障害児者の療育体制の再構築について
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第一問 |
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岡 本 |
第5次計画では、第4次からの継続である「うのはな養護幼稚園の福祉施設統合」に加え、「障害者施設のあり方検討」「就学前知的障害児通園施設の整備」「市立養護学校のあり方検討」があげられている。
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市教委次長 |
「うのはな養護幼稚園」については、そのあり方と就学前知的障害児通園施設の整備について、庁内検討委員会を設置し検討を進めているところである。
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岡 本 |
就学前から成人に至る療育体制をどう再構築していくのか、医療と福祉・教育の施策化をどう図っていくかが明らかでない。現段階での検討内容は。
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市教委次長 |
市立養護学校のあり方を含む就学前から成人に至る療育体制の課題については、「学校規模等適正化審議会」の市立養護学校のあり方の答申を十分ふまえ、昨日本会議で採択された「市立養護学校の存続も含め今後のあり方を求める請願書」も念頭に置きながら、今後、教育委員会で検討・具体化を図って参る予定。
医療・福祉の支援については、在籍する学校・園を所管する担当課が民生所管の関係各課と連携して個々のニーズに応じた対応を行っている。今後も、関係各課の連携充実に努める。
(答申をふまえ、請願を念頭にどう検討するの?市教委は、「今答えろと言われても」と頭をかかえていましたが。)
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第二問 |
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岡 本 |
「具体化にむけて庁内検討を進めている」とのことだが、
1.一貫した就学前の知的障害児通園施設はどのような機能を持った施設か。
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市教委次長 |
0才から通園可能な障害の早期発見と早期の療育体制の充実を目指したもので、細部については今後庁内で十分に検討。
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岡 本 |
2.障害児の教育保障には医療保障も含めた総合的な施策の推進が必要。
医療的ケアを必要とする子ども達や療育支援を必要とする子ども達の総合療育・教育のセンター的な役割をどこでどう担うのか。
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市教委次長 |
現在も、在籍する学校及び指導課が窓口になり、関係各課と連携をとりながら本人及び保護者のニーズに応えている。今後も、月1回開催している
「高槻市障害児相談・指導連絡会」の充実、第二次障害者長期行動計画の中間見直しの論議をふまえて対応。
(現状では不十分だと指摘しているのに、市立養護問題で議論されている本質をあえて避けての答弁です。)
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岡 本 |
3.重度の重複障害を持つ子ども達と家族に対する介護支援への考え方は。
現行の障害者ガイドヘルパーは18歳以下の子ども達には適用されていない。いくつかの自治体(大阪市、池田市)では、介護員または看護指導員派遣事業が制度化されている。大阪府も学校における医療的ケア対策検討委員会を立ち上げ、検討に入っている。市としては検討しているのか。ホームヘルパーも保護者が在宅であれば派遣が認められていない。
介護の社会化が言われながら、依然として行政の措置制度の下で重度の障害を持つ子ども達の保護者に大きな負担を強いている。市としての見解は。
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市教委次長 |
重度重複障害の児童生徒がおられる家族の介護負担については、同様の理解をしている。
通学保障制度含め家族の介護支援は、教育委員会のみでは対応できないものもあり、民生部とも十分協議を行い対応に努めていきたい。
(「同様の理解」との答弁は一歩前進ですが、どこが実施するかで一悶着ありそうです。)
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第三問 |
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岡 本 |
個々の対応ではなく、重度・重複の子どもたちの療育・教育支援をシステムとしてどう整備構築していくのかを問うている。
医療・福祉・教育を含む施策化について「障害者第二次行動計画」中間見直しにおける検討が非常に重要。
民生部としての見解は。
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民生部長 |
取り組みを開始している「障害者第二次長期行動計画」の中間見直し作業の中で、医療・福祉・教育の連携等の課題整理について、教育委員会とも十分に協議調整を図りながら対応に努めて参りたい。
(教育・医療・福祉をつなぐシステムとしての施策は、結局、明確にならないままの答弁に終わりました。市立養護を廃止しても、次の将来展望を見いだせない市教委の現状が改めて浮き彫りに。来年度中の障害者計画の中間見直しでの論議にはなりますが、むなしさが残ります。)
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行政体質の改善(その1―児童遊具の安全策について)
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第一問 |
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岡 本 |
3/28付けの朝日新聞に「4人乗り箱形ブランコで、子どもの死亡事故相次ぐ」との特集記事が掲載され、この記事を見た市民の方から問い合わせがあった。
調査した結果、市内公園に箱形ブランコは6箇所。新聞報道された旧型は2カ所あった。
公園緑政課に確認したところ、昨年12月に建設省から安全管理強化の指示通達があったという。本年1月には島根県の私立幼稚園でも死亡事故も報告されており、保育所・幼稚園はどうかと確認したところ、都市整備部公園緑政課では所管が異なるので承知していないとのことであった。
お役所仕事として「縦割り行政」の弊害が言われるが、箱形ブランコの危険性が認識された時点で当然設置していると推測される幼稚園・保育所にも指示を流すというのが市民の安全に責任を持つ行政としての姿勢ではないのか。
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都市整備部長 |
指摘の通知は、都市公園内の遊具による事故防止を図るために、都市公園を管理する者に対してであり、都市公園管理者から他の施設管理者に改めて通知する事になっておりません。
よって、この通知文を都市公園管理者以外の者に周知徹底させる場合には、その旨が記述されるので、記述がない場合は難しい状況にあります。
しかし、安全上の問題ですので、今後、国土交通省から同様の通知文が届いた折には、都市公園遊具と同様の類似施設を管理する他部局に対し可能な限り周知に協力して参りたい。
なお、問題の箱形ブランコについては、本文書に接した時点で点検を実施し、問題のあった旧型箱形ブランコ2カ所について撤去いたしました。
(つまり、建設省から来た通知は、保育所・幼稚園等にも連絡するようにと書いていなかった。所管の公園緑政課は通知通りきちんと仕事をしているのにこんな事を言われるのは心外?
