☆18禁裏小説7☆
「・・・ん・・・」
ここは・・・控え室!?
気を失っていたようだ・・・
「う・・・いたたたたた・・・」
「動かないでください」
「その声は・・・シャクナさん!?」
シャクナが俺の全身に包帯を巻いてくれている・・・
「マリーさんは大丈夫でした、意識が戻るまでは数日かかりますが・・・」
「そう・・・」
「顔の傷はなんとか元どうりになるそうです」
「・・・いいのかい?俺の治療をして」
「はい、治癒魔法はもう解禁ですが、でもここまでひどいとかけても同じです、だからせめて包帯を・・・」
・・・本当にありがたい、涙が出るよ・・
・・・・・はっ!そうだ、スロトの野郎が!!
「シャクナさん!こんなことしてる場合じゃない!よく聞いてほしい!」
「な、何ですか?」
俺は手短にスロトのことを話す。
「ええーーー!?」
うしろのバニーさんも驚いている、というか、いたんだバニーさん・・・
シャクナは驚きのあまり口を大きく開けている・・・
「早く、ハプニカ様の所へ行って・・・伝えて欲しい!急がないと!」
「は、はい!わかりました!」
慌てて出て行くシャクナさん。
外は暗い、時間は・・・6時半か。
時計の下に張ってあるトーナメント表に目がいく、
今から出れば決勝戦には間に合いそうだな・・・
そういえば、最後の闘いの相手は誰だ!?
「バニーさん、決勝の相手は?」
「は、はい!レン様ですー」
そうか、レンちゃんか・・・よかった。
という事は、もうトーナメントに暗殺部隊は勝ち残っていない事になる、
よかった・・・あとはスロトさえ取り押さえれば・・・
「トレオさん・・・もう闘うなんて言いませんよねー?」
「いや・・・行くよ」
「どうしてですかー?」
「レンちゃんを疑ってるわけじゃないけど・・・優勝しないと闘ってきた意味がないんだ」
「意味と申しますとー?」
そう、俺のこの闘いの意味・・・
優勝してハプニカ様と結婚する!!!
ハプニカ様は強ければ誰とでも結婚するだろう、
なら名実ともに最強になれば、ハプニカ様と胸を張って一緒になれる!
正体を気づかれていない今ならなおさらだ・・・!!
「いたた、いたいいたいいたい!!」
「起き上がらないでくださいー!」
「う・・・鎧と・・・兜を・・・」
ラストバトルだ、最後の気力を振り絞ろう!
「どうして動けるんですかー?」
「・・・愛する人のために」
「こんな怪我で動けるなんて、あの伝説の英雄でもないかぎりー・・・」
「・・・・・」
「ま、ま、まさかー!?」
「違うよ、人違いだよ」
「で、ですよねー・・・」
「・・・行くよ」
外へ出る俺・・・暗い・・・
ふらふらの俺を誘導してくれるバニーさん・・・
意識朦朧・・・バニーさんの白く丸いしっぽだけを頼りに・・・
うーん、国王になったらバニー大臣に任命してあげよう・・・
バニー大臣・・・どんな大臣だ・・・でも、楽しそうかも・・・・・
「つきましたよー」
「よかった・・・敵に襲われなくて・・・」
「そうですねー」
「さすがに今、襲われたら・・・何もできなかったよ」
「・・棄権しないんですかー?」
俺の顔を覗き込むバニーさん・・・
あと1回、レンちゃんを倒せば終わりなんだ・・・
これが最後の最後の最後の、本当に最後の・・・試練なんだ!!
「・・・ありがとう」
心からバニーさんに感謝し中央闘技場の控え室に入る、
豪華だ・・・やはり造りが違う・・・休もう・・・
「トレオ様、決勝戦の時間になりました!」
休ませてくれないのね・・・
係員に連れられ闘技場へ出る・・・
観客の熱気はさらに輪をかけて渦巻いている、
闘技場を取り囲む大きなたいまつも燃え盛って・・・
あ、正面2階席に一番いい所、ゴンドラにハプニカ様がいる・・・え!?あれ!?
のとなりにいるのは・・・スロト!?嘘?あいつ、なんでまだいるんだ?
シャクナが伝えに行ったのでは・・・ええ!?えっ、なぜだ!?
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めくる |