グサッッッ!!! 槍が・・・俺の体を・・・貫いた・・・・・!! そのまま・・・槍ごと横へ投げ出される俺・・・ ステージの外へ・・・放り投げられてしまった・・・!! 「そこまで!優勝者・レン!!」 歓喜の渦に包まれる会場・・・ 俺はステージ外でなんとか立っているが投げ出された衝撃で兜が取れてしまった・・・ 見上げるとそこには丁度、ゴンドラから身を乗り出すハプニカ様の顔が・・・ 「へっへーん、これでハプニカ様にも誉めてもらえるですぅ」 顔を上げると審判に片手を上げてもらっているレンちゃん、嬉しそうだ・・・ ・・・・・負けた・・・ 俺の・・・負けだ・・・・・ 再び見上げ、真上のハプニカ様を見る・・・ ・・・目の前が真っ赤でどんな表情かわかんないや・・・ 「トレオさん!!」 シャクナさんがあわててやってきた・・・ 「ごめん、負けちゃった・・・」 「トレオさん!トレオさん!トレオさん!」 バニーさんも・・・ 「うっ・・・」 バニーさん、気絶しちゃった・・・ レンちゃんもステージ上からやってきた・・・ 「・・・え?嘘・・・ええ?え、えええぇぇ???」 「いやぁレンちゃん、ゆ、優勝・・・お、めで・・とう・・・強かった・よ・・・」 「ぇぇぇ・・・そんな・・・そ・・・そんな・・・ぇぇぇ・・・!?」 見上げてハプニカ様に声をかける。 「ハプニカ様・・・ぶざまな姿をお見せした事をおわび申し上げます・・・ 優勝したらプロポーズしようと思いましたが・・・ご覧のとうりです・・・ ・・・私は・・・・・去ります・・・・・」 歩こうとした瞬間、膝が落ちる、 ああ、ハプニカ様の前から消えようと思ったのに、倒れるなんて・・・ と思ったが倒れない・・・下を向くと・・鎧を・・・槍がささったまま貫いていて・・・ 倒れようにもつっかかって倒れられない・・・おびただしい量の血が流れてる・・・ ははは・・・これは・・・びっくりするはずだ・・・真横の倒れる俺・・・ 「・・・アハ、アハ、ハーッハッハッハッハッハ!アハハハハハ・・・」 薄れゆく意識の中・・・ ハプニカ様の笑い声が聞こえる・・・ 「アハハハハハ!見ろ!見ろあれを!アーッハッハッハッハッハ!!!」 笑われてる・・・ぶざまだなあ・・・かっこわるい・・・ 俺って情けないよ・・・最後の最後で・・・愛する人を・・・ 手に・・・できなかっ・・・・・た・・・・・ 「アハハ・・・ハハ・・・なん・・・わ・・・が・・・愛・・・ハーハハハ・・・・・」

闇の中にいる。 俺は・・・死んだのだろう。 ああ、人間、欲張るとろくな事がないというか・・・ 身分不相応なハプニカ様に手をだそうとしたばかりに・・・ でも・・・ハプニカ様の命を守れたんだから・・・本望だよな・・・ 「・・・まて」 「お前は・・・ジャイラフ!」 目の前にハプニカ様の父・ジャイラフがいる! 「・・・待ってくれ」 「そっちは・・・ジャヴァー!!」 今度はハプニカ様の兄・ジャヴァー! 2人とも大戦でハプニカ様が自ら倒した敵・・・!! 「頼む・・・こちらには来ないでくれ」 「ああ・・・お願いだ・・」 「!?」な、なんなんだ!?

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