゃってる〜」

僕「こういうのは早いんだね」

 

☆飴ちゃん☆

ぎゅうぎゅうに詰める也幸くん、

入れすぎて袋の口が閉まらないみたいだ、

で、仕方なく飴を抜いて・・口に入れた!?

 

僕「こらっ!!」

雪沙「いけないんだよ〜!」

也幸「・・・・・(もごもご)」

僕「すっ、すみませんっ!!」

店員「いえいえ、1個くらいでしたら・・・」

 

こ〜の、いやしんぼめっ!!

 

雪沙「ゆきさもつめるね〜」

僕「ちゃんとみんなで分けるんだよ?」

雪沙「は〜い」

也幸「・・・・・(コリコリコリ)」

雪沙「なりゆきもだよ〜?」

 

飴の袋詰めを買い、

次は・・白い恋人ドリンクはどこだろう?

って、またあのでっかい蜂の着ぐるみが来た!

 

僕「なりゆ・・あれ?もういない」

雪沙「あっちへぴゅーって行ったよ〜?」

僕「まったくもう・・・どこだろう」

 

迷子になったら大変だ。

こっちは・・・食べ物じゃないエリアだな、

家具とか置物とか・・シャケを咥えた木彫りの熊がある。

 

僕「どこだ・・トイレまで逃げたか?」

雪沙「あそこふるえてる〜」

僕「・・・ええっ?あ、あそこ!?」

 

高級ベットと和羊ふとん、すごく高い金額・・・

の、ふとんが盛り上がって、中で何かが震えてる、まさか・・・!!

 

ぶわさっ!!

 

僕「こらっ!!」

雪沙「なりゆき〜!!」

也幸「!!!」

 

半泣きになってる。

 

店員「あの・・・」

僕「すみません、すみません、すみません!」

雪沙「ごめんなさぁ〜〜い!!」

 

・・・僕も泣きたいよ。

 

 

 

僕「・・・ふう、弁償とかしなくて済んだ・・」

雪沙「なりゆき〜、ちゃんとおにぃちゃんにあやまるの〜!」

也幸「・・・・・(ふらふら〜)」

雪沙「あ〜、また勝手に行っちゃだめ〜」

僕「しょうがないな・・また何かに見とれてる」

也幸「・・・・・(じーーー)」

 

☆ミニチュア家具☆

ガラスケースに入ったミニチュアの家具を見つめてる。

手が込んでるなぁ、これ・・・値段は・・うわ、高っ!!高価だ。

でもほんっとによくできてて、この値段でも説得力がある。

 

雪沙「いいな〜、ね〜おにぃちゃ〜ん」

僕「はは、ちょっと値段が高すぎるね」

雪沙「ゆきさがおにぃちゃんのお嫁さんになったら、これのおっきいの買おうね〜」

僕「お・・・お嫁さんに・・なった・・ら・・・も、もしも、もしもなったら、ね」

也幸「・・・(コクコクコクコクコク)」

 

何でそこで激しくうなづくんだよ、也幸くん!!

 

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