「予告時間まで、あと5分か・・・」

 

僕は時計を見ながらつぶやいていた。

今は夜11時54分・・・厳重な警備の中、

ターゲットの宝石「ラストセンチュリー」を見張っている。

 

「孫よ、こんないつもと変わらぬ警備で本当に良いのか?」

「そうだとも息子よ、警官の応援もいらないとは・・・どういうことだ?」

「はい、へたに警官を増やすとウィンドルージュが警官に変装するかも知れませんから」

 

前にそういう手で盗まれたことが何度もある、

今までもそれを学習していなかった訳じゃないが、

向こうは海千山千、いろんな方法を使って緻密に仕掛けてくる。

 

「さあ、ウィンドルージュの引退公演、とくと見せてもらおうか・・・」

 

警備は万全だ、

5階はまるごと展示室になっており、かなり大きなフロアだ、

下の階段から来ようが西の窓から入ろうが東の窓から入ろうが、

この真ん中の展示ボックスまではそうそう手が出せないだろう、

それに下も西も東も警備は万全・・・さあ、約束の時間だ・・・いよいよ・・・・・だ。

 

5・・4・・3・・・・2・・・・1・・・・・

 

フッ、と部屋の明かりが消える!

 

「いまだ!予備電源を!!」

 

瞬間にして明かりがつく!!

ウィンドルージュのやりそうな手を見越した想定内の作戦だ。

宝石はまだ、ちゃんとある・・・一瞬明かりが消えただけなら、

外との距離がこれだけあれば、ウィンドルージュは手を出していないはずだ、

祖父も父も宝石を見ながらあたりをキョロキョロ・・・・・緊迫した空気が流れる・・・

 

「残念ね!もういただいたわ!!」

 

窓の外から女の声が!?

あわてて窓まで行き、下を見ると・・・

 

「おほほほほ!ここまでいらっしゃ〜い」

☆ブラックウィンドルージュ☆

 

マンホールの穴から上半身を出し、

これ見よがしに巨大な宝石を見せつける、

黒づくめの女・・・あの声、胸のでかさは、ウィンドルージュではないようだが・・・?

 

「もうとっくにすり替えたわよ〜このブラックウィンドルージュさまがね〜!!」

「なにっ!?ブラック・・・やられた、のか!?」

「むむむ・・・警視総監としての命令じゃ!追え!追え〜〜〜!!」

 

マンホールの奥に消えたブラックウィンドルージュ、

それを追う警官たち・・・宝石、本当に盗まれたのだろうか?と振り返ると・・・

 

「ウ、ウィンドルージュ!!」

「へっへ〜、そっち側ばっかり見てるからだよ〜♪」

 

手にラストセンチュリーを持って微笑むウィンドルージュ!

 

「じゃあ、ブラックが持ってたのは・・・」

「に・せ・も・の!今後はあのブラックさんが私を引き継いでくれるから安心して♪」

「くっそー・・・逃がしてたまるか!!」

 

逃げようと反対側の窓へ走るウィンドルージュに僕はタックルする!

それを、ぴょ〜ん、ぴょ〜ん、ぴょ〜ん、とかわして窓の外にある気球へ・・・

 

「くそっ!また逃げられた!!」

「残念ね!そうそう、この宝石のブローカーの悪事はちゃ〜んと送ってあるから・・・」

「・・・・・やられた、盗まれた・・・・・と、思うか?ウィンドルージュよ!!」

 

僕は部屋の隅になぜか展示してある、

信楽焼きのたぬきを持ち上げて床へ・・・叩きつけた!!

 

パリ〜〜〜ン!!!

 

その中には・・・

 

「どうだ!これが本物のラストセンチュリーだ!お前を見越してすり替えておいたんだ!!」

 

勝ち誇ってウィンドルージュに見せつけ、

絶対に離さないぞ、と胸でぎゅうっと抱く・・・

 

「おお孫よ、よくぞやった!」

「息子よ!今日のところは我々の勝利だな!!」

 

気球の中でポカーンとした表情のウィンドルージュ・・・

 

「・・・・・しょうがないわね・・・じゃ、まとめてもらっていくわ♪」

「え!?」

 

しゅるしゅるしゅるしゅる・・・

 

「わっ!ロープがまとわりつく!?」

 

ウィンドルージュの投げたロープに体を縛られ、

そのままぐいっ!と引っ張られ、宝石ごと僕の体が気球の中へ!!

