「予告時間まで、あと5分か・・・」
僕は時計を見ながらつぶやいていた。
今は夜11時54分・・・厳重な警備の中、
ターゲットの宝石「ラストセンチュリー」を見張っている。
「孫よ、こんないつもと変わらぬ警備で本当に良いのか?」
「そうだとも息子よ、警官の応援もいらないとは・・・どういうことだ?」
「はい、へたに警官を増やすとウィンドルージュが警官に変装するかも知れませんから」
前にそういう手で盗まれたことが何度もある、
今までもそれを学習していなかった訳じゃないが、
向こうは海千山千、いろんな方法を使って緻密に仕掛けてくる。
「さあ、ウィンドルージュの引退公演、とくと見せてもらおうか・・・」
警備は万全だ、
5階はまるごと展示室になっており、かなり大きなフロアだ、
下の階段から来ようが西の窓から入ろうが東の窓から入ろうが、
この真ん中の展示ボックスまではそうそう手が出せないだろう、
それに下も西も東も警備は万全・・・さあ、約束の時間だ・・・いよいよ・・・・・だ。
5・・4・・3・・・・2・・・・1・・・・・
フッ、と部屋の明かりが消える!
「いまだ!予備電源を!!」
瞬間にして明かりがつく!!
ウィンドルージュのやりそうな手を見越した想定内の作戦だ。
宝石はまだ、ちゃんとある・・・一瞬明かりが消えただけなら、
外との距離がこれだけあれば、ウィンドルージュは手を出していないはずだ、
祖父も父も宝石を見ながらあたりをキョロキョロ・・・・・緊迫した空気が流れる・・・
「残念ね!もういただいたわ!!」
窓の外から女の声が!?
あわてて窓まで行き、下を見ると・・・
「おほほほほ!ここまでいらっしゃ〜い」

マンホールの穴から上半身を出し、
これ見よがしに巨大な宝石を見せつける、
黒づくめの女・・・あの声、胸のでかさは、ウィンドルージュではないようだが・・・?
「もうとっくにすり替えたわよ〜このブラックウィンドルージュさまがね〜!!」
「なにっ!?ブラック・・・やられた、のか!?」
「むむむ・・・警視総監としての命令じゃ!追え!追え〜〜〜!!」
マンホールの奥に消えたブラックウィンドルージュ、
それを追う警官たち・・・宝石、本当に盗まれたのだろうか?と振り返ると・・・
「ウ、ウィンドルージュ!!」
「へっへ〜、そっち側ばっかり見てるからだよ〜♪」
手にラストセンチュリーを持って微笑むウィンドルージュ!
「じゃあ、ブラックが持ってたのは・・・」
「に・せ・も・の!今後はあのブラックさんが私を引き継いでくれるから安心して♪」
「くっそー・・・逃がしてたまるか!!」
逃げようと反対側の窓へ走るウィンドルージュに僕はタックルする!
それを、ぴょ〜ん、ぴょ〜ん、ぴょ〜ん、とかわして窓の外にある気球へ・・・
「くそっ!また逃げられた!!」
「残念ね!そうそう、この宝石のブローカーの悪事はちゃ〜んと送ってあるから・・・」
「・・・・・やられた、盗まれた・・・・・と、思うか?ウィンドルージュよ!!」
僕は部屋の隅になぜか展示してある、
信楽焼きのたぬきを持ち上げて床へ・・・叩きつけた!!
パリ〜〜〜ン!!!
その中には・・・
「どうだ!これが本物のラストセンチュリーだ!お前を見越してすり替えておいたんだ!!」
勝ち誇ってウィンドルージュに見せつけ、
絶対に離さないぞ、と胸でぎゅうっと抱く・・・
「おお孫よ、よくぞやった!」
「息子よ!今日のところは我々の勝利だな!!」
気球の中でポカーンとした表情のウィンドルージュ・・・
「・・・・・しょうがないわね・・・じゃ、まとめてもらっていくわ♪」
「え!?」
しゅるしゅるしゅるしゅる・・・
「わっ!ロープがまとわりつく!?」
ウィンドルージュの投げたロープに体を縛られ、
そのままぐいっ!と引っ張られ、宝石ごと僕の体が気球の中へ!!
