雪沙「ただいまぁ〜〜〜」
雪菜「ただいま・・・です」
玄関から聞こえる2人の声!
もうそんな時間・・・雪巳ちゃんはまだ僕の胸の中だ。
僕「ほら、雪菜ちゃんたち帰ってきたよ」
雪巳「・・・・・んー」
僕「ほらほら、もう来るよ」
雪巳「もうちょっとー、このままー」
僕「だって、ほら・・・ああ!」
ガチャッ
雪沙「あ〜〜〜!!」
雪菜「っ・・・!!」
あちゃーーー・・・
雪巳「おにぃちゃーーーん♪」
やっばいなぁ・・・
雪沙「ゆきさも〜〜〜!おにぃちゃぁ〜〜〜ん♪」
ガバッ、と足元に抱きつく雪沙ちゃん!
もう一方の雪菜ちゃんはというと・・・
雪菜「・・・・・」
じーーーっ、と見てる・・・こわひ・・・
雪菜「・・・・・・・・おひるごはん・・・つくるです」
僕「う、うん・・・」
きびすを返して出ていった・・・
・・・・・ちゃ、ちゃんとキッチンへ行ったんだろうか?
怒って通報とかされたりして・・・いや、雪菜ちゃんはそんなことせず、
後でこっそり甘えに来るはず・・・そうすれば僕は断れない訳だし、
何より2人っきりでいちゃいちゃできるもんな、さすがは雪菜ちゃん・・・
雪沙「ね〜〜おにぃちゃ〜〜〜ん」
僕「こらこら、変な所さわるんじゃない!」
雪沙「明日ひま〜〜〜?」
僕「ん?明日?特に何もないけど・・・」
雪沙「んっとねぇ〜〜〜」
離れた雪沙ちゃん、ランドセルから何か取り出す・・・
これは、手紙!?丁寧にラブレターみたいに折りたたんである。
雪沙「しょ〜たいじょ〜だよ〜」
僕「ん?なになに・・7月31日午後2時から、中央みどり公園、しょうたいじょう・・・」
雪沙「必ず来てね〜」
僕「何の招待なの?何があるの?」
雪沙「ん〜・・・まだひみつ〜〜」
まだ、って何だろう・・・
雪巳「来たらわかるよー、私も行くからー」
僕「どこかへみんなで行くの?」
雪巳「ううん、公園でするんだよー」
僕「なにを?」
雪巳「・・・・・邪魔が入ると駄目だからー、ひみつー」
邪魔って誰だろう・・・ま、いっか。
僕「わかった、一緒に行こう」
雪沙「あとからきて〜」
雪巳「先に行って準備してるからー」
僕「う、うん、いいけど、あんまり変なこととかじゃないよね?」
雪沙「へんじゃないよ〜」
雪巳「本当はこのお家でしたかったけどー、だめなんだよねー?」
僕「何を?ちょっと話が見えない・・・」
雪沙「いいの〜〜〜」
さっぱりわからないけど、別にいいや。
行ったら警察がいて逮捕される、とかじゃなければ・・・
あ、あはは、想像してちょっと恐くなったけど、まさか、ね・・・
雪沙「ね〜、床ぢゃなくってベッドいこ〜よ〜」
僕「だーめ!もうすぐご飯できるでしょ?」
雪巳「お兄ちゃんの体をベットにしちゃおー」
雪沙「そっかぁ〜〜」
僕「うわ!重いって、2人で乗っかって・・・うああっ」
中1と小5の女の子に押し倒されて乗っかかれてる・・・
ちょっと興奮しちゃうかも。って雪沙ちゃんのスカートの中の感触がぁ!!
び、微妙にあそこをこすりつけてきてる気も・・・やば・・・逃げ出しちゃおう!
僕「トイレいってくる!」
雪巳「あー、にげたー」
雪沙「いっしょにいく〜」
僕「駄目!それより着替えなさい!」
雪沙「は〜〜い」
脱出、脱出、っと・・・
2人の匂いが体についたみたいだ、
雪沙ちゃんは特に汗ばんでたしなあ、外は暑そうだ。
トイレを済ませキッチンに寄ってみる、
もくもくと料理を作る雪菜ちゃん、手馴れたもんだ。
小学校のブラウスの上からエプロンつけて・・・あ、僕のほうをちらっと見た!
