『ガラスの仮面』との出会い



 マンガ『ガラスの仮面』を読んでしまった。文庫版で22巻まで。仕事が手につかなくなるのが恐くて、ゆっくり読んでいるつもりでいた。それでも全部読むのに、2週間はかからなかった。

 「見てから読むか、読んでから見るか」という古いキャッチ・フレーズがあったけど、今まではドラマを見たって、原作を読もうなんて思ったことはなかった。初めて、見てから読んでみた。

 おしまいまで読んだ感想は:ああ、早く続きを読みたい。

 文庫の第21巻で、仏師一真の役に取り組む桜小路君が、海慶先生を訪問する。先生の家の庭は畑になっていた。同じく課題・水で竜神をやるマヤのセリフは、明らかに現代の環境問題を踏まえている。きっと作者の美内すずえは、ガーデニング愛好家に違いない。

 課題・土では、亜弓に大地のエネルギーを象徴するヘビを、マヤに大地を母にみたてて種の演技をさせている。これは、ヘビ信仰と大地母神を取り入れている。記述はあっさりしているが、背景になる取材はかなりしているようだ。 (1998-07-06)