「北の国から'98時代」を見た「北の国から'98時代」を見た。1983年から数えて、シリーズ7作目だという。この作品どれを見ても目がショボショボして困る。なかでも純が中学生のときの話、次の東京で働く話の2作品がよかった。その後の92年と95年の作品はパッとしなかったが、今回やっと持ち直した。それにしても6時間は長い。3時間か、長くとも4時間が限度だ。 この番組を家族そろってみた人は、みんなでボロボロ泣いていたという。私にとっては思い出の詰まったドラマなので、とくに子供時代のカットを見るともういけない。昔のワンカットが写るたびに、ああ先生は原田美枝子だったんだっけ、純より蛍のほうが走るのが早かったな、とか思い出してしまう。 前回から登場したシュウ(宮沢りえ)は、今回ほとんど準主役になっており、前よりも役になじんだようだ。連続ドラマでやっていたときには、一人で足をひっぱっていた竹下景子も演技のレベルが追いついてきた。 今ではすっかりテレビで泣きたい人のための作品になってしまったし、話の区切りもいいので、これでシリーズを終わりにして欲しいところだ。 「北の国から」で有名になった富良野ばかりでなく、北海道には旅人を引きつける魅力がある。昔はカニ族、そして今はバイク・ツーリングのメッカ。湿原の花々、オホーツク海岸の日の出、知床の熊、摩周湖のマリモなどなど、お好みでいろいろ味わえる。 北海道の自然といえば、倉本聰とC.W.ニコルの共通の知り合いである「どろ亀さん」を思い出す。本名は高橋延清といい、かつて東大の林学の先生をやっていた人だ。退官後の今は、かつて仕事場であった演習林にときどき遊びに行っては、動物たちとおしゃべりして遊んでいる。そのさまを取材したテレビを見たことがあるのだが、また見てみたい。そこには、自然と一体になって溶け込んでいる人の姿が映っていた。
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