FUJI ROCK FESTIVAL '00
1日目
7.28.Fri

GREEN STAGE


PLACEBO 14:00 START

雨の中のグラムっていうのもなかなか良いもの。ステージに現われた彼等を見て、後ろの男の子が「ホモくせ〜」って笑ってたけど、そんな彼等も演奏が始まると身体を揺らしている。キャッチーなサビやセンチなギターで紛らわすことなく、匂い立つ個性で魅せる力量はさすが。踊らないのか?踊れないのか?身体をクネクネさせるだけで世界をゴージャスに変えるVo,ブライアンの色香は無敵っぽい。そりゃぁギャルも叫ぶってもんよ。ギターを前面に出さずリズムで引っ張っていく構成も、独自の陰影を浮き彫りにしている。好き嫌いのハッキリとでるバンドだとろうけど、このフェスで固定観念を改めた人も多いんじゃないかな。【浦山】

予想以上に素晴らしいライヴを演ってくれた。見た目はいかにもUKバンドらしく化粧したりしてナヨナヨしいけど、ステージでの動きはハード。UKバンド思えない演奏は、曲が進むにつれてオーディエンスを前に集めていく。ラストの“20センチュリーボーイ”はダイヴ者続出で大盛り上がりになった。【矢野】

ELLIOTT SMITH 15:30 START

アメリカンロックのアコースティックな音色が、雨でヤラれ気味の身体を癒してくれた。淡々とした曲が続くので、若干、眠気も誘われたけど。【矢野】

青空の下で聞けたらどんなに気持ちよかっただろう、と思った。本当は見るつもりはなかったんだけど、音に釣られるままに前に行く。前に行って音に任せて身体を揺らす。以外と骨太なアメリカンロックが心地よく、小雨とともに身体にしみ込む。エリオット本人はもっと弱ッちいうつむき加減野郎かと思ってたんだけど、しっかりとした身体のアメリカンな方でした。あまりにオーディエンスが静かだったから、「どうしたの?」って心配してたけど、ちゃんと音は届いてたよ。素直な音は、冷えた空気をゆっくりと暖めてくれました。【浦山】

FOO FIGHTERS 17:10 START

今年最初に観たのはFOO FIGHTERS。一年目に続き、また雨。デイヴ・グロールもステージで謝っていた(笑。 選曲は1stから最新作まで満遍なくプレイされていた。デイヴの声が後半になると相当辛いものになってしまっていたがそんなことも勢いで乗り切ってしまっていた。それにしても本当にいいライブだった。正直な話、FOO FIGHTERSでこんなに感動するとは思わなかった。 彼らの楽曲の魅力である、あの切ないメロディ。僕はあれを聴くたびに、このバンドの出発点を考えてしまう。悲しみを歌い続ける事が「リアル」だった時代は、その体現者となってしまったカート・コバーンの自殺と言う「敗北」で幕を下ろした。だからデイヴは悲しみを歌うのではなく、クサイくらいの笑顔で希望を歌うのだと思う。悲しみに押しつぶされる前に走りだしたFOO FIGHTERS、デイヴ・グロール。久々に人の温かい体温を感じることのできたライブだった。【たくま】

お目当てのフ−ファイ登場!雨が降ってることをデイヴは「Sorry」と謝ってた。1回目のフジ出演も雨だったから。しょっぱなからヒット曲をガンガンと演って、スカスカだけどツボを外さないギターロックで盛り上げてくれました。(しかし、演奏上手くならんなぁと浦山に言ったら「あれワザとやろ」との答え。そうか?)【矢野】

「フジー!フジー!」と叫びまくり、顔一杯の笑顔でニカッ!もうこれでOKだ。このデイヴの笑顔見たくて待ってたんだもの。そして1曲目から“MONKEY WRENCH”。わかってるなぁお前ら。雨さえ演出の一つにして、沸き出す湯気の中、会場が一体となる瞬間をこの日はじめて味わった。バカ明るい単純ロッケンロールなんだけど、私達が求めている音をちゃんと出してくれる。期待は決して外さない芸人魂。ステージから客席に降りてきてスキンシップをはかるサービスや(ちゃんと客席の中の通路隅々駆け抜けてくれた)、オーディエンス1人1人の顔を確認するように唄う姿は、お前らも参加してるんだぞと言ってくれているようでウレシイ。サルだろうが、雨男だろうが、ワザとか?ってくらいファッションセンス悪かろうが、すべて愛して止まない。【浦山】

THE CHEMICAL BROTHERS 19:10 START

急遽、出演が決まったケミカル。ハッキリ言って去年と同じライヴだったと思うけど、(去年に)劣らない良いライヴだった。スクリーンに映る映像もカッコよし。踊らせてもらいました。【矢野】

“HEY BOY,HEY GIRL”で始まる展開は去年と一緒。音が夜空に溶けていくような異次元の陶酔感を味わった去年のライヴからは、感動はが薄くなるのは否めない。が、スクリーンの映像と共にデジタルの洪水を浴びながら踊るのは気持ちのよい行為。冷めた身体からでる湯気を感じながら覚醒していく自分が良くわかる。最後はアルバムのジャケ状態で腕を高く振り上げ、暗黒の空と音楽を全身に感じながら笑ってた。フェスならではの快楽。ニコニコ笑顔のエドとトムの顔も幸せそうで、「音楽って幸せだなぁ〜」なんて改めて思ったりした。しかし、一部の(次の)ブランキー待ちのファンのマナーの悪さはガッカリだけどね。【浦山】