 

ドシーン!!

 

「じゃあ、いただいていきま〜す♪」

「わ!わ!たすけて〜〜〜〜〜〜!!!」

 

窓際で手を伸ばす父と祖父!

 

「おお!息子よ!なんてことだ!!」

「ええぇ〜い、気球を撃ち落とせ!!」

「そんなことしたら息子が・・・こらー待てーー!!」

 

気球がどんどんどんどん上昇し、

あっという間に空へ・・あぁ・・・さようならぁ〜〜〜・・・

 

「・・・・・あ〜あ・・・やっちゃった・・・」

 

そう呟く僕をウィンドルージュが後ろからきゅっ、と抱きしめる。

 

「ありがとう・・・うれしぃ・・・」

「こんなにうまく行くとは・・・そうだ、あのブラックウィンドルージュって誰?お母さん?」

「ううん・・・覚えてるかなぁ、綾野夢凪子ちゃん」

「ええーーー!?確か高校のとき同級生だった、あの高慢女委員長!?」

「そ、高校卒業してアメリカの大学行ってたの、で帰ってきて私のウィンドルージュを引き継いでもらったのよ」

 

じゃあ、これから先は綾野さんが活躍するのか・・・

今までのウィンドルージュと違って、一転して女王様タイプの義賊だな・・・鞭とか蝋燭でも使うそう。

 

「さ、お注射してあげなくっちゃね」

「じゃあ、やっぱりあの毒は、本物・・・?」

「そうよ、わざわざ夢凪子ちゃんに盗んできてもらったんだもの、血清と一緒に」

「嘘じゃなかったんだ・・・」

「こういう命がけの勝負にブラフ(はったり)は使わないわ・・・ズボン下ろすわね」

 

ジーッ、とチャックを下ろされ、

カチャカチャとベルトを外される・・・

ベロン、と出たペニス、の下の睾丸に消毒液を塗られる・・・

 

「ち、ちべたい・・・」

「気球の中なんだから、動くとゴンドラ揺れるから気をつけてね」

 

パンパンに張った睾丸・・・

そこへ今度は注射器を用意して・・・

血清をゆっくり注射器にセットして、そして・・・

 

ぷすっ!!

 

「ああう!!」

 

ちゅうう〜〜〜・・・

 

「我慢して!針が折れたらお終いよ?」

 

いだ、いだだだだだ・・・・・

 

「はい、もう1個のタマタマも・・・」

 

プスッ!!・・・チューーーーー・・・・・

 

「んっ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」

「はい、完了、あとは仕上げね」

「仕上げ・・・って?・・・・・あ、あつっ・・・熱いっ!!!」

 

睾丸が焼けるように熱いっ!!!

 

「最後に毒を出すのよ」

 

☆盗んだ後で☆

レオタードに手をかけるウィンドルージュ。

 

「手伝ってあげるわ・・・私の中に・・・出して」

「で、でも、毒なんじゃ・・・」

「言わなかった?その毒は男の子にはきくけど女の子には無害なの」

 

気球のガスの炎に照らされたウィンドルージュの素肌・・・

鍛え抜かれた体が汗で光って、きらきら輝いて僕を誘惑している。

いや、光ってるのは汗だけじゃなく、レオタードの横からいやらしい液が・・・

 

「私はもう準備OKよ、大きい盗みが成功すると、いつも濡れちゃうの」

「そうだったんだ・・・」

「今日は今までで一番大きい盗みだったから・・・興奮も半端じゃないわ・・・ふふっ」

 

前屈しながら逆さまになって僕を見つめてる・・・

あそこの、レオタードごしの割れ目から目を逸らせられない・・・

さらに前屈みになって、僕の股間に手を・・・??

 

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