「じゅうぶん休みましたわ、それよりする事が山ほどありますから・・・」
「でもー、ほとんど寝ていないとー・・・お姉さままで倒られてはー・・・」
弱音を吐いてはいられない・・・ハプニカ様もあのお方も、もっと大変なんですから。
「はいー、シャクナさんがお世話していますー、扉の前ではターレ公爵が見張りをー・・・」
「ミル様の治療が続いていますがー、まったく変わらずー・・・」
「・・・死んでしまっているという訳ではなさそうなのですね?」
かといって、あのお方の命を見切るなんて事は絶対にできないですものね・・・
一応、皇族の方だからと特別牢で重点的に治療魔法をかけるように指示はしていましたが・・・
顔の傷もほぼ復元できたとはいえ、まだまだ治療の途中なのに・・・
皆がまだマリーの体は動けないだろうと思っている隙を突いて、強引に逃げ出すなんて!!
「いえ・・・すぐに捕まえました、屋上でマリーの白竜を呼ぼうとして、来なかったみたいです」
「そうですか・・・よかった・・・でもどうやって逃げたのですか?」
「それがその・・・アレをアレして、アレがあーなっている間に・・・」
「は、はい!鍵を持った看守を誘惑して、檻ごしに・・・口で・・・しゃぶっている間に、
鍵を奪って・・・口の中に何度も何度も看守の・・を出させて、限界を超えて出させて気絶させた隙に・・・」
「・・わかりました、ではマリーは独房へ入れて、衛兵には女性をつけてください」
マリーからは、まだまだ聞き出さなければならない事が山ほどある・・・
逃がす訳にはいかないわ、でもどうやって口を割らせれば良いのでしょうか・・・
「あいかわらず独房でふんぞり返っています、食事がまずいと文句を・・・」
「ルル、大変でしょうけどハプニカ様の意識が元に戻るまでの辛抱です」
ハプニカ様がいつ元に戻るか、その予測は・・・まったくつきませんものね。
「はいー・・・皆さん、トレオ殿の正体をわかってしまったようでー・・・」
「ターレ公爵の演説で一応おさまってはいますがー・・・そのー・・・」
「あのお方を刺した、レンに責任を取らせるべきとの声がー・・・」
いえ、レンが悪いとしても、みんなが悪いわ、レンだけが悪い訳ではないわ・・・!
「しかしハプニカ様の命令無しにスロトを処刑する訳にはいきませんわ、尋問もありますし」
「それとー・・・ハプニカ様の結婚の相手ですがー・・・国民はー・・・」
「まさか、ターレ公爵だと・・・?それなら不満もつのるでしょうね」
「いえー、国民の皆様はー、すっかりあのお方だと決め付けていましてー・・・」
「・・・良かったですわ、国民の皆さんも節穴ではないようですわね」
「それでー、ハプニカ様やあのお方の、生きたお姿を早く見たいとー・・・」
「わかりました・・では・・・ハプニカ様がああなっておられますから、あくまで非公式に・・・」
「ターレ公爵が騒ぐと色々面倒ですから、ハプニカ様もあのお方も健在で、元気になり次第、2人で挨拶すると・・・」
「密告は多数きていますー、ただ全て本物という訳ではなさそうでー・・・」
「言われ無き誹謗もあるでしょうね、そのための尋問です、では行きましょう」
「尋問の途中経過をお持ちしましたー、証拠が固まったのはこれだけですー」
「・・・これは酷い・・・ハプニカ様が気付かないように巧みに計算させていますわね」
「ハプニカ様にはー、わざと細かいミスを見せて目くらましをしていたようですー」
すっかりやつれて・・・ずっと回復魔法をし続けていたのですものね。
「うん・・・シャクナさんに代わってもらったからぁ、レンちゃんも守ってるからぁ、御姉様と一緒に寝るぅ」
「ハプニカ様と・・・そうですわね、ハプニカ様もミル様がお傍なら、意識が戻るかも知れませんわね」
「またすぐに捕まりました、今度はハプニカ様の白竜に無理矢理乗ろうとして、返り討ちに」
「そうですか・・・よかった・・・でも看守は女性にしたのでは?」
「それが・・・その・・・アレをアレして、アーなっている間に・・・」
小窓から指を出して、看守のあそこに指を・・・執拗に感じさせて、
いかせて欲しかったら中へ入るように誘って、中で徹底的にイカせて、グッタリしている間に・・・」、
「ハプニカ様のためと言えば喜ぶでしょうし、マリーは一応皇族の人間です、その監視であると言えばいいでしょう」
・・・決して馬鹿にしている訳ではありませんわよ、ターレ様・・・
やはり本当に信頼のできる人手が足りなすぎるわ、何とかしないと・・・
問題なのは、しらばっくれて潔白を言い張る悪人・・・あぶり出さないと。
「それがー、今朝から言葉を発する機会が多くなったそうですー」
「ミル様がそう申しておりますー、ミル様の看病がきいたのかとー」
「いえー、シャクナさんが信じられない程、強大な回復魔法をー・・・」
「それは嬉しい誤算ですわね、素質はかなりのものがあったのでしょう」
匹敵する回復魔法の使い手がいれば、交互に休めますものね・・・
ハプニカ様に愚かな事をしなかったと安心してマリーの看守を任せたのに・・・
「その報告はもういいですわ、こうなったら私が看守をしましょう」
「わかりました、ルル、あなたも少しは休みなさい、1時間でも横になると効率が上がりますよ」
でも、やるしかないのですから・・・ハプニカ様のためにも、あのお方のためにも・・・
「私はまだ大丈夫ですわ、それより各経過を教えてもらえますか?」
悪夢を見るだけですわ、でしたらつらい現実を1つ1つ解決していった方が・・・
「ハプニカ様には少しずつ改善が見られるようになってー・・・」
「時間がどれくらいかかるかわかりませんがー、戻る見込みはあるそうですー」
「・・・ハプニカ様とは違ってー、肉体的なダメージを深刻に受けていますのでー・・・」
「しかし、ここまで経っても完全に終わったという状態になっていないという事ですから、希望は持ちましょう」
「今日も尋問の続きですわね、まだまだ裏切り者はいそうですが、霞を掴むとでもいいましょうか・・・」
「いえ、マリーが、改心しました!ミル様が説得したそうです!!」
「ミル様が・・・その・・マリーがアレしてアレなときにミル様がアレして・・・」
「はい、ミル様がマリーを独房から牢の風呂に入れたとき、マリーがミル様をいつもの手で墜とそうとして、
逆にミル様が、マリーのテクニックをしのいで、マリーを魔法で何度も何度もイカせて、全て罪を白状させて・・・」
「それは本当なのですか?ミル様にそんな技が・・・いえ、技以前に経験はまったく無いはずでは?」
「逆にそれがよかったんだと思います、マリーはまったくきかない相手に疲れ果てて、防御がほとんどできなくなったのかと」
マリーの性技にすぐに骨抜きにされ、虜にされていたでしょう・・・
経験がゼロに等しかったからこそ、受けられる快感がどういうものか理解できず、
感覚が鈍ってマリーの魔のテクニックを乗り切る事ができたのでしょう、私が相手ならわからなかった・・・
「それが・・・マリーのつけた火が全然治まらなくって、ハプニカ様の隣でずっと自分を慰めています」
「・・・幼い体に、受け入れきれない快感は大変な苦痛だったのでしょう、それで治療は?」
「ミル様自身が、一晩こうやって自分でやっていれば治まるって・・・」
「わかりました、そっとしておきましょう、それよりマリーから尋問のチャンスです、早速聞き取りをしましょう!」
ありがとう、ミル様・・・これで一気に平和に近づきます・・・・・