今日は7月31日、

早いもんだ、もう7月も終わり・・・

朝食を終えて部屋でくつろく僕の胸には雪菜ちゃんがべったりくっついている、

でも別に変なことをする訳ではなく、普通に小説を読んでいる・・・

雪巳ちゃん雪沙ちゃんは台所の方で何かやってるみたいだけど・・・

 

たたたたた・・・

 

雪沙「ゆきなおねぇちゃ〜〜ん」

雪菜「ん・・・」

雪沙「こ〜たいだよ〜〜」

 

僕の体に寄り添っていた雪菜ちゃんが離れ、

入れ替わりで雪沙ちゃんが僕の胸にすっぽりと納まった。

 

僕「僕に甘えるの、当番制になったの?」

雪沙「えっとね〜、そんなとこかな〜」

僕「何だか見張られてるような気もするんだけど」

雪沙「みはってないよ〜、あまえてるだけだよ〜」

僕「・・・・・台所でジュースでも取ってこようかな」

雪沙「ゆっ、ゆきさがとってくる〜、まってて〜」

僕「え?あ・・・もう行っちゃった」

 

今日の午後2時からの招待状に何か関係があるんだろう、

ここは大人として、あの子たちのやりたいように、やらせてあげよう。

 

とたとたとたとたとた・・・

 

雪沙「はい〜じゅ〜すぅ〜」

僕「は、はやっ!!」

 

 

 

 

 

雪巳「お昼ご飯もってきたよー」

僕「おいしそうなカレーだけど・・ここで食べるの?」

雪菜「たまにはこっちで・・・食べたい、です」

雪沙「お水持ってきたよ〜〜」

僕「まあいいけど、さ」

 

みんな揃って僕の部屋でカレーを食べる。

台所は立ち入り禁止らしい・・・まあ、あと2時間たてば謎も解けるだろう。

何か作業をしている、っていう線からいって「公園に行ったら逮捕」て事はなさそうだし。

 

僕「このカレー、具が全部まるいね」

雪巳「まあるいカレー、なんだってー」

雪菜「野菜も・・最初からそういう種類、だそうです・・・」

雪沙「お湯であっためるだけだから〜、ゆきさでも作れたんだよ〜」

僕「レトルトか、それにしてはしっかりした手作りの味だね」

 

昼食の作業を簡単に済ませたってことは、

じゃあ昨日からメインで作ってる物は何だろう?

まあ台所はあくまで確保した場所、ってことなら食べ物とも限らない訳だけど・・・

 

雪巳「ねーねー、2時まで行っちゃ駄目だよー?」

僕「え?ああ、公園だよね」

雪菜「2時になったら・・・来てほしい、です」

僕「うん、ちょっと楽しみにしてる」

雪沙「ゆきさもたのしみ〜♪すっごくたのしみぃ〜♪」

 

なんて話しながらカレーを食べ終わると、

お皿を急いで回収し、また台所へ・・・僕のそばに残ったのは雪巳ちゃんだ。

 

雪巳「おにーちゃーん、もうすぐ先に出るねー」

僕「わかった、2時に中央みどり公園だよね?」

雪巳「2時ぴったりだよー?」

 

念を押されたのち、1時半になって3姉妹は出かけていった。

30分時間があるか・・よし、このタイミングを逃す訳にはいかない!

僕は書斎へと入り、そして・・・せくしーおねえさんのHな本を手にして・・・

 

僕「ティッシュは、と・・・準備OK!さあ、久しぶりに・・・!!」

 

 

=====自家発電中=====

 

 

・・・・・・・・・・終了!!

 

僕「やっべ、もう2時11分だ!!」

 

急いで家を出る、

一応、サイフと招待状も持って、と・・・

まあ15〜20分くらい遅れても平気だろう。たぶん。

 

エレベーターで降りる・・・

お?雅幸くんがいる、雪菜ちゃんべったりの、

雪沙ちゃんと双子の、おとなしい方の・・・僕をにらんでる。

 

雅幸「・・・お前のせいだから・・・・な・・・」

僕「え?なんだって?」

 

ガッ!!

 

僕「うわ!蹴ってきた!」

 

間一髪よける!

 

・・・タッタッタッタッタ・・・

 

逃げてった。

今回は見切ったぞ・・・

なんて、かまってる場合じゃない!行かないと・・・

 

 

公園についた、

どこだ?ここって結構広いからなあ・・・

・・・・・あ、あそこだ、木のテーブルのところ、

雪巳ちゃん、雪菜ちゃん、雪沙ちゃん、さらにその下の姉妹、

おまけに極悪三兄弟まで!って、雰囲気が変だぞ!?何か強奪して逃げた!!

 

雪巳「ケーキ返してーー!!」

雪菜「・・・・・・・」

雪沙「アイス一晩冷やして作ったのにぃ〜〜」

雪絵「え〜〜〜ん、え〜〜〜ん、え〜〜〜ん・・・」

雪音「やぁ〜〜〜〜〜・・・やぁぁああああぁぁ〜〜〜・・・」

 

テーブルの上が修羅場になってる。

 

三悪兄1「あっちで分けようぜー」

三悪兄2「雅幸にも・・分けなくてもいっか」

三悪兄3「そーだよ、教えた雅幸も悪い!」

 

捕まえないと・・って、もう行っちゃった、くそっ!

あわてて雪巳ちゃんたちのもとへ・・・みんな泣いちゃってる。

 

雪巳「お兄ちゃんおそいよー!チョコケーキがー!」

雪菜「みんなで作った・・・ネズミーランドのお土産のケーキ、と・・・」

雪沙「おかねみんなで出してつくったアイスも取られちゃった〜〜」

雪絵「え〜〜〜〜〜〜〜〜ん・・・」

雪音「や〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・」

 

あっちゃーー・・・まずいことしちゃったかな・・・

 

雪巳「せっかくお兄ちゃんありがとう会と雪音のお誕生日会だったのにー」

雪菜「ケーキ・・・雪音の・・おたんじょうびケーキだったの・・・」

雪沙「きの〜からいっしょ〜けんめ〜つくったのにぃ〜〜」

雪絵「え〜んえ〜んえ〜んえ〜んえ〜んえ〜んえ〜んえ〜ん・・・」

雪音「あ〜んあ〜んあ〜んあ〜んあ〜んあ〜んあ〜んあ〜ん・・・」

 

よく見るとテーブルの上、

いかにもお誕生会って感じに飾った形跡が・・・

う〜ん、公園でこんな事する方もどうかと思うけど、

でも悪いのはあの三兄弟だ、それと・・・僕が遅れていなければ・・・

どうしようか、雪音ちゃんの誕生日・・・となると、行く場所は、あそこだな。

 

僕「みんな、すぐに荷物まとめて!ほらほら、泣かないで!」

雪巳「だってー・・・」

雪菜「ありがとう会・・お誕生会・・やりたい・・です・・・」

雪沙「ゆきさ〜、とりかえしてくる〜〜」

雪絵「びえ〜〜〜〜〜〜〜ん・・・」

雪音「うあ〜〜〜〜〜〜〜ん・・・」

僕「お詫びに別の場所でやろう?ほらほら、僕はタクシー捕まえるから!」

 

公園の入り口に立ってタクシーを止める、

そして5姉妹を半ば強引にタクシーへ乗せて・・・

僕は助手席、後ろは5人並んで乗る、そして行き先は・・・

 

ブロロロロロロロロロ・・・・・

 

僕「そこの交差点を左で・・・あのお店の前で!」

 

みんなが降りたその先は・・・

 

雪沙「不二家ぁ〜〜」

雪菜「の・・・レストラン・・・」

雪巳「レストランもやってるんだー、不二家ってー」

雪絵「お人形さん・・・」

雪音「うん・・おっきい・・・」

 

ペコちゃん人形に挨拶してる下の姉妹、

にかまわずお店の中へ・・店員さんを待って、と・・・

 

女性店員「いらっしゃいませ」

僕「あの、予約してないんですが、バースデーケーキありますか?」

女性店員「はい、お持ち帰りですか?お食事ですか?」

僕「できれば今ここでお祝いしてあげたいんですけど」

女性店員「それはおめでとうございます!何名様ですか?」

僕「6名、誕生日なのは・・えっと・・・」

雪巳「雪音だよー」

雪音「・・・・・はい・・・」

女性店員「いくつになったのかなー?」

雪音「8さい・・・」

 

涙目ながらも、口元をゆるめる雪音ちゃん。

みんなも落ち着いてきたようだ、僕らは席に案内される。

女性店員がなにやらメニュー表を見せながら雪音ちゃんに尋ねている。

 

女性店員「ケーキはどの味がいいのかなー?」

雪音「・・・・・いちご・・ちょこ・・・」

女性店員「苗字とお名前を教えてくれるかなー?」

雪音「ひなつか・・・ゆき・・・ね・・・」

女性店員「じゃあ、ケーキもうすぐ出きるから待っててねー、ジュースは何がいいかなー?」

雪沙「オレンジジュース〜」

雪絵「ゆきえも〜!」

雪巳「じゃあコーラがいいー」

雪菜「・・・カルピス・・・」

雪音「・・・お水で・・いい・・・」

雪巳「雪音にもオレンジジュースねー」

僕「じゃあ僕は・・・カルピスがいいな」

 

女性店員はドリンクを承ったのち、僕のところへ来た。

 

女性店員「ケーキのサイズはいかがなさいましょうか?」

僕「じゃあ・・・この大きいので」

女性店員「かしこまりました」

 

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