だから、市民の目から見れば縦割り行政だと言われるんですよね。こういう事って、役所の仕事を見渡せば、他にもたくさんあります。そのことも指摘しておきました。どれだけ、自覚していただいているかは疑問ですが。)
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行政体質の改善(その2―支所業務について)
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第一問 |
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岡 本 |
富田・三箇牧・樫田の三支所の業務に関わって、市民の方から「老人医療証の発行をなぜ支所では受け付けてもらえないのか」と要望があった。
余程難しい手続きでもあるかのと確認すると、窓口で届け出用紙に住所と名前、電話番号を記入するだけ。一方で、乳幼児医療証の交付申請は支所でも受け付けている。
支所で行えるもの、行えないものの基準は、一体、何か。支所の位置づけもあわせ、市の見解を。
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産業市民部長 |
支所設置以降、市民ニーズも多様化し、住民基本台帳事務や戸籍事務等のオンライン化で支所でしか取り扱えなかった業務がなくなり、逆に新たに支所で出来る業務も増えている。
「老人医療証の発行」については、指摘をふまえ、担当原課と取り扱うことを前提に協議している。
業務範囲の基準については、市民ニーズや要望等に基づき関係各課と協議し、その必要性を検討し決定している。
(老人医療証の発行は支所でも出来るようにしますと確約してくれましたが。)
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第二問 |
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岡 本 |
1.支所で取り扱う事務(市民サービス)の範囲と拡大について。
高槻市支所設置条例では「地方自治法155条1項の規定に基づき、市長の権限に属する事務を分掌させるため、支所を設置する」としている。
地方自治法155条1項に基づく通知では「本法において支所と称するのは、市区町村内の特定区域を限り、主として市町村事務の全般にわたって事務を掌る事務所を意味するのであって、特定の事務のみを分掌させる事務所は、法に言う支所ではない」としている。
支所は、当該区域におけるミニ市役所としての機能を有すると解すべき。しかし、支所の業務として事務分掌で位置づけているのは32事務で、現行事務以外に支所で行えるサービスはもっとある。
公営住宅の家賃算定や社会保険の扶養認定手続きで支所に所得証明書をとりにきた方で、高齢者・扶養親族で未申告の方は、簡易申告をしてもらうのに、わざわざ本庁まで行ってもらっている。
市民に不便を強いているこうしたやり方は改めるべき。
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産業市民部長 |
高齢化の進展、市民ニーズを的確にとらまえ、新たな視点から関係課と十分協議・調整を図り市民サービスのさらなる充実に務める。
税の未申告の方の簡易申告の取り扱いについても、関係課と協議の上、今後検討していきたい。
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岡 本 |
2.支所の取扱事務の広報について。
高槻市の市民ハンドブック「わがまちガイドたかつき・市の概要と窓口案内」を見ると、支所は市民課が扱う戸籍事務等の出先機関という印象しか受けない。そのような理解をしている市民の方も多い。
積極的に、支所で取り扱うサービスについて広報し、市民の利便性を図るべきだ。
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産業市民部長 |
市民ハンドブックについては、若干そういう傾向がありますので、発行の際は、広報課と十分協議し対応していきたい。支所の独自性を打ち出した広報にも務めていきたい。
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岡 本 |
3.職員配置について。
支所で取り扱う事務が多様になれば、事務取扱に対する知識と専門性が要求される。年金・税務等についてはこれまでの経験も必要。
支所へこうした経験者を配置し、市民に信頼される役所づくりを目指す工夫も人事施策上考慮すべきだ。
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総務部長 |
業務範囲が戸籍、住民票や国民健康保険、国民年金、税務等多くの業務を職員が窓口対応しており、業務円滑化のための専門歴知識を得るための職場実務研修の充実とあわせ、人事施策上の対応についても必要に応じ行っていきたい。
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第三問 |
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岡 本 |
中核市移行や市町村合併等広域化で、仮に島本町との合併と言うことになれば、「支所の位置づけ」は改めて議論になる。こうした観点もふまえての政策課題としての検討を要請しておく。
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