右隣にはララ、そして左隣には軍部大臣のスロト・・が私に話かけてきた。
「いやはやハプニカ様、白竜でいらっしゃるとは素晴らしい演出でしたぞ」
「そうか、白竜を見世物にして良いものかとも思ったが、それを聞いて安心した」
「ウッホン、ハプニカ様のなされる事に誰が文句を言いましょうぞ」
ほんの数ヶ月前までは敵であったのだから・・・私もこやつを信用せねば失礼になる。
とはいえ前大会優勝のルルはその14歳で本戦を優勝しているため、
その僅か1つ年下の戦いであっても、じゅうぶん迫力がある・・・さて今回は・・・
「それでは子供の部決勝、ダーズ君13歳対ウェミンちゃん9歳の対決です!」
少女のほうは・・・これまた長いムチだ、互いに距離を置いての戦いとなるな。
「そうだ、鉄球の動きに少年が合わしておる、つまり少年は鉄球に使われておるのだ」
「しかしウェミン少女の方はムチを細かく震わせながら、獲物を狙う蛇のように隙をうかがっております」
「武器に使われている側と武器を使いこなしている側では、年齢の差など関係なく・・・」
武器の使いこなし方がそのまま天馬や竜の使いこなしに通じるのだ。
「なら私はレンを見てくるぞ・・スロト、じきに戻るから心配はするな」
傍では私の妹・ミルが様子を見ながらアドバイスを送っているようだ。
ミルは治癒魔法だけではなくレンの良きセコンドとしても力を発揮できる。
「うむ、ララ・リリ・ルルと優勝しておるからな、レンも間違いなかろう」
「良いな、長槍のしなりも自在に操らなければならない事を忘れるでないぞ」
いくら4姉妹でのコンビネーションを利用した戦いが多かったといえど、
個々の力も抜群に優れており、1対1の戦いなら明日の相手ならば負けはせぬであろう。
「ララよ、もしレンが負けたら・・・どうのように言うつもりだ?」
「お言葉ですが、負けは考えておりません、私の大切な妹ですから」
次はいよいよリリとルルの戦い・・・玉座に座るとスロトが何か言いたそうだ。
決勝トーナメント表
【全試合日程】
1回戦 AM8:00 2回戦 AM11:00 3回戦 PM1:00 4回戦 PM3:00 準々決勝 PM4:00 準決勝 PM5:00 決勝 PM7:00
第79回国王杯本選組み合わせ
・日程 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 準々 準決 決勝 準決 準々 4回戦 3回戦 2回戦 1回戦
08:00 11:00 13:00 15:00 16:00 17:00 19:00 17:00 16:00 15:00 13:00 11:00 08:00
ジュビライ ─────────┐ ┌───────── エスパス
│ │
ジュテーン ───┐ 中央├──┐ ┌──┤東2 ┌─── ダルメン
北1先├──┐ │ │ │ │ ┌──┤南2先
セダイ ───┘ │ │ │ │ │ │ └─── ゴクジ
東4├──┘ │ │ └──┤北3
予選A ───┐ │ │ │ │ ┌─── ゼンジュウ
南4├──┘ 西1 ├──┐ ┌──┤南2 └──┤西1後
ジュビライjr ───┘ │ │ │ │ └─── ヤマシー
│ │ │ │
ベルマリー ─────────┐ │ │ │ │ ┌───────── サンガイ
│ │ │ │ │ │
バーニー ───┐ 南4├──┘ │ │ └──┤西2 ┌─── シャムジ
東1先├──┐ │ │ │ │ ┌──┤北3先
ダーマ ───┘ │ │ │ │ │ │ └─── トリニダ
西4├──┘ │ │ └──┤東2
パッシ ───┐ │ │ │ │ ┌─── カムバ
北5├──┘ 南1├──┐ ┌──┤中央 └──┤南1後
ヘノヘ ───┘ │ │ │ │ └─── アローマックス
│ │ │ │
アントン ─────────┐ │ │ │ │ ┌───────── アピ
│ │ │ │ │ │
リョフガイバー───┐ 北4├──┐ │ │ │ │ ┌──┤南2 ┌─── ハンナン
西1北├──┐ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌──┤東3先
サガンド ───┘ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └─── ドーレ
南3├──┘ │ │ │ │ │ │ └──┤西2
ラグ ───┐ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌─── マインス
東5├──┘ 東1├──┘ │ │ └──┤東2 └──┤北2後
ジャトロ ───┘ │ │ │ │ └─── ミジュマ
│ │ │ │
グラパ ─────────┐ │ │ │ │ ┌───────── フレシュ
│ │ │ │ │ │
マバーシ ───┐ 東4├──┘ │ │ └──┤北1 ┌─── ナコー
中央後├──┐ │ │ │ │ ┌──┤西3先
インチャス ───┘ │ │ │ │ │ │ └─── ギケーン
北4├──┘ │ │ └──┤南1
トニーテン ───┐ │ │ │ │ │ ┌─── シュン
南5├──┘ 中央├─┴─┤西1 └──┤東2後
ワッテ ───┘ │ 中 │ └─── サンジュ
│ 央 │
セレッツ ─────────┐ │ │ ┌───────── F・マリー
│ │ │ │
マルカ ───┐ 東3├──┐ │ │ ┌──┤西3 ┌─── オンダロック
南1先├──┐ │ │ │ │ │ │ ┌──┤南3
ヴォルテス ───┘ │ │ │ │ │ │ │ │ └─── カニパン
中央├──┘ │ │ │ │ └──┤北2
ハツミー ───┐ │ │ │ │ │ │ ┌─── ホーリー
西5├──┘ 南1├──┐ │ │ ┌──┤北1 └──┤西2後
キト ───┘ │ │ │ │ │ │ └─── D・T
│ │ │ │ │ │
ヴィッセーラ ─────────┐ │ │ │ │ │ │ ┌───────── バンガ
│ │ │ │ │ │ │ │
ブレイズン ───┐ 北3├──┘ │ │ │ │ └──┤東1 ┌─── キョー
北2先├──┐ │ │ │ │ │ │ ┌──┤北4
ディオラ ───┘ │ │ │ │ │ │ │ │ └─── ディージャ
東3├──┘ │ │ │ │ └──┤西1
ナッコ ───┐ │ │ │ │ │ │ ┌─── アスタート
西3後├──┘ 北1├──┘ └──┤東1 └──┤南2後
テイヘンダー ───┘ │ │ └─── ドトー
│ │
レン ─────────┐ │ │ ┌───────── ジェフェニ
│ │ │ │
プリメーロ ───┐ 南3├──┐ │ │ ┌──┤西1 ┌─── エヒー・C
東2先├──┐ │ │ │ │ │ │ ┌──┤中央先
アルビン ───┘ │ │ │ │ │ │ │ │ └─── フローレ
西3├──┘ │ │ │ │ └──┤東1
カヤ ───┐ │ │ │ │ │ │ ┌─── ジョーイースト
北1後├──┘ 中央├──┘ └──┤北2 └──┤北3後
コナン ───┘ │ │ └─── ナイクス
│ │
チキス ─────────┐ │ │ ┌───────── ヴェルヴィ
│ │ │ │
サナンサ ───┐ 北2├──┘ └──┤南1 ┌─── ルックス
西2先├──┐ │ │ ┌──┤西4
デソー ───┘ │ │ │ │ └─── ツクネン
南2├──┘ └──┤北1
ワミ ───┐ │ │ ┌─── 予選B
東1後├──┘ └──┤東3後
トクシ ───┘ └─── ダバダ
それどころか準々決勝でマリーとヴェルヴィが闘う事となる・・・
「東闘技場準々決勝のチケットを持ってる客は幸運ですな、F・マリー対ヴェルヴィ殿が見られるとは」
「私の見る試合は・・・中央闘技場から離れられぬからな・・・どれ・・・」
私に気を使ったのであろうか?まあ、嫌ではないが、作為が入るとろくな事がない気がする。
戦闘服に身を包み、互いに剣を向け合っている・・・司会の声が会場に響く。
真剣勝負を只今より行います!皆様、盛大な拍手でお迎えください!!」
「明日のチケット手に入らなかったけど、これだけで満足しちゃうよ!」
日は沈みはじめ、闘技場をたいまつの炎が次々と照らしはじめる・・・
一気に会場が静まり、始まりの銅鑼を今か今かと固唾を飲んで見守っている・・・
「はい、しかし闘技トーナメントと同じように剣の刃は殺してあります」
「それでも当たればかなりの衝撃であろう・・・よし、しかと見せてもらうぞ」
そして止まっていた審判の腕が天を向き、次の瞬間、一気に下がる!