BLANKEY JET CITY 19:10 START

やはり今回のフェス1番の目玉だったと思う。絶頂期での解散、そして今日が本当のラストライヴ。グリーンステージに集まった大量のオーディエンスは、思い思いの思いを抱えて固唾をのんで登場を待っている。私の隣の女の子はすでに泣いている。そんな独特なムードの中、前の方にいた私は居心地の悪さを感じていた。そんなにファンじゃない私がここに居てもいいの?と。そして、そっけない登場。悲鳴とも聞こえる歓声の嵐の中、私はそっと後ろに下がった。ロックって、その時との時の刹那を継ぎ合わせて継続していくものだと思う。「このまま死んじゃてもいいや」っていう瞬間の気持ちよさは、何ごとにも変えられないから曝走する。だからこそ引き際が大切だということは、よく判ってる。判ってるけど大好きなバンドが終わることは悲しい。悲しいって一言で片付けられないくらい悲しい。その気持ちは判るから、共有できない私は最後の物語を少し引いた所で見てた。完成度の高いブランキーロックの集大成。完璧なフィナーレだったと思う。(←そんなものが、あるのかどうかは判らないけど。)アンコール「音楽はすごく大切なものだと思う・・・」と言うベンジ−。一点を見つめて黙々とベースを鳴らす照井さん。泣きそうな顔(に見えた)でメンバーの名前を叫びながらドラムを叩き付ける達也さん。後ろで座っている人たちも無言でスクリーンを見つめている。そして私も自然と涙がでた。【浦山】

たくさん、たくさんの人が最後のブランキーを見に来ていた。人数と盛り上がりは今年1番。今が自分達にとってもファンにとっても最高だからこそ散っていくのだろうか。前々回にフジで見た時よりグッとくる。これを見たロックファンの中から、また新しいカッコいいバンドが出てくるんだろう、来てほしい。【矢野】

 

WHITE STAGE



YELLOW MACINEAUN 12:50 START
WHITE STAGEを通りかかった時に聴こえてきた、デス声とヘビィな音につられるまま3,4曲見る。歌声はゴツイ兄ちゃんにしか聞こえないのに、スクリーンに映ってるのはショートカットの女の子。MCの声も言葉もむちゃ可愛い。いやぁ、ホント男も女も関係ありませんね。やりたい音楽やったモン勝ち。音を出すのが楽しくッてしかたないッて感じが初々しくって、これからが楽しみなバンド。【矢野】
ASIAN DUB FONDATION 21:45 START
ひたすらに楽しい!の一言に尽きる。確かにポリティカルなバンドだし、この日のMCでも政治的な発言はしていた。でもそんなことはパーティーが終わってから考えればいいのである。会場全体が軽やかに舞うような感覚。メンバーも楽しんでいたようだし、いいライブでした。【たくま】

 

 FIELD OF HEAVEN



間寛平withアメマ〜ズ 12:30 START

ツアーバスに乗り損ねたけど、間に合って良かった。POTSHOTが参加してたり、なかなか豪華なバンド構成。寛平ちゃんは1曲唄って息切れしてたけど、マラソンで鍛えた身体はカッコ良かった。途中から遠藤ミチロウも加わって、パンクな30分を楽しませてもらいました。ベタなギャグも生で聞けたのもうれしかった。【矢野】

パンクですよ。パンクは細いカラダをもってなきゃ。寛平ちゃんは合格!最初ッから「俺の叫びを聞け〜!!」と吠えまくり、暴れ倒し、意味もなく声枯らしてたけど、これがパンク!親父パンク!ぜ〜んぜん意味のない感じがステキ。遠藤ミチロウも見れたし。しょっぱなから勢いついたライヴでした。【浦山】

 

 RED MARQUEE



GRAPEVINE 18:10 START

いやぁ、こんあに良いライヴバンドだったとは。ぜひ、単独ライヴも見たいもの。ブラックホールに吸い込まれそうな暗い感情を、切ないメロディとギターの轟音とで聞かせてくれる。演奏力も高く、センスも日本人離れしたものを持ってると思うけど、そのルックスのせいか「田中く〜ん。」と黄色い声が飛んでしまうと萎えてしまう。【矢野】

楽しみにしてたライヴの1つ。見たいみたいと思っていても今まで見る機会がなかったんだよね。途中からの参加だったんだけど、そんなことはお構いなく一瞬にしてグイグイとエネルギッシュな王道なロック音に引きずりこまれる。あれ!?こんなオーソドックスな男気なライヴをするバンドだったんだ。確実な演奏力に支えられながら、すこしセンチメンタルな田中の声が叫びをあげる。凄くセクシーな声だと思った。「やっとフジロックに出られました」という素直すぎるMCからもわかるように、相当気合い入ってる。良いなぁ〜と頭振ってたら「田中くんカッコイイ。」の黄色い声。似合わなくって苦笑した。【浦山】

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