ドシーン!!
「じゃあ、いただいていきま〜す♪」
「わ!わ!たすけて〜〜〜〜〜〜!!!」
窓際で手を伸ばす父と祖父!
「おお!息子よ!なんてことだ!!」
「ええぇ〜い、気球を撃ち落とせ!!」
「そんなことしたら息子が・・・こらー待てーー!!」
気球がどんどんどんどん上昇し、
あっという間に空へ・・あぁ・・・さようならぁ〜〜〜・・・
「・・・・・あ〜あ・・・やっちゃった・・・」
そう呟く僕をウィンドルージュが後ろからきゅっ、と抱きしめる。
「ありがとう・・・うれしぃ・・・」
「こんなにうまく行くとは・・・そうだ、あのブラックウィンドルージュって誰?お母さん?」
「ううん・・・覚えてるかなぁ、綾野夢凪子ちゃん」
「ええーーー!?確か高校のとき同級生だった、あの高慢女委員長!?」
「そ、高校卒業してアメリカの大学行ってたの、で帰ってきて私のウィンドルージュを引き継いでもらったのよ」
じゃあ、これから先は綾野さんが活躍するのか・・・
今までのウィンドルージュと違って、一転して女王様タイプの義賊だな・・・鞭とか蝋燭でも使うそう。
「さ、お注射してあげなくっちゃね」
「じゃあ、やっぱりあの毒は、本物・・・?」
「そうよ、わざわざ夢凪子ちゃんに盗んできてもらったんだもの、血清と一緒に」
「嘘じゃなかったんだ・・・」
「こういう命がけの勝負にブラフ(はったり)は使わないわ・・・ズボン下ろすわね」
ジーッ、とチャックを下ろされ、
カチャカチャとベルトを外される・・・
ベロン、と出たペニス、の下の睾丸に消毒液を塗られる・・・
「ち、ちべたい・・・」
「気球の中なんだから、動くとゴンドラ揺れるから気をつけてね」
パンパンに張った睾丸・・・
そこへ今度は注射器を用意して・・・
血清をゆっくり注射器にセットして、そして・・・
ぷすっ!!
「ああう!!」
ちゅうう〜〜〜・・・
「我慢して!針が折れたらお終いよ?」
いだ、いだだだだだ・・・・・
「はい、もう1個のタマタマも・・・」
プスッ!!・・・チューーーーー・・・・・
「んっ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「はい、完了、あとは仕上げね」
「仕上げ・・・って?・・・・・あ、あつっ・・・熱いっ!!!」
睾丸が焼けるように熱いっ!!!
「最後に毒を出すのよ」

レオタードに手をかけるウィンドルージュ。
「手伝ってあげるわ・・・私の中に・・・出して」
「で、でも、毒なんじゃ・・・」
「言わなかった?その毒は男の子にはきくけど女の子には無害なの」
気球のガスの炎に照らされたウィンドルージュの素肌・・・
鍛え抜かれた体が汗で光って、きらきら輝いて僕を誘惑している。
いや、光ってるのは汗だけじゃなく、レオタードの横からいやらしい液が・・・
「私はもう準備OKよ、大きい盗みが成功すると、いつも濡れちゃうの」
「そうだったんだ・・・」
「今日は今までで一番大きい盗みだったから・・・興奮も半端じゃないわ・・・ふふっ」
前屈しながら逆さまになって僕を見つめてる・・・
あそこの、レオタードごしの割れ目から目を逸らせられない・・・
さらに前屈みになって、僕の股間に手を・・・??
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めくる |