空手四方山 第2回「オリンピックだあ_その2」



さて前回少し脱線ぎみでしたのでちょっと時期を逸した感もありますが、再度オリンピックの話題を。
技術的な事はよく解りませんので感想です。

女子フィギュアのミッシェル・クアン選手。長野ではタラ・リビンスキー、そして今回はサラ・ヒューズ。
2大会連続で14、5歳の小娘に逆転負け。さぞ悔しい事でしょう。
しかもタラ選手は既に金メダルを手土産にプロ入り。オリンピック連覇という事は夢や課題ではないようです。
クアン選手の場合は運というか実力というか、まあある部分、自分の責任だからしょうがない。
ショートトラックの韓国の選手のように反則だとかで金メダルを毟り取られたんではたまりません。本当。
しかもあの選手は前のレースでも中国の選手に膝を抑えられてズッコケテいる。救済もなし。今回もっとも不運だった人のひとり。
実力がありながらオリンピックではなかなか勝てない人っているんですね。しかも、この人たちにとってはやはりオリンピックが、最高の舞台。
そう言えばモスクワオリンピックでは、ソビエトのアフガン侵攻に対する抗議としてアメリカを中心としてボイコット運動が興りましたね。
柔道の山下選手始め皆泣きながら「なぜ自分たちが参加できないのか?」と訴えてました。
あの時、世間にも「モスクワなんか行かんでよか!!」と言う人も確かにいたのです。
しかし選手にしてみればね。1年に1回ならまだしも、4年に1回だと一度逃すと致命的にもなりかねません。
最高の舞台そのものを毟り取られたというところです。行くのかボイコットするのか選手自身に判断させるのも良かったのでは。
(柔道の山下選手、レスリングの大田選手などは参加出来なかった事により次のオリンピックを目指すという執念もみせている。)
なぜかモスクワオリンピックを思い出す今回の大会でした。

ペアのフィギュア、確かにミスはしたけどロシアのペアの演技の方が、カナダペアよりずっと美しかったと思いますぞ〜。
引き込まれるような演技であったと思います。服も滑りに併せて軽くなびいて効果的でした。

話しは飛びます。
オリンピックと言えば印象深いのはモントリオールでの体操選手「白い妖精 ナディア・コマネチ」。
もう25年位前なので、その演技を生で見て覚えているのは30歳以上くらいですか。
とにかくパーフェクトに感じました。足先から指先までの動き、個々の技術、そして容貌も妖精という感じでまさにモントリオールの花。
なにせ「コマネチのテーマ」というレコードまで販売になったのです。(すぐ買いに行きましたよ)
コマネチ選手が7回だか何回か10点満点を出してしまったせいか、それ以降のオリンピックでも10点が乱発されるようになった気がします。
コマネチ選手程パーフェクトではなかったように思いますが。功罪相半ばするということでしょうか。
コマネチ選手と対照的だったのがそのずっと後にでてきたメアリー・ルー・レットン選手。コマネチ選手に比べると丸い。
しかしバネがすごくて、まさに跳ねるゴムマリ。アクロバッティクな演技とはじけるような明るさでは数段コマネチ選手を上回りますが美しさには欠けると感じました。
この人「裸の銃を持つ男」(何作目か忘れました)というギャグ映画でもビュンビュン飛び跳ねてます。
コマネチ選手が出てきたとき、往年の名選手ベラ・チャフラフスカと比べて「優雅さに欠ける。技術はすごい進歩」と評していました。
時代の流れという事でしょうか。
コマネチ選手の自伝でおもしろかっと記憶する箇所を2点ほど。
体育館で女子選手は軽くランニングをしてアップをするのですが、その傍らでは男子選手がやはりアップの為にサッカーか何かをやっている。
男子はアップなのにまるで国の命運を賭けるがごとく真剣に勝負しており、ものすごいスピードでボールがびゅんびゅんと顔の近くをとおりすぎる。もう怖くてランニングどころではないとの事でした。

また有名になったコマネチ選手に雑誌やテレビなどのインタビューが良く行われたそうです。
そのインタビューでは決まって「普段は何をやってるか」というような意味の事が尋ねられたそうです。
要するにインタビューする側の意図は「普段は普通の女の子、ぬいぐるみを好きなどこにでもいる女の子なのに」と言う事を強調したい様だったとか。
これに対するコマネチ選手の述懐の一言は大よそ以下のような意味でした。
「どだいオリンピックで金メダルを取ろうとか世界選手権で優勝しようとかいう人が、どこにでもいる普通の熊のぬいぐるみを抱いた女の子である訳がない」

モントリオールオリンピックでコマネチ選手をテレビのアナウンサーが「毎日6時間の稽古をしているそうです。」と紹介してました。
私と一緒にテレビを見ていた友達は「6時間も稽古したら金メダルとれるよ。誰でも」と一言。
「だから、普通は6時間も稽古できないんじゃって!!そしてコマネチはその6時間やってる人達の中でトップに立ったんだって!!」
話しはそれますが似たような話です。「かっての柔道の王者木村正彦は6時間から10時間稽古したそうだ」と格闘技素人の友達と話をしていたらその友達曰く
「いや昭和20年とかそんなときだろう、戦後とかだろう、他にやることねえんだから。今なら無理だよ。」と
「だから、やること他になくても6時間10時間はできないんだって!!」
まあ話した私が馬鹿だった。

今回は、夏のオリンピックのように負けた後とか始まる前に「でも楽しめました」とか「楽しみます」などという人はあまりいなかったように思います。
外人さんが言うのとは少し違う気がするんですよね。「プレッシャや大舞台での競技を心から楽しみとして感じる」ではなく何か「世間からの期待やプレッシャ」を楽しみに無理して挿げ替えて、あるいは殊更「他人の期待のためではなく自分の為に」と言っているみたいで。
よくわからんが、何か嫌いですねあの「楽しむ」ってやつは。本人が一番感じてるはずですよね。「負けても楽しかったから良い」なんてめったに無いってことは。
逆にイタイタシイです。
柔道の田村亮子選手のように「最高でも金、最低でも金」とか言い切る方が個人的には好きですね。
あっ、そう言えば連鎖でもうひとつ思い出しました。
水泳のイアン・ソープ選手。レースの合間のアップでビート板使ってバタ足してたけど、バタ足しながら栄養食食べてました。
よく食べれるな〜。まねしてみたけど口に水が入ってまともに食べれませんよ。

今回は、何か話がはちゃめちゃで支離滅裂です。



本当にめちゃくちゃな今回のコラムでした。次回はもう少しまともにゆきましょう。
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