僕「や、やあ・・・」
雪菜「・・・・・」
僕「その・・・いい匂いだね」
・・・料理に集中する雪菜ちゃん。
僕「あのさあ・・・」
雪菜「・・・・・」
僕「つ、通報とか・・・す、する・・・なら、僕も、あきらめる、けど、さ」
雪菜「・・・・・・・・・・」
僕「その時は僕も覚悟を決めるけど、でも、それで脅したりするのは、違うと・・・」
雪菜「・・・通報なんて・・・しない・・・です」
僕「そ、そう、それなら、いいんだけど、さ・・・」
・・・・・・・・・・
雪菜「できた、です・・・」
僕「え?なに、が?」
雪菜「おひる・・ごはん」
僕「あっ、そうか」
雪菜「呼んでくる・・です」
僕「僕が呼んでくるからいいよ!」
雪菜「・・・・・はい」
うー、変な汗が出た・・・
もっとこう、なんていうか、毅然とした態度?
っていうやつを取らなきゃいけない、のだろうなあ・・・
昼食を終えて部屋でごろごろ。
あれ?三姉妹、台所から全然来ないぞ?
洗い物にしては長いなあ、ひょっとしてお皿を割って困ってるとか・・・?
とたとたとたとたとた・・・
雪沙「おにぃちゃ〜〜ん」
僕「どったの?」
雪沙「おかいものいこ〜」
僕「どこへ?」
雪沙「御菓子〜〜、前いっしょに行ったとこ〜」
駄菓子やさんが。
僕「1人じゃ行けないの?」
雪沙「ひろゆきひこゆきのぶゆきおにいちゃんにつかまっちゃうと取られちゃう〜〜」
僕「よし・・・ボディガードとしてお供してあげよう!」
雪沙「おサイフ持ったよ〜、お兄ちゃんは〜?」
僕「待ってね・・・よし!行こう」
廊下に出る・・そうだ、雪菜ちゃんたちも一緒にどうかな。
雪沙「あ〜、そっちぢゃないよ〜?」
僕「え?ちょっと雪菜ちゃんに・・・」
雪沙「いいの〜!ふたりっきりでいくの〜!」
僕「わわ、ちょっと!そんなにぐいぐい引っ張ったら、シャツがのびちゃう!」
雪沙「はやく〜、はやく〜、はやく〜〜〜」
そんなに2人っきりで行きたいのか、
う〜ん、雪沙ちゃんにとっては貴重なデートを取られたくない、
ていう感じかな?幼いながらもここまではっきりと嫉妬されると、逆らえないや。
僕「はいはい、わかったわかった」
雪沙「わ〜、外あつい〜〜」
僕「夏、真っ盛りって感じだね」
エレベーターを降りて裏口へ・・・
前に一緒に行ったときはいつのまにか也幸くんがついてきてたんだよな、
お店に入ったらいつのまにか雪沙ちゃんの後ろに・・・そうそう、こんな感じで・・って、ええっ!?
也幸「・・・・・」
雪沙「あ〜〜、なりゆきぃ〜〜」
僕「いつのまにっ!!」
あいかわらず気配が無いなあ・・・
也幸「・・・・・・・・・・」
雪沙「おかしなんか買いにいかないよ〜?」
也幸「・・・・・・・・・・・・・・・」
雪沙「ウソぢゃないって〜〜〜」
也幸「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」
ははは、雪沙ちゃん、何か負けちゃってるみたいだ。
まあ、見つかっちゃった時点で雪沙ちゃんの負け、かな?
僕「じゃあ、120円だけだよ?」
也幸「!!!!!(コクコクコクコクコク!!!!!)」
雪沙「も〜〜〜〜〜!!」
と言いながら雪沙ちゃん、嬉しそう・・・
駄菓子屋の帰り道。
雪沙ちゃんと僕はパピコを分け合って吸いながら歩き、
その後ろからソーキ水を吸いながらついてくる也幸くん、
結局160円分買ってあげちゃったんだよなあ・・・あ、公園が見えてきた、
中央みどり公園・・・そういえば明日ここに呼ばれたんだっけ、何があるんだろう?
毎年恒例の夏祭りは土日だから2日早いし、その準備は1日からだから明日は普通の公園のままなはず。
也幸「・・・・・」
たたたたた、と公園に入っていく也幸くん!
挨拶も無しに・・まあいいか、家に帰ったら、お菓子見つかったら取られちゃうもんな、
おおかた、隠れて全部食べるために行ったんだろう。・・・あ、パピコ全部吸い終わっちゃった。
雪沙「あ〜あ、也幸またお兄ちゃんにお礼言わないで行っちゃった〜」
僕「しょうがないよ、まだ小さいんだし」
雪沙「ちゃんとしつけなきゃだめだよ〜〜」
そうそう、僕も雪沙ちゃんをちゃんとしつけないと・・・ね。
もどる |
めくる |