MOSS OLYMPIC テント改造記 


念願叶って、やっと入手したオリンピック。
でも、実際に使用してみると、幾つか気になる点が出てきました。

後期型にあたる中国産STARDOME2と、スノーピークのテントを
参考に、改造計画を立てました。


気になる点
1.フライのフープ側ドアパネルが、下部で束ねる仕組みである。
     ⇒ 雨の日の出入りで束ねたドアがドロドロになる上、
        就寝時に、その汚れたドアパネルで手と服が汚れる
2.雨に濡れると 収縮性のあるフライ生地が弛み、デロンをしてしまう。
     ⇒前室を張り出すペグループには、調節機能が付いていない。
        (より↑のドアパネルが地面に付きやすい)
       ペグの打ち直しでの調整では、乾き始めた頃、再び打ち直さ
       なければならない
3.後部ドア下部に、ペグループがないので、本体とくっ付きやすい。
     ⇒ただし、後部ドアから出入りするパターンの場合は使わない。


改善案
1.ドアパネル下部のファスナーエンドを片方切り落とし、片開きに改造する。
   問題点⇒@ファスナーエンドは5cm程度だが、フライのテンションを維持するには、
          フープ側に連結させる工夫が必要。・・コレが難題です。
         Aダブルファスナーなので、ファスナーエンドを切っただけでは使い物にならない。
2.ペグループに調節ベルトを付加する。
3.後部ドアパネル下部に、調節つきペグループを付加する。

1の問題点について悩んでいた時、MOSSに詳しい方とメールでお話しする機会が出来ました。
やはり、ドアパネルとフープ(フライ)とを連結させるべきだと・・・。
(何度もご相談に乗っていただき、本当にありがとうございました)


そこで、出されたのがベルクロ(って言うんですって、通称マジックテープ)を付けたらどうか・・。
ピンポイントで何かを付けるより、ベルクロの方が縫合面積が広いので、強いテンションにも耐えうるという理由です。
また、モスの縫いつけタグを上手く利用すれば、縫い目も目立たない!

早速、自宅にある(洋裁をしてましたので)材料でシュミレーションしてみました。
っが、またまた問題発生!
ベルクロは、凸凹で付いている状態のテンションは分散できても、
剥がす時の力が、剥がされる側の1辺に強く掛かり、最終的には縫われた生地が切れてしまう可能性がある。
コレは、実際子供服を作っていて感じた事でした。

結局、切り離されたドアパネルの角に、新たなペグループを付け、従来のフープ側のペグと一緒に掛ける。
ペグに掛ける作業は、ファスナーを閉める前に行います。


元の状態
改造後
こちらがオリジナルの
フープ側ペグループ

思ったより短かったです。
元のペグループの新たな調節つきベルトを縫いつけました。
役3cmほど、短く出来ます。
万一付加した金具が破損しても、オリジナルループが健在。
後部ドアパネル下部にも 新たにペグループ付加

オリジナルのファスナーエンド右 左側。こちらは改造しません。 きっ、切っちゃった〜。 不要になったドアパネルを束ねる
を切り取ってバイアステープを作り ます。
ダブルファスナーを1つ抜きます。
ファスナーエンドに、滑り止めとし
ペグループの余りをカットしてボン ドで
付けました。勢いで残りのファスナ
が抜けない為です。
ファスナーエンドを包み込むよう に、
先述のバイアステープを縫いつけ
ドアパネル側も同様にバイアス ドアパネル側に新たなペグループ 付加
バイアステープと共に、縦にも縫い つけ
引っ張られた状態。
酷い歪みはありません。 ほっ♪
ドアパネル収納袋を作り、フープ側
縫い付けます。縫い目が目立たな
工夫のため、かなりの横長・・。
こんな感じに突っ込みます。 黒が裏、下側が表地です。
縫い目に沿って2本塗ってあります が、
全く目立たないでしょ♪



改造前 改造後に実際に使ってみて・・、
と〜ても快適です。

改造後記

材料は近くのユザワヤで購入しました。
ペグループは色落ち・乾き具合を考慮して、化繊の素材。
糸はレザークラフトやデニムにも使える極太糸。

ただし、ミシンはごくごく普通の家庭用。しかも古くて調子が悪いと来た・・・。
シアトル製フライのように、ちょっとペタッとした感触の生地だと、すぐ生地送りでつまずくので、
微妙な力加減で引っ張ってやらないと進まない。
オリジナルのペグループの縫いつけのような、細かいジグザグ機能もない・・。
厚地の重ね縫いは出来ない。
などなど、機能的に不便な点が多々ありましたが、なんとか形になりました。
(ちょっと縫い目幅が、合ってないけどね)

大事なMOSSテント、ハサミを入れるのはかなりの抵抗がありましたが、
テントは使ってこそ生きるもの。
使い勝手の良い仕様に改造できて、本人的には大満足です。
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