☆おみやーげ☆

僕「お土産売り場だよ」

雪巳「何を買うのー?」

僕「なんでもいいよ、選んで」

雪巳「えー?いいのー?」

僕「もちろん!だって雪菜ちゃん雪沙ちゃんにお金あげたんだからさ、雪巳ちゃんも当然」

 

その言葉に早速、物色しはじめる雪巳ちゃん!

まずは服から・・って値段が高いなあ、でもそんなもんか。

牛さん模様のTシャツに、お、このTシャツいいなあ、羊が2匹なんだけど、

上がビフォーで普通の毛むくじゃら羊、下へ向かう矢印があってアフターで刈られた羊・・・

こういうデザイン好きだぞ、フリーサイズだし、これを買おう!で、雪巳ちゃんは?

 

僕「決まった?」

雪巳「んー、服はいっぱいあるから、いいかなー」

僕「ネズミーランドでも結構買ったもんね」

 

別の商品へ移動する、

今度は食料品系だな、

牛乳にヨーグルトにチーズ、

ワインもあればオリーブオイルや醤油もある、

羊肉の燻製とかも・・・冷凍エリアが涼しいなぁ。

 

雪巳「今夜の材料買うねー」

僕「夕食か、でも今買うと冷凍ものは溶けちゃうよ?」

雪巳「じゃー帰る前にもう1度くるー?」

僕「そうだね、とりあえず今はリュックに入る程度のものにしとこう」

 

と、やってきたのは御菓子エリアだ。

 

☆いちご餅☆ ☆牛キャンディ☆

 

雪巳「おいしそー」

僕「いちご餅に牛キャンディか、買う?」

雪巳「どっしよー、これ絶対、雪沙買ってくるよー」

僕「じゃあ、買わないでおく?」

雪巳「んー、でも雪沙だけで食べちゃうかもー」

 

さすが姉だ、妹の事はよくわかってる。

 

僕「安いから2個ずつ買ってあげるよ」

雪巳「ほんとー?ありがとう!」

僕「あとはいいの?」

 

こうしてお土産売り場を僕らは堪能した。

 

 

 

僕「もう3時か」

雪巳「んー、おひいひゃんひょほひひゅー?」

僕「こら!牛キャンディー咥えながら喋らないの」

 

歩いている僕らの前に現れたもの、それは・・・!!

 

☆巨大めいろ☆

 

僕「巨大迷路か、懐かしいなあ」

雪巳「入ったことなーい」

僕「そう?僕が小さい頃に日本中で大ブームになってたけど」

雪巳「どのくらい前ー?」

僕「12・3年前かな」

雪巳「私が生まれたくらいー?」

僕「そうだね、そうか、じゃあ知らないはずだ」

 

東京にもいっぱいあったけど、今では1つも無いかも。

ここは是非、体感しておかないと・・中は子供がいっぱいいるな、

雪巳ちゃんの思い出作りのためにも、入ろう・・・入り口は・・ここかな?

 

☆グランドキャニオン☆

 

僕「さあ、入るよ」

雪巳「あー、そーだー」

僕「何?」

雪巳「競争しよーよー」

僕「どっちが先に出るか?」

 

楽しそうだな、よし、やってみよう。

 

雪巳「それでねー」

僕「それで?」

雪巳「負けたら1つ何でも言う事きくのー」

僕「何でも?なんか、こわいなあ」

雪巳「あー、お兄ちゃん自信ないのー?」

 

そんなこと言われたら、やるしかない・・・

 

僕「よし、いいよ」

雪巳「これからねー」

僕「わ、もう走った!ずるい!」

 

☆入口と出口☆

 

入口に飛び込む雪巳ちゃん!

負けてはいられないぞ、僕も・・・

と、すぐに追いついた!あれ?なんで?

 

雪巳「入場料ここで払うみたーい」

僕「はは、2人分ね・・・はい、お金、と」

 

迷路には迷路の入場料が必要だったのか、そりゃそうだ。

おかげで対等にスタートできるぞ、入場料を払うとスタンプカードを貰う、

正式な入り口でタイムを刻んで各所3つのチェックポイントにあるスタンプを押し、

出口へ行くシステムになっている、よし、勝って雪巳ちゃんに言う事きかすぞ!

でも負けたらどんな命令をされるか・・・ぜっっったいに、負けられないぞーーーーー!!

 

☆スタート〜☆

雪巳「スタート〜!」

僕「よし、僕はこっちだ!」

雪巳「あとでねー」

 

早速、ふたてに別れる!

そして僕の進んだ先は・・・いきなり行き止まり!

やばい・・もうすでに先こされてるぞ!?急がなくっちゃ。

 

こっちかな〜こっちかも・・・こっちか?

まず最初のチェックポイントは・・あそこだよなあ、

このままここ通れば行けるのかな?それにしても子供が多すぎ・・・

 

雪巳「あー!」

僕「あっ!」

 

僕が行こうとした道から出てきた!

ということは、この先じゃないってことか、よし!

 

僕「お先にー!」

雪巳「もーー!!」

 

よし、追い抜いたぞ!

多分、こっちをこう遠回りして・・・

迷路の壁の下は大人でも寝転がって通れるくらいの隙間がある、

緊急時の脱出用なんだろうけど、ここを覗けばヒントになる・・うん、

あっちをああ行けば最初のチェックポイント、砦に行けそうだぞ!急ごう!

 

☆スタンプ〜☆

僕「・・・・・よし、ついた!」

 

砦の階段を登り、まずは1つ目のチェックポイント到着だ。

雪巳ちゃんはまだだよな、このままリードを保たないと・・・

スタンプを押すにはまだ前に3人くらい並んでる、早くしてくれー!

 

僕「まだか、まだか・・・」

 

僕の後ろにも次々と人がやってきて・・・4人くらい並んだところで、来た!

息を切らした雪巳ちゃん、まだ僕に気がついてないみたいだ!

と思ってたらスタンプの順番が来た。

 

ぽんっ

 

僕「次だ!」

 

先へ・・と、その前に!

ここはせっかく高い砦になっているんだ、

次のチェックポイント、砦への道をここから見下ろしておこう。

 

僕「あそこか・・・どれどれ・・・」

 

☆次はあそこ☆

 

う〜〜〜〜〜〜ん・・・

 

考えるより行動だ!

 

僕「ゴールで待ってるよっ」

雪巳「あー!はやいーー!」

 

このリードを大事にしなきゃ。

さて、こっちをこう行って・・あっちかな・・

確かこっち・・2つ目はすぐのはずなんだけど・・・

うーん、思ってた以上に手ごわい迷路だなこいつは。

何か裏技でもあればいいんだけど、ってテレビゲームみたいにはいかないか・・・

 

ごろごろごろごろごろ・・・

 

僕「わわっ!人が転がってきた!!」

 

壁の下にある隙間から体操着姿の小さな子が横回転しながら・・・

 

ごろごろごろごろごろごろごろ・・・

 

通り抜けて行った、僕の前を・・・

い、いまの土ころび、雪沙ちゃんに似てたような・・・?

 

ごろごろごろごろごろ!!

 

僕「うわ!リバース!?」

 

戻ってきた!

 

ごろごろごろ・・・ぴたっ!

 

雪沙「あれ〜?おにぃちゃ〜ん!」

僕「何やってんだ!?」

雪沙「ちかみち〜〜」

僕「それ、反則だよ」

雪沙「でも〜はやいも〜ん」

 

土ぼこりだらけ・・・

まったくしょうがないなあ。

 

雪沙「ぢゃ〜ね〜〜」

 

ごろごろごろごろごろ・・・

 

行っちゃった。

 

雪沙「あれ〜?ゆきみおねぇちゃ〜ん!」

 

まずい!追いつかれる!

2つ目のチェックポイントは・・・あった!

行けるぞ、3つ目は遠いけど、このままなら勝てる!!

 

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