☆18禁裏小説7☆
「旦那様、あれは、白竜ではありませんか!?」
「本当ですー、ご主人様ー、ではあれに乗っているのはー・・・」
「ぐんぐん降りてくるぞ!?アナタ、あぶないっ!!」
「ダーリンはぁ、私たちのぉ、後ろに隠れてくださぁい」
「じゃあやっぱり・・・ハプニカ様!?」
舞い下りてくる白竜、
身構える4姉妹・・・戦闘スタイルで構えている、
相手はハプニカ様だというのに・・・なぜだ!?
「ハプニカ様!あなたに私の愛する旦那様はお渡しできません!」
「もう無関係ですー、ご主人様と幸せに暮らさせてくださいー」
「私の亭主に指一本触れさせないからな、たとえハプニカ様でも!」
「ダーリンはお城に戻りたくないんですぅ、来ないでくださぁい!」
・・・白竜の上が見えた!
完全武装しているハプニカ様だ
そのまま4姉妹に向けランスを振るう!は、速い!!
ガキィ!
ガキャァン!
ガシャァーン!
ガッキャーーーン!!
「ああっ!!」
「あんっ!!」
「あうっ!!」
「ああぁ!!」
つ、強い!!
4姉妹が束になっても、
ハプニカ様はまるで埃を払うかのように・・・!!
ここまで力の差があったとは・・剣を飛ばされ倒れ込む4姉妹、
そのまま白竜ごと俺に突っ込むハプニカ様・・・うわ、うわあああーーー!!!
ガシッ!!!
「うわ、うわあ!!」
「暴れるな!怪我するぞ!!」
ハプニカ様は俺を捕まえると、
強引に白竜に乗せ、そのまま上空へ・・・!!
「旦那様ーーー!!」
「御主人様ーーー!!」
「アナターーー!!」
「ダーリーーン!!」
叫ぶ4姉妹の声が遠くなっていく・・・
ああ、4姉妹が・・・4姉妹がぁ・・・・・
遠く・・・小さくなって・・・いく・・・・・ああぁ・・・
「すまない、親衛隊が迷惑をかけたようだ」
「ハプニカ様・・・なぜこのような事を・・・」
「そなたを救ったのだ、あの4姉妹から」
「ええっ!?」
「言い寄られて迷惑だったであろう、あそこまでついていってしまって・・・」
そ、そういえば・・・
俺はそういう風に思っていたんだっけ・・・
でも、でも、助けるのが遅かったかも・・俺の体は、もう・・・
「その、ハプニカ様、実は・・・」
「大丈夫だ、良い隠れ家がある、そこでしばらく身を隠すといい」
「隠れ家、ですか!?」
白竜はガルデス城を越え、
さらにズバラン山脈を上がる・・・
雲を越え・・・どんどんどんどん上へと・・・さ、寒い・・!!
「そろそろだ・・・もう少しの辛抱だ」
「どこまで上空へ・・・あ、山頂だ、あれは・・・!?」
「大きな木であろう、世界最大の木・スバランの木だ」
とてつもなく大きな大木が山頂からのびている・・・
いつもは雲に隠れて見えなかった、ハプニカ様と空中散歩した時でさえ・・
それだけ高い標高にそびえる木・・・その木に向かってどんどんどんどん上がる・・・
「あれ?あたたかくなって・・きた!?」
「ああ、この木が熱を発しておるのだ」
「そうなんですか・・・薄かった空気も濃くなってきました」
「この木は生きておるからな、良い酸素を出してくれる」
「それにしても、この木、どこまで・・まさか天国まで!?」
「・・似たような所だ、もっともっと上がる、しっかりつかまっているのだぞ!」
「は、はい・・・うわっ!!」
びゅーーーーーん・・・・・
スバランの木を幹伝いに上がる・・・
本当に大きく迫力のある木、まるで塔のよう・・・
ぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐんぐん上がって上がって上がると・・・・・
「見ろ、ここが我が王国に伝わる隠れ家だ」
「す、すごい・・・すごすぎる・・・!!」
ようやくたどり着いた木の上、
そこは巨大な木の枝がいくつにも別れてすり鉢状になっている広い広い場所が広がる、
ガルデス城が20個は建てられそうな・・・そんな広い木の上の空き地だ・・・
いや、よーく見るとその中央に小さな家がポツンとある、3階建ての・・・
これだけ広い所にあるので、実際はそれなりに大きいのだろうけど・・・・・
「あれが私の別荘だ」
「あれが、ですか!?」
「そうだ、降りるぞ」
白竜はその空中別荘の前に着地した、
やはりあらためて建物の前に来るとそれなりに大きい、
と同時にこのスバランの木の大きさが気の遠くなるほどだという事がわかる
「疲れたであろう、さあ中へ入ろう」
「こんな所に別荘が・・・」
「もしもの時の避難場所だ、この場所はほんの一握りの者しか知らぬ」
「立派ですね、どうやって・・・!?」
「先祖代代、自らの手で作ったのだ、落ち着くまでここにともに住もうぞ」
「ともに・・・!?」
「そうだ、私は女王の座を降りてきた、代わりのものに任せてある」
別荘に入るハプニカ様、すると・・・
「いらっしゃい、お姉様、おにいちゃん!」
「ミルちゃん!?」
「うん!私もお城出たのぉ」
「出たって・・・じゃあ、お城、空っぽなんじゃ?」
「平気だよぉ、だってもう平和なんだからぁ」
「だからって、王様がいないんじゃ・・・」
「王様がおにぃちゃんじゃなかったら誰がやっても一緒だよぉ」
俺に飛びつくミルちゃん、
ごろごろと胸に甘えてくる・・・
ハプニカ様とミルちゃん、それに4姉妹も城を出たとなれば、
一体誰が国王に・・・とても責任感の強いハプニカ様が許す事とは思えない、
でもミルちゃんは1人でこんな高い所来れないし、ということはハプニカ様が・・・!?
「さあ、そなたも中へ・・・ミルも、甘えるなら後にするのだ」
「ハプニカ様、ダルトギアは・・・国はどうされるのですか?」
「そなたが心配する事ではあるまい、もちろん私ももう関係ない」
「ミルちゃんも、それで、いいの?」
「うん!お城よりおにぃちゃんと一緒にいる方がいいのぉ!」
うーん、わからない・・・
混乱してきた、えっと、どういうことなんだ?
国を捨てて俺をとるって・・・じゃあ、俺についてくるってこと!?
「いつまでもそこにいても仕方あるまい、詳しい話は中だ」
「あ・・・はい」
「おにぃちゃん、ミルもおにぃちゃんにお話したいこといっぱいあるのぉ」
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めくる |