48.剣 岳 (3003m)

(1958年7月22及び24日登頂)

「万葉集」に載っている大伴家持の「立山(たちやま)の腑並に短歌」に讃えられている立山(たちやま)は、今の立山(たちやま)ではなく、剣岳であろうという見解を私は持っている。太刀(剣)をたちつなねたようなさまであるから「たちやま」と名づけられた。(中略)まことに剣岳は、そんな昔から、それを仰ぐ人々の心を高揚する山である。何よりその風采の豪毅にして颯爽たる点である。日本アルプスの高峰にはそれぞれの風格があるけれど、一つの尖端を頂点として胸の透くようなスッキリした金字塔を作っているのは、この剣岳と甲斐駒ヶ岳ぐらいであろう。(深田久弥著「日本百名山」より抜粋)

怖いもの知らずの血気盛んな若かりし時、岩登りの経験がまだ浅いにも拘らず、剣岳の岩壁に挑みました。その名前に憧れたチンネに登れて大満足でした。それ以来、登るチャンスは無かったのですが、春スキーの折、頂上から平蔵谷を滑降したら素晴らしいだろうなと夢想しています。
当時の山岳部会報に掲載された山行報告を参考に添付します。

カメラを持参しなかったのか、岩場で撮る余裕が無かったのか、残念ながらこの時の写真は残っていません。そこで、私の元上司であったM博士がパソコンで描いた剣岳を下記に掲載させて貰いました。氏は70歳頃からパソコン絵画を始めて、日本百名山を全山描破しています。

「コースタイム」
7月20日
富山7:00→美女平8:20→弥陀ヶ原9:25〜10:00→天狗平12:00〜13:10→雷鳥荘14:40
7月21日
雷鳥荘10:05→別山乗越11:50〜12:20→剣沢小屋12:50〜13:00→真砂平14:15
7月22日
真砂平6:40→源次郎尾根末端7:10→スラブ9:10→尾根取付き9:25→一峯10:30→二峯11:00→昼食12:00〜12:25→剣岳頂上12:40〜13:00→平蔵谷下り口13:30→平蔵谷出合14:20→真砂平14:50
7月23日 雨で停滞
7月24日
真砂平7:20→二股7:55〜8:10→チムニー取付き10:50〜11:30→中央バンド12:35→Aバンド取付き12:50→Bクラック→剣岳頂上13:40〜15:00→五,六峯キレット17:20→真砂平18:00
7月25日
真砂平15:00→剣沢小屋17:20
7月26日
剣沢小屋9:35→別山乗越10:30→雷鳥荘11:30〜12:10→天狗平13:10〜13:25→弥陀ヶ原14:30


パソコン水彩画による剣岳・・・元上司だったM博士の作品         

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