
雪沙「このくつがいいの〜?」
也幸「・・・・・」
雪沙「こっちもいいの〜?」
也幸「・・・・・・・」
雪沙「え〜?亀みたいだからいやなの〜?」
僕は雪沙ちゃん・也幸くんとデパートへやってきた、
早速、1階にある靴屋で也幸くんが物色しているんだけど・・・
雪沙「これピンクだよ〜?女の子用だよ〜?」
也幸「・・・・・・・・・」
雪沙「コナンくんのがいいの〜?」
也幸「・・・・・」
雪沙「も〜、これにしなさ〜い!」
あーあ、強引に決めちゃった。
雪沙「おにぃちゃ〜ん、なりゆきこれがいいって〜」
僕「ほんとにこれでいいの?」
也幸「・・・・・(コク)」
ま、本人がいいなら、いっか。
僕「じゃあこれをください」
雪沙「古いのちゃんと持ってかえらないとだめだよ〜」
也幸「・・・(コクコク)」
そうはいっても、今日まで履いてたのが不思議なくらいボロボロなのに・・・
もう1個買うからって捨てさせる・・?いや、それはやりすぎなんだろうと思う。
支払いを済ませると新品の靴を履かせ、脱いだ方をビニール袋へ・・うん、靴のサイズもバッチリだ。
雪沙「どう〜?」
也幸「・・・(〜♪)」
雪沙「なりゆき気に入ったって〜」
僕「良かったね、さて、どこへ行こうか」
雪沙「ス〜パ〜は荷物多くなっちゃうから、さいごだよ〜」
・・・・・8階で北海道物産展か、
白い恋人ドリンクの味を思い出す・・・
よし、行ってみよう、美味しいものいっぱいあるだろうなー。

エレベーターを降りるといきなり長蛇の列、
これはいったい?・・・列の最後尾は・・あった!
看板持った店員がいる、なになに?北海道名物いかめし・・・うまそうだ。
雪沙「はやくならぼ〜」
也幸「・・・・・(てけてけて〜)」
僕「はやっ!よし、じゃあ並ぼう」
1人いくつまでだろ?
早速、今夜の夕食が決まってしまった。
5人分だと5つ、じゃ足りないかな?う〜ん・・・
雪沙「なりゆき〜、さきすすんでるよ〜?」
也幸「・・・・・」
雪沙「も〜、いくってば〜」
何をじーっと見てるんだ?
あ・・・北海道の空港弁当を見てる、
いや、正確には、そのブースにぶら下がってる飛行機のおもちゃに釘付けだ。

雪沙「あれはうりものぢゃないの〜!」
也幸「・・・・・」
雪沙「そでひっぱっても買えないって〜!」
僕「後で何かぬいぐるみ買ってあげるから、ね?」
也幸「・・・・・(コクリッ!!)」
安心して前に進む也幸くん。
・・・しまった、また物で釣ってしまった・・・
こういうことはいけないのに。でも、もう約束しちゃったからなぁ・・・
雪沙「も〜すぐ買えるよ〜」
也幸「!!!(コクコクコク!!!)」
僕「あ、いい匂い・・・」
思ったより列が早くはけていっている、
いつのまにかもう、いかめしブースのすぐそばまで来た。

僕「結構おおきいね」
雪沙「いくつ買うの〜?」
僕「そうだな・・・1つ420円?安い!よし、10個買おう」
也幸「・・・(コクコク)」
雪沙「おまけしてほし〜な〜」
って雪沙ちゃん、店員に聞こえるように言ってないか?
しっかりしてるというか、ちゃっかりしてるというか、まあ無視されそうだけど。
雪沙「あ〜、1つの箱に2つ詰めてるよ〜?」
僕「へ〜、あ、あそこ!3つ詰めてるのもある」
也幸「・・・・・・・」
雪沙「なりゆき〜、よだれよだれ〜」
僕「ほら、あと2人で買えるよ!」
1人何個でも買えるみたいだ、制限は無いっぽい・・・

僕「すいません、10・・11箱ください」
店員「はい、4620円になります」
僕「五千円札で・・」
店員「1箱おまけしておきますね」
雪沙「わ〜、ありがと〜〜」
・・・おねだりはしてみるもんだ、子供の特権だな。
合計12箱、1人2箱で量的にも丁度良い感じ。
これでもお弁当の部類だから冷めても美味しいはずだし・・・
也幸「!!!!!」
あれれ?也幸くん、僕の後ろに隠れた!?
雪沙「ど〜したの〜?きゅうに〜」
也幸「・・・・・(ぶるぶる)」
僕「おびえてる・・・あ、あれかぁ」

物産展のフロアを謎のキャラクターが歩いてる、
あれは何の商品のキャラクターなんだろうか?
はちみつかな?かなりでかい、也幸くんが怯えるのも仕方ないかも。
也幸「・・・・・」
雪沙「こわくないよ〜?」
僕「何にもしないって」
也幸「・・・・・・・(ぶるんぶるん)」
雪沙「たべられたりしないってばぁ〜」
ああいう着ぐるみ、子供はみんな喜ぶかっていうと、そうじゃないんだな・・・
あいつは避けて、別のブースを探してみよう・・ぎゅっ、と僕の背中のシャツを握ってついてくる也幸くん。
雪沙ちゃんも心配そうについてきてる、シャツが破れちゃわないか、確かに心配だな・・・

僕「こっちは計り売りコーナーだよ」
雪沙「え〜っと、これなんだっけ〜」
僕「イクラだね、その隣はほぐした蟹の肉みたい」
也幸「・・・・・」
雪沙「つまんぢゃだめ〜!」
也幸「!!(ビクビクッ!!)」
僕「う〜ん、安いんだろうけど、あんまりしっくりこないな」
いかめし買いすぎちゃったし、
保存とかがあんまりききそうにないからなぁ。
おなかこわすと後が大変だから、また今度にしよう。
雪沙「こっちのがいいよ〜」
僕「同じ計り売りでも、飴の計り売りかぁ」
也幸「・・・・・(いそいそ)」
雪沙「あ〜、もう詰めちゃってる〜」
僕「こういうのは早いんだね」

ぎゅうぎゅうに詰める也幸くん、
入れすぎて袋の口が閉まらないみたいだ、
で、仕方なく飴を抜いて・・口に入れた!?
僕「こらっ!!」
雪沙「いけないんだよ〜!」
也幸「・・・・・(もごもご)」
僕「すっ、すみませんっ!!」
店員「いえいえ、1個くらいでしたら・・・」
こ〜の、いやしんぼめっ!!
雪沙「ゆきさもつめるね〜」
僕「ちゃんとみんなで分けるんだよ?」
雪沙「は〜い」
也幸「・・・・・(コリコリコリ)」
雪沙「なりゆきもだよ〜?」
飴の袋詰めを買い、
次は・・白い恋人ドリンクはどこだろう?
って、またあのでっかい蜂の着ぐるみが来た!
僕「なりゆ・・あれ?もういない」
雪沙「あっちへぴゅーって行ったよ〜?」
僕「まったくもう・・・どこだろう」
迷子になったら大変だ。
こっちは・・・食べ物じゃないエリアだな、
家具とか置物とか・・シャケを咥えた木彫りの熊がある。
僕「どこだ・・トイレまで逃げたか?」
雪沙「あそこふるえてる〜」
僕「・・・ええっ?あ、あそこ!?」
高級ベットと和羊ふとん、すごく高い金額・・・
の、ふとんが盛り上がって、中で何かが震えてる、まさか・・・!!
ぶわさっ!!
僕「こらっ!!」
雪沙「なりゆき〜!!」
也幸「!!!」
半泣きになってる。
店員「あの・・・」
僕「すみません、すみません、すみません!」
雪沙「ごめんなさぁ〜〜い!!」
・・・僕も泣きたいよ。
僕「・・・ふう、弁償とかしなくて済んだ・・」
雪沙「なりゆき〜、ちゃんとおにぃちゃんにあやまるの〜!」
也幸「・・・・・(ふらふら〜)」
雪沙「あ〜、また勝手に行っちゃだめ〜」
僕「しょうがないな・・また何かに見とれてる」
也幸「・・・・・(じーーー)」

ガラスケースに入ったミニチュアの家具を見つめてる。
手が込んでるなぁ、これ・・・値段は・・うわ、高っ!!高価だ。
でもほんっとによくできてて、この値段でも説得力がある。
雪沙「いいな〜、ね〜おにぃちゃ〜ん」
僕「はは、ちょっと値段が高すぎるね」
雪沙「ゆきさがおにぃちゃんのお嫁さんになったら、これのおっきいの買おうね〜」
僕「お・・・お嫁さんに・・なった・・ら・・・も、もしも、もしもなったら、ね」
也幸「・・・(コクコクコクコクコク)」
何でそこで激しくうなづくんだよ、也幸くん!!
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