☆18禁裏小説7☆
まだスロトがあんな所にいるなんて・・・
途中でシャクナの身に何かが?
それともとりあってもらえなかったのか?
何はともあれ、どうすればいいんだ・・・
うーん・・・お、審判がやってきた。
「えー皆さん静粛に!これより特別ルールを申し上げます!」
特別ルール!?
「準決勝・フレシュ対トレオ戦において、トレオ選手は、
最終警告をしたにもかかわらず、度を越した闘いにより、
フレシュ選手に重傷を負わせました!それに対し協議した結果、
失格までは行かないものの、この戦いについてハンディを加すこととなりました!」
おいおい、またかよ、最後にして・・・
「まず武器の没収」
ひょい、と後ろから武器を衛兵に取り上げられた。
「そしてトレオ選手にかぎり『相手を殺してはならない』というルールの対象から外し、
トレオ選手の生死を問わない事といたします!これはトレオ選手の生死のみであって、
レン様、いや、レン選手に対してトレオ選手が殺そうとする事は決して許されません!!」
そんな・・・ひどすぎる・・・
このルールに観客は熱狂して喜んでいる・・・
ハプニカ様まで手を叩いている・・・そんな・・・そんな・・・
まるで・・・公開処刑みたいだ・・・こっちは素手で・・・あ、レンちゃんだ!
長いながーーい槍を持っている・・・レンちゃん得意の・・・
「これで思う存分やれるですぅ」
セコンドにはミルちゃんと残りの姉妹3人がついている・・・
「レンちゃーん!勝ったらお姉様からご褒美があるよー!」
「レン!この国のためにも、絶対勝たないといけませんわよー!」
「レンー!油断しちゃ駄目よー!じっくりやるのよー!」
「レン!殺していいんだからな!殺さないと勝てない相手だからな!」
「はーーーーーーーーーーい!!!!!」
レンちゃん・・・
大戦では4姉妹で攻撃してる所しか見た事がないが・・・
4人で一番力が劣るといってもそれはかなり高いレベルでの話だ・・・
俺が万全の状態で戦ったら・・・勝てる可能性は結構あったかもしれない・・・
でも、俺の今の状況じゃあ・・・勝ったら奇跡としか言いようがない・・・
何より、殺されるかもしれないんだ・・・!!
「トレオさん、悪く思わないでねぇ、ハプニカ様を殺そうと企むからですぅ」
ええっ!?
「もう知ってますよぉ、だからぁ・・・死刑でーーーす」
俺が・・・?
そんな馬鹿な!!
「おかしな事しようとするとぉ・・・まわり見てぇ」
ステージのまわりでは衛兵たちが槍を持って構えている・・・!!
「新しい王様はもう決まってるんですう、あなたなんか王様にはなれませぇん」
う・・・言いたいことは山ほどあるが、
ここで正体をばらすと・・・スロトが何するか・・・
シャクナは・・・シャクナさんはいったいどこへ・・・!?
「第79回国王杯全ダルトギア闘技選手権決勝戦、レン対トレオ、はじめ!!」
ゴ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!
ビュン!!
うわ!いきなり俺の横をレンの長槍が!
ビュン!ビュン!ビュン!
おわわ!
よ、よけるのでせいいっぱい・・・
というか、よけきれないぞこれは!!
バキィ!!
ガキィ!!
ボガッ!!
鎧が・・・次々とに砕かれていく・・・
いくつも穴が開いて・・・ダメージが・・・
「あー!ミイラ男みたーい!!」
全身に巻かれた包帯が覗かせる・・・
ううう、何とか勝たなきゃ・・・
そうだ!勝てばハプニカ様に近づける、その時スロトを・・・
よし!絶対に勝とう!これはハプニカ様を守るためでもある!
レンちゃんにはあとでアメ玉でもあげるとして・・・ふんぬ!!
「きゃあっっ!?」
長い槍の刃の部分を強引につかむ俺、
手を切らせながら槍を奪おうとするが・・・
「そうはいきませぇん!」
グサッ!!
「!!」
俺の腕と足を切り刻むレンちゃんの槍!
何度も突き、俺の腕・足の筋がズタズタに切られる!!
「・・・・・!!」
「黙ったままなのねぇ、やせがまん?」
う・・・泣き叫びたいほど痛い・・・
血がぶしゅぶしゅ吹き出してる・・・でも・・・
・・・でも・・・でいや!!
「ああん!!」
間合いを詰めレンちゃんの胸にケリを入れる!!
すぐさま間合いを取り構えるレンちゃん、
それに対し両脇で長い槍の刃の根本を挟む俺!!
「やるですねぇ」
「・・・・・」
膠着状態・・・
互いに動けず槍を自分のものにしようとふんばる・・・
うう・・・俺は出血がひどく・・・こうなると不利だが・・・
ハプニカ様のために・・・ハプニカ様・・・あれ?ハプニカ様の方が変だぞ?
何かさわがしい・・・あれは・・・スロトが・・・衛兵に・・・取り押さえられてる!!
やった!やったぞ!
スロトが取り押さえられてる!!
これで・・・これでハプニカ様は安全だ!
よーし、あとはレンちゃんに勝つだけだ・・・
こうなったら・・・いちかばちか・・・えーーーーーい!!
「きゃあああ!!」
俺は長槍を放しめいっぱい蹴り上げる!
槍が反対側へ大きくはじかれたと同時にレンちゃんに跳びかかった!
重い鎧とボロボロの体力からは考えられない渾身の、まさに最後の力で・・・!
しかし!!
ガキッ!
反対側を向いた槍の柄の部分が俺の兜に引っかかる!
クルッ!!
兜がくるりと180度回転し俺の目の前が真っ暗になった!!
「らっきぃい!!」
ビュン!!
大きく槍を反転させる風と音、そして・・・
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めくる |