気がつけばもう夜10時、

今日は一歩も外へ出られなかったなあ・・・

このキスマークなら仕方ないか、かなり薄くなってきた。

一晩寝たら明日の朝には外に出ても大丈夫なくらいになっているだろう。

さあ寝よう、でもそれにはまず2人の小悪魔を追い出さないとな、僕の貞操を守るために。

 

僕「さあ、もう寝るから出ていって!」

雪巳「えー、もうちょっとー」

雪沙「あとさんじゅっぷ〜〜ん!」

僕「駄目駄目、本は持って行ってもいいから!」

雪巳「ゲームしたーい」

僕「明日、明日!贅沢言わないの」

雪沙「テレビみた〜い」

僕「フジテレビ?だったらカラオケの部屋で見ておいで、僕はもう寝るから!」

雪巳「・・・はーい」

雪沙「わかった〜〜〜」

僕「ほらほら、雪菜ちゃんはもう部屋に戻って寝てるんだから、君たちも!」

 

しぶしぶ出て行く2人、

部屋に置いておいたらまた何か悪戯されるからな、

しかも今夜は昨日の夜よりもっとエスカレートしそうな予感がしたし。

 

僕「さて、安心して寝よう・・・」

 

部屋の鍵をしめて、と・・・

これからは毎晩、鍵をかけた方がいいな、

今までは朝起こしてもらうために鍵かけなかったけど・・・

 

コンコン

 

僕「え?誰?」

 

忘れ物かな?

 

雪菜「・・・おにぃちゃん・・・」

僕「あ、待って、鍵をあけるから」

 

カチャッ・・・ガチャ

 

パジャマ姿の雪菜ちゃん、かわいい。

 

僕「どうしたの?」

雪菜「・・・・・」

 

入ってきてカチャ、と鍵をしめる。

 

雪菜「おにぃちゃん・・・」

僕「ど、どうしたの?」

雪菜「一緒に・・・寝たい、です」

僕「う、うん、いいよ、雪菜ちゃんなら」

雪菜「・・・・・おにぃちゃん・・・」

 

パジャマを、脱ぎはじめた!?

 

僕「ちょちょ、ちょっっっと!!」

雪菜「おにぃちゃん・・・私・・おにぃちゃんと・・・」

 

パジャマの上と下、両方とも半分脱げた状態で僕に迫ってくる!!

 

☆迫る雪菜☆

僕「どどどどどどどどどどどどどーーーしたの!?」

雪菜「おにぃちゃんと・・・・・・・・です」

僕「顔、真っ赤だよ?ほら、ちゃんと胸をしまって・・女の子なんだか・・ら」

 

じりじりと寄ってくる雪菜ちゃんに、

僕は後ずさりしながらベットのほうへ・・・

追い詰められた、それでもまだ寄ってくる、そして・・・

 

僕「あ・・えっと・・・」

雪菜「・・・・・」

 

ベットに座る僕、

その胸に半裸のまま飛び込んでくる。

良い匂い・・・僕はそっと抱き包みながらパジャマを直そうとする。

 

雪菜「・・・・・や・・・です」

 

きゅうっ、と抱きつかれる、

ほんっとうの真っ白な肌が僕のあつい熱を奪う、

その華奢な体は少しでも力を入れすぎると壊れてしまいそうなくらいだ。

 

僕「その、雪菜ちゃん、一緒に寝てあげるから・・・」

雪菜「・・・・・」

 

じっと僕の顔を見上げ、眼鏡ごしに見つめてくる・・・

潤んでる・・切なそう・・耳を澄ますが荒くなってる息が聞こえる・・・

 

僕「ほら、落ち着いて、ね」

 

背中をぽんぽん、と撫でたたいてあげる。

こうしてあげれば、興奮も治まっていくだろう。

 

雪菜「おにぃちゃん・・・・・して」

僕「ん?はい、頭なでなで」

雪菜「・・・ううん・・・えっち・・・・・して」

 

!!!

 

僕「そんなこと言っちゃ駄目だって、まだ小学生なんだから」

雪菜「・・・・・待てない・・・です」

僕「ほらほら、マセた子は嫌われるよ?」

雪菜「・・・・・・・きらわれたく、ない、です・・・おにぃちゃん・・に・・」

僕「じゃあ・・・これだけしてあげる」

 

おでこにそっとやさしく・・・

 

ちゅっ

 

僕「はい、小学生はここまで。さあ、寝よう」

雪菜「・・・・・」

僕「パジャマ、直してあげるから」

 

我ながらうまく交わした、いなしたもんだ。

そうだよな、小学生が大人に迫っちゃいけない。

僕も理性のある、大人であるところを見せつけてだな・・・

 

雪菜「・・・・・やです」

 

パジャマに行っていた僕の手を払う雪菜ちゃん。

 

雪菜「・・・・・ばらす、です」

僕「え?何を?」

雪菜「してくれないと・・・雪巳おねぇちゃんとのこと・・ばらす、です」

僕「な、な、なにを、ばらす、の?」

雪菜「・・・ネズミーランドのホテルで・・してたこと・・・です」

 

ばばばばばば、ばれてーら!!

 

僕「何のことかな、あはは」

雪菜「・・・他の事も、全部、ばらす、です」

僕「ばらすとか、そんな事言っちゃだめ!」

雪菜「・・・雪巳おねぇちゃんとして・・私としてくれないの・・や、です」

僕「だって、あれは雪巳ちゃんが勝手に!!」

 

ベットに横たわる雪菜ちゃん。

 

雪菜「・・・してくれないと、ばらす、です」

僕「我侭言わないの!まだ小学生なんだから、できないって」

雪菜「・・・・・じゃあ・・・ばらす・・」

僕「ほら、雪巳ちゃんは中学生で、雪菜ちゃんは小学生なんだから」

雪菜「・・・1つしか・・ちがわない・・・です」

 

うーん、まいった・・・

まさか小学生の少女に脅迫されるなんて、

しかもその内容が・・・うーむ、やれるわけ、ないよな・・・

 

僕「・・・・・痛い、よ?」

雪菜「へいき・・・です」

僕「やさしくできないよ?」

雪菜「・・・・・おにぃちゃん、やさしく、してくれる、です」

僕「でもやっぱり、ほら・・・あ、明日に、しない?」

 

・・・・・勘弁してもらえそうにない、

雪菜ちゃんはもう、こうなると頑として動かないだろう。

 

雪菜「・・・・・おねがい・・・です」

僕「そんな・・・脅されてなんて、嫌だよ・・・」

雪菜「じゃあ・・明日・・けーさつ、いく、です・・・」

 

やばいやばいやばい、やばいぞぉー・・・

これはまさに、行くも地獄、行かぬも地獄ってやつだ・・・

こうなったのも、全部僕の責任といえば責任なんだよなあ・・・

 

雪菜「・・・雪巳おねぇちゃん以上のこと・・・して・・・」

僕「ううぅ・・・僕が・・・するん・・だよね?」

雪菜「・・・・・です」

 

強制か・・・僕に選択権は無さそうだ、

これも雪菜ちゃんを嫉妬の炎に包ませた罰なのかも知れない、

あきらめるしかないのか・・・素直に従わないと、この子なら本当に通報してしまうだろう。

 

僕「わかった・・・ちょっとだけ、ね」

雪菜「うれしい・・・」

僕「じゃあ目を閉じて・・電気暗くするね、眼鏡も・・・」

 

首を横に振った・・・

 

雪菜「おにぃちゃんを、よく、見たい、です」

僕「そう・・・」

雪菜「おにぃちゃんに、よく、見られたい、です」

 

・・・電気が明るいまま、眼鏡をつけたまま、か・・・

なんだかちゃんとするかどうか監視させられるみたいだな、はは・・・

 

僕「ほんとうに・・・いいの?」

雪菜「・・・しないと・・・ばらす・・・です・・から」

僕「そうか・・・」

 

良い悪いじゃなく強制なんだ、これは。

そう思うと僕はドキドキしっぱなしの胸が少し軽くなった気がした、

罪の意識、背徳の感情が「強制」という意識によって、靄が晴れるように薄れていく・・・

 

僕「わかった・・・駄目なら、すぐに言ってね、やめるから」

雪菜「やめたら・・・ばらす・・・です」

僕「わかった、わかった・・・わかったから・・・」

 

そっと頬を撫でてあげたのち、

やさしく、ゆっくりと唇を上から重ねた・・・

 

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