・・・・・

 

・・・・・・・・ふわぁ・・・

 

ん?外が明るい・・・もう朝か・・・

時間は・・・って、あれ?なんか、あったかい・・・

ぬくいぞ?体が・・・これって、人肌だよな?あれ?ここは・・・

 

眠い目を擦ろうと右手を上げると・・・

 

むにゅっっ

 

僕「あれっ!?」

 

この感触・・・!?

 

あわてて右を向く、そこには・・・雪巳ちゃん!?

 

雪巳「zzzzz・・・」

 

寝てる・・・

慌てて起きようとするも、

今度は左腕が動かない!?と左を向くと!

 

僕「雪菜ちゃん!?」

 

左腕に乗っかって寝てる雪菜ちゃん!!

それをゆっくり抜いて、布団から這い出ようとすると・・・

今度は足が重い!何かしがみついてる?と、いうことはー・・・・・

 

布団の中を見ると・・・やっぱり!!

 

僕「雪沙ちゃん・・・」

 

僕の太ももにがっちり抱きついて寝てる、

苦しくなかったのかなあ・・・それよりも、僕、

夕べあのまま寝ちゃって・・・この子たちと、一緒に寝ちゃってる!!

 

僕「はは、は、ははは・・・」

 

もう笑うしかないよな・・・・・朝起ちまでしちゃってるし。

と、とにかく、冷静に冷静に・・・んっと、よっと、そっと・・・

・・・・・ふう、脱出成功!まだ彼女たちの感触が残ってるよ、うぅ・・・さて。

 

僕「本当の時間は・・・あ、ここ時計ないんだった」

 

昨日の朝もそういえば僕が起こしてあげたんだっけ、

とりあえず僕の部屋に戻ろう・・・外の明るさからいってまだそんなには・・・

ドア開けっ放しだ、でも一応電気は消してある・・・中は・・・やっぱり、散らかったまんまだ。

 

時計は朝5時半を少し回っていた、それでも今の時期はじゅうぶん明るい。

今のうちに掃除しておくか・・・一応、あの子達なりに片付けたつもりなんだろうけど、

細かい食べカスとかゴミとかはそのままだ、ペットボトルも転がってるし・・・本もちゃんと仕舞ってない。

 

ベランダを見ると洗濯物は乾いているようだ、

あれ?昨日より増えてる?・・・あ、そうか、雪巳ちゃんの洗濯物か、

ちゃんと洗濯機から出したんだな、僕が寝ちゃってから・・・しっかりしてるなあ。

 

僕「あ・・・そうだ、朝食作らないと」

 

なんせ今日は四人分だ、

それに確か雪巳ちゃんのお弁当もあるから合計五人前・・・

材料は揃ってるけどその分、手間がかかる。今から作り始めないと!

 

台所へ向かい六人前の米を炊く、

これからの四人分と雪巳ちゃんのお弁当分と僕の夕飯分・・・

炊飯器のスイッチを入れ、次に冷蔵庫を開ける。今朝はっと・・・

 

とたとたとたとた・・・

 

廊下を歩く足跡が複数・・・

どうやら目が覚めたようだ、

物音に気が付いたのかこっちへやってくる。

 

雪巳「お兄ちゃんおはよー」

雪菜「おはようございます・・・」

僕「おはよう!今、朝食作ってるから・・あれ?雪沙ちゃんは?」

 

エプロンをつける雪巳ちゃん。

 

雪巳「まだ寝てるよー、それより私たちが作るー」

雪菜「作ります・・・休んでて、ください・・・です」

 

僕を押しのけ冷蔵庫をあさる2人、

ちょっと強引・・・次々と食材を外へ出す。

 

僕「わ、わかった・・・じゃあ、部屋で待ってる」

 

なんだか追い出されるように僕は部屋に戻った。

 

・・・

 

部屋を片付けながらテレビをつける、

天気予報だ、夕方から大雨か・・・こりゃ早く帰ってきた方がいいな。

あの三姉妹も、さすがに大雨ならおとなしくちゃんと自分の家で寝るだろう。

そういえば洗濯物とりこんだ方がいいな、って少女の下着がいっぱい・・これは手が出せない、

干した時も自分のものしか触らなかったし・・・彼女たちが食事を終えてからでも時間はあるか。

 

僕「さあ、掃除機をかけよう・・・」

 

ガーガーと食べかすを吸い込む掃除機、

彼女たちが掃除洗濯炊事をしてくれるのはいいんだけど、

4人いるっていう事はやらなきゃいけない仕事量も4人分になる訳で、

結局は1人につき1人分の仕事をする事になる・・・

そう考えると彼女たちは、あんまり「お礼に来た」とは言えないよなあ・・・

 

とととととととと・・・・・

 

一際早い、元気な足音がやってきた。

 

雪沙「おっはよぉ〜〜〜!!」

僕「おはよう、早いんだね」

雪沙「おきたらみんないないんだも〜ん、びっくりぃ〜!」

 

サッシを開けてベランダに出る。

 

雪沙「わぁ、みんなきれ〜になってるぅ〜!」

僕「良かったね、後でみんなで取り込もう」

雪沙「ゆきさがやっておくねぇ〜」

 

うんしょ、うんしょ、と背伸びして洗濯物を回収する、

僕はアイロンと台を出す・・・さすがにこれは雪沙ちゃんにはさせられないな。

 

雪沙「気持ちいい〜〜♪」

僕「え?・・・・・ぶ!!」

 

ベランダで小学校の服に着替えてる雪沙ちゃん!

外なのに、裸になって下着を履いて・・・確かにこの高さなら、

別の建物から覗かれる心配は無いんだけど、それでもやっぱりなんだか、まずい。

 

僕「その、雪沙ちゃん」

雪沙「なあに〜?なあにぃ〜?」

僕「スカートとブラウス、アイロンかけなきゃ・・・」

 

干されてたそのままで着たからしわが目立つ。

家ではアイロンさえかけてもらえないのだろうか?

と思ったらアイロン台の前に座る雪沙ちゃん・・って、乗せたのは僕のYシャツ?

 

雪沙「じゃあ、するね〜!」

僕「あ、そうじゃなくって・・」

雪沙「え〜?だめなのぉ〜?」

 

ちょっと誤解させちゃった・・・

うーん、どうしよう、アイロンは恐くてさせられないし、

服脱いでって言うしか・・・で、でも、なんか変に受け取られやしないかな・・・

 

僕「アイロンは僕がするから、しわになってるの持ってきて」

雪沙「うん〜!はい、ゆきみおねえちゃんのぉ〜」

 

雪沙ちゃんが次に持ち出したには、セーラー服・・・

や、やましくなんか、ないぞ!こ、これは・・・し、仕事だ!

さて、アイロン、アイロン・・・冷静に冷静に・・・あちちちちっ!!

 

雪沙「だいじょうぶぅ〜?」

僕「は・・・ははは」